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イノベーションの「目的」をAIが探る時代に

合意形成型の経営では「新たな価値」は生み出せない

2018年7月5日(木)

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AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの技術革新が進んでいるのに、なぜ、多くの企業がイノベーションを生み出すことが難しくなったと悩んでいるのか。一橋大学イノベーション研究センター長の延岡健太郎教授に話を聞いた。

■お知らせ■

日経ビジネスは、読者が自分の意見を自由に書き込めるオピニオン・プラットフォーム「日経ビジネスRaise(レイズ)」を立ち上げました。その中のコーナー「オープン編集会議」では、イノベーションに関する話題を皆さんとともに議論しています。ぜひ、ご参加ください。

<オープン編集会議>
Room No.01 日本のイノベーションは停滞している?
Room No.02 取材でこれを聞いて!イノベーションの質問を募集
Room No.03 イノベーションを阻む「大企業病」、どう打ち破る?

一橋大学イノベーション研究センター長の延岡健太郎教授(写真:稲垣純也)

延岡先生は、日本企業は「顧客価値のイノベーション」を目指すべきだと主張されています。どういうことでしょうか。

延岡健太郎氏(一橋大学イノベーション研究センター長、教授):「イノベーション」とは、新しい手段で新しい価値を生み出すことですが、本来、価値の方こそが大切であってアイデアや革新性は手段にすぎません。短絡的に言うべきではありませんが、経済的、社会的な価値を作るには技術や概念だけだは不十分です。

 今、日本企業が抱えている問題は、「新しい価値」という目標自体を立てることが難しくなっていることです。本当の意味で、世の中に普及する新しい価値、すなわち顧客が高くても喜んで買ってくれる商品が何かを、見いだすことが難しくなってきています。

 原因の一つが、イノベーションの手段と目的を混同していることです。技術は手段に過ぎませんが、イノベーションというとAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の活用という手段の話ばかりです。
   まずは技術革新を起点に、それをどう社会的価値の創造につなげるかを考える方が日本企業にはあっているという人もいます。しかし、あくまで目的である新しい価値の創造があって、技術はその手段に過ぎないと考えるべきでしょう。

顧客が求める価値自体が複雑になっているから、その中から何を目指すのか分かりにくくなっているということですか。

延岡氏:米アップルや英ダイソンの製品に象徴されるように、最近は「機能的な価値」ではなく、デザインやUX(経験価値)といった「意味的な価値」が顧客にとって重要になっています。機能と意味という両方の価値を持つ「統合的価値」がなければ、モノが売れない時代になっています。

 しかし、日本にはこの統合的価値が分かり創りだす人も組織も少ないのではないでしょうか。だから、まず機能、つまり技術を起点とした方法論に陥ってしまいがちです。

 もちろん、大企業の中にも、統合的価値を分かる人はいるでしょう。しかし、残念ながら、日本の企業はとてもコンセンサス(合意形成)を重視するので、数字やスペックの評価になり、結局その人の意見が潰されたり、角が取れて丸くなってしまったりして、顧客に強く訴えかける製品を作れなくなってしまう傾向があります。

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「イノベーションの「目的」をAIが探る時代に」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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