世界鳥瞰

中国、私企業たたきの裏事情

2017年8月17日(木)

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中国は今年6月、海外投資に積極的だった一部の民間企業に対し、突然締め付けを開始した。高リスクの資金調達などが国家の安全保障を脅かすとの議論を、習近平国家主席が受け入れたためだ。この動きには、2期目を目指す習国家主席に対抗する勢力の資金源を押さえるという政治的な狙いもある。

 中国を支配する共産党にとって、外貨準備高は国力の象徴だ。同時に、経済を急激な変動から守る重要な緩衝材でもある。それゆえ、中国の外貨準備高が3兆ドル(約330兆円)を下回ったという今年1月の驚くべき発表は、何か大きな政策転換があったことを示していた。ただし、その影響が感じられるようになったのは6月以降のことである。

一時、3兆ドルを下回った
●中国の外貨準備高
出所:Thomson Reuters Datastream/Financial Times

 過去1年半、中国企業による海外資産の買収が相次ぎ、中国の外貨準備は1兆ドル(約110兆円)以上減少した。この状況に臨んで、中国共産党内で危機感が高まった。

 中国政府のテクノクラートらは、早々に地ならしを始めた。2016年12月に開催された経済政策を策定するための年次会議で、彼らは「国家安全保障」という言葉を金融リスクに結びつけた。外貨準備高の数字を盾に、問題の首謀者と彼らが見なす者たちを攻撃する姿勢を示したのだ。その者たちとは、巨額の海外資産を買収してきた新世代の中国民間企業群である。

日経ビジネス2017年8月21日号 88~91ページより

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