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山下 充洋(やました・みつひろ)

日経BP総研 中堅・中小企業ラボ 客員研究員

山下 充洋

1964年生まれ。87年にマンダム入社。2001年マンダムインドネシア社長就任。08年マンダム執行役員、国際事業部担当兼国際事業部長就任。12年に退社後、同年森永製菓入社。同社執行役員海外事業部担当。15年6月、取締役上席執行役員 海外事業本部担当兼海外事業本部長。18年3月末に退社し、同年6月から日経BP総研 中堅・中小企業ラボ 客員研究員

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

中堅・中小企業アジア進出の成否はココで決まる

アジアに進出したのは何のため?

2018年10月23日(火)

 日本の人口減少が始まり、国内市場が縮小していく中、中堅・中小企業でも海外進出を再び考えるところが増えている。化粧品メーカーのマンダムで長く海外現地法人の責任者を務めた後、マンダムと菓子メーカーの森永製菓の本社部門で海外担当責任者を務めた著者の山下充洋氏が、中堅・中小企業の海外進出に必要な心構え、準備、流通網の構築、パートナーの作り方などを具体的に指南していく本連載。第3回は、「現地法人が誰に何を売るか」という「進出目的」をぶらさずに追求する方法を語ります。

 前回は「我が社は、これで勝つ!」というコアコンピタンス(他社にない圧倒的な強み)を明確にすることの重要性をお話ししました。それを踏まえて、今回は「進出目的を常に意識しよう」というお話をします。

 実際に海外進出をすると、日本で想像もしていなかった困難に遭遇する事が多々あります。こんなとき、進出当初に定めていた目的を簡単にあきらめたり、安易な方法にすぐ転換をしたりする会社が多いのです。臨機応変に戦術を見直して変化に対応することと、難しい課題が生じたことを言い訳にして目的達成から逃げることは似て非なる行動です。

 惰性に流された海外進出にしないためには、海外進出した当初に定めた「進出目的」を常に頭の隅に置いて、今の行動は進出目的の達成につながっているのかを確認する事が大事です。

海外進出には、日本で想像していなかった困難がつきまとう。しかし、それで進出当初に定めた「進出目的」を守り続けることが大事と山下氏は指摘する

 前回取り上げたコアコンピタンスとは、あなたの会社の「圧倒的な強み」のこと。あなたの会社は「なぜ事業をするのか」という全社のビジョンに直結するものです。ですから、コアコンピタンスは本社の経営トップが決めるべきものです。

 一方、進出目的は、海外現地法人がそれぞれの市場環境の中でどう戦ってコアコンピタンスの達成を目指すかを定めた戦略のことを言います。つまり、進出国の誰に、どんな商品やサービスを売るのか、何によって進出国の生活者に貢献するのか、という軸をはっきり定めることです。

 大事なのは、コアコンピタンスから導き出した「誰に、何を売るか」という進出目的を、本社にいる経営トップ・海外進出責任者、現地法人に駐在する責任者、現地採用のスタッフに至るまで、全メンバーが共有しておくことです。

コアコンピタンスと進出目的の違い
コアコンピタンス進出目的
定義他社にない圧倒的な強み。
全社の共通ビジョンに直結する
コアコンピタンスを踏まえ、
現地で定める戦術
策定時に明確にするポイントなぜ事業をするのか誰を狙い、何を売るのか
策定の主体本社、経営トップ海外現地法人

 本社と現地法人は距離が離れているのでつい忘れがちですが、海外進出という大きな事業に携わるメンバーは1つのチームです。メンバーの役割はそれぞれ異なりますが、迷いが生じたり、壁にぶつかったりしたら、それぞれ自社のコアコンピタンス、そして進出目的という原点に戻ることができます。原点が明確ならば、何があってもぶれることなくビジネスを成功させることができます。

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包行 均 キャニコム会長