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池田 和弘(いけだ・かずひろ)

大阪観光大学国際交流学部教授

池田 和弘

京都大学卒業後、通訳養成学校を経て、専門学校や予備校での教鞭、執筆活動を行う。ベストセラーを記録した著書は数々。その後、大阪大学大学院言語文化研究科にて、理論的ベースを固め、同大学工学部工学研究科で原子力、ナノフォトニクスのESPプログラムを開発・実施。「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など最新の知見を駆使して、受験英語と実用英語を融合できる日本有数の英語学習法のスペシャリストである。

◇主な著書
こうすれば速く覚えられるTOEICテストの英単語』(日本実業出版社) 2010
英語がスラスラ分かるようになる魔法の本』(日本実業出版社) 2009

◇関連リンク
オフィシャルブログ
これから英会話を始める人の基礎固め「スピークエッセンス」
初心者向け実践英会話教材「リッスントーク」

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日本語を活用した英会話習得法

AIが英語学習を変える

2018年7月14日(土)

 今、AI(人工知能)が、文字通りあらゆる分野でとてもホットな話題になっています。しかも、その内容は日々進化しています。いったいAIと英語学習はどのような関係にあるのでしょうか。

 これについて考えるには、取りあえずまず一度、google翻訳を試すことをお勧めします。端的にいって、その精度は驚異的です。音声入力でさえ、きちんとした区切りで話していけば、極めて正確に認識して、正確な英訳を返し、(ご丁寧なことに)それを読み上げてくれます。

たとえば、文章の例を挙げると

  • (a)最近は地震が多い。⇒
    Recently there are many earthquakes.
  • (b)あの人は気難しい。⇒
    That person is hard to please.
  • (c)この会議は無意味に長い。⇒
    This meeting is meaninglessly long.
  • (d)生産効率を上げるには、私たちはどうすれば良いか。⇒
    How can we improve production efficiency?

ーーと言った具合で、語句だと、

  • (a)暴風警報⇒
    storm warning
  • (b)人間関係⇒
    human relations(※複数になっている点がポイントです)
  • (c)最先端技術⇒
    state-of-the-art technology
  • (d)以心伝心⇒
    tacit understanding

ーーといった具合です。ウェブでも調べ、信頼できるネイティブにも聞いてみましたが、すべて正解でした。

 ただ、このすぐ後で検証しますが、思ったような英語に変換してくれないケースもあります。しかし、よ~く考えて下さい。私たちは、普段日本語で話すときに正確な言葉、適切な言葉が使えていますか。書くときはどうですか。それに、AIは日進月歩どころか、秒進分歩で、1日24時間、1秒間に1万ページ以上の速度で学習を続けることが出来ます。これだけのインプットを続ければ、精度はみるみるうちに高まっていくでしょう。

「AIに合わせる」ことを学ぶ

 そういった点を踏まえて、実践的な話をすると、google翻訳などのAIによる自動翻訳でおかしな英語が返ってこないようにするには、「AIが私たちに合わせる」のではなく、「私たちがAIに合わせる」ことを学ぶ必要があります。たとえば、じつは上の文例の(d)は、初め、「生産効率を上げるにはどうすれば良いか」と読み上げたのですが、google翻訳は「How to improve production efficiency」という英語を返してきました。つまり、日本語のクセで、私が「私たちは」という主語を省いたため、AIもそれを省いてしまったのです。そこで、今度は「私たちは」をきちっと入れて読み直してみると、AIは惚れ惚れする英文を返してくれたという訳です。

 もし本当に、たとえば使われている単語や言い回しがおかしいと思うなら、ウェブや別のアプリで調べれば良いだけのことです。とことんこだわるなら、中級者向けですが、「Longman」や「Oxford Dictionary of English」(地上最強の辞書)などの英英辞典を見るのもひとつの手です。この辺りは、今の時代、スマートフォン一つでどうとでもなります。

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