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内海 真希(うつみ・まき)

日経ビジネス記者

内海 真希

2007年東京大学教養学部生命・認知科学科卒業。大学院で光合成の研究に携わった後、2009年日経BP社入社。日経メディカル、日経ドラッグインフォメーションで8年間にわたり臨床医学のトピックや薬事行政などを取材。特に医薬品の効能効果や相互作用に詳しい。2017年4月から日経ビジネスで電機、製薬、医療制度などを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

最近のトピックス

コンピュータープログラムが予期せぬ欠陥を起こすことを「バグる」と言います。先日あるコラムを読んでいて、その語源は「虫」を意味する英単語bugにあることを知りました。1940年代、初期の大型コンピューターが登場した頃、中に蛾(ガ)が侵入して動作に不具合が生じたことに由来するそうです。なんでも、この蛾は“世界初のバグ”として、スミソニアン博物館に保管されているとか。
そんなトリビアを知った直後の休日、実家の母(60代)から電話が掛かってきました。世間話をしていたら、「昨日、パソコンがパグっちゃって」と母。惜しい!私の頭の中には、バグったパソコンを前に困り果てるパグの姿が浮かび、しばらく笑いが止まりませんでした。
似たような響きの言葉に「バズる」があります。SNSなどで口コミが爆発的に広がるという意味で使われますが、これも元来、ブンブンという蜂の羽音を指すもの。虫とITの意外な接点を見付けてしまいました。
最近は「バグる」よりも「バズる」の方がよく耳にしますが、これも時代の変化なのでしょうか。自分が60代になる頃、どんな新しいカタカナ単語が生まれているのか、不安でもありちょっぴり楽しみでもあります。

企業研究

名刺や食器になる“魔法の石”で世界に挑戦

2018年7月12日(木)

紙やプラスチックの代わりとなる、軽量で耐水性と耐久性が高い新素材を開発した。石灰石が原料で、製造の際の環境への負荷が小さいという特徴を生かして、世界に挑戦する。

(日経ビジネス2018年5月7日号より転載)

石灰石が大変身
石灰石(写真後方)が原料の新素材「ライメックス」。紙のようにしなやかなシートは破れにくく、耐水性もある
(写真=竹井 俊晴)

 名刺、クリアファイル、茶碗、食品トレー。わずかに光沢を帯びたなめらかな手触りのこれらの製品は、いずれもベンチャーのTBM(東京・中央)が開発した新素材の「LIMEX(ライメックス)」でできている。

 ライメックスは「石灰石」を意味する「ライムストーン」から生まれた造語。原料は炭酸カルシウムが主成分の石灰石と樹脂だ。石灰石と混合する樹脂の種類や量を変えることで、紙のように薄く延ばしたり、立体的に成形したりできる。破れにくく、耐水性があり、軽量で耐久性にも優れ、用途は幅広い。

 一番の特徴は、製造時の環境負荷が少ないこと。通常、1トンの紙を作るためには、20本の木と100トンの水が必要だが、ライメックスの薄いシートの製造には木材や水が不要。プラスチックを製造する場合と比べても、石油の使用量を大幅に削減できるという。

 原料となる石灰石は世界中に大量に埋蔵されており、日本各地にも豊富に存在する。また、シート状のライメックスは再利用も可能で、使用後に回収してペレットにすれば、プラスチック代替製品として再加工できる。

 「森林や水資源の保護は世界的な重要なテーマ。日本発の新素材としてライメックスを世界中に発信したい」。TBMの山﨑敦義社長はこう意気込む。

数百年続く石の建造物に感銘

DATA
TBM
2011年設立
本社 東京都中央区銀座2-7-17 6F
資本金 60億7080万円
社長 山﨑敦義
売上高 10億円
(2019年3月期目標)
従業員数 93人
事業内容 石灰石を原料とした新素材「LIMEX」の開発、LIMEX製品の開発・製造・販売
発売から2年足らずで2000社突破
●ライメックスを使用した名刺の導入企業数

 いつか大きなことに挑戦したい──。大阪府岸和田市で中学校を卒業後、大工の見習いとして働いていた山﨑社長は、20歳で中古車販売会社を起業。それから10年後、人生の大きな転機を迎える。旅行で欧州を初めて訪れ、ロンドンやローマ、バルセロナ、パリを回り、何百年も前に建てられた石造りの建造物に感銘を受けたのだ。

 石造建築物のように、何百年も持続する可能性がある事業を世界中に展開したい──。

 そんな新たな野心を抱いた数年後、チャンスは巡ってきた。知人の紹介で、台湾の会社が手掛けていた石灰石と樹脂でできた「ストーンペーパー」に出合ったのだ。限られた森林資源を使わず、濡れても破れないという特徴に、山﨑氏は大きな可能性を感じた。すぐに台湾の会社と交渉し、2008年に日本で輸入販売を始めた。

 だが、販売は思っていた以上に苦戦を強いられた。製品の品質にばらつきがあり、通常の紙と比べて重く、価格も高いことがネックとなったのだ。

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