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誰もがパチンコ・ギャンブル依存症の予備軍に

「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表理事に聞く

2017年1月18日(水)

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 2016年12月に「統合型リゾート施設(IR)整備推進法」が成立し、カジノの合法化・導入に向けた議論が本格化する。年内をめどに具体的な導入、運営のルールなどを盛り込んだ実施法案が準備される見込みだ。

 一方で各種の世論調査ではカジノの解禁について反対する声が多数を占めるなど、課題も多く残る。そのうちの一つがギャンブル依存症の問題だ。どのような支援や対策、またはそれを可能にする仕組みが必要なのか。自らもギャンブル依存症だった過去を持ち、支援・啓蒙活動を続ける一般社団法人、「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表に聞いた。

田中紀子(たなか・のりこ)社団法人・ギャンブル依存症問題を考える会代表
1964年東京都生まれ。祖父、父、夫がギャンブル依存症者という三代目ギャンブラーの妻。夫と共に、ギャンブル依存症の問題から立ち直った経験を伝えようとカウンセラーとなり、2014年2月に「ギャンブル依存症問題を考える会」を立ち上げ、代表就任。依存症問題の啓発運動と「学校教育、企業に向けた依存症予防教育の導入」を掲げ、活動している。各政党の勉強会や経団連、地方自治体の研修会等でも講師を務める。著書に『祖父・父・夫がギャンブル依存症!「三代目ギャン妻の物語」』(高文研)、『ギャンブル依存症』(角川新書)。

通常国会にギャンブル依存症対策に関する法案が提出される見込みがあるなど、改めてギャンブル依存症の問題に注目が集まっています。長年、活動を続けられてきた立場から、現状の動きをどう見ていますか。

田中:評価したいのは、カジノだけでなく公営ギャンブルやパチンコなど、既存ギャンブルについても依存症対策の対象として議論されるようになったことです。

 カジノ法案が出てきて議論が始まった当初は、「依存症=カジノ依存症」という文脈で語られることが多かったんです。それが、法案に批判が殺到したこともあって、附帯決議に「カジノだけではなく他のギャンブルに起因する依存症対策に取り組むべき」との内容が盛り込まれました。

 競馬や競輪、競艇などの公営ギャンブルは、省庁ごとに所管がバラバラで、それぞれ「ギャンブル依存症は存在しない」という前提のままここまできました。また「遊技」とされるパチンコは、依存症問題は認めていましたが、対策にはほとんど着手していません。今回、カジノ法案の議論に合わせて各省庁が慌てて依存症対策にどう取り組んでいるかを説明しましたが、実際には日本ではギャンブル依存症対策はほとんど何もやってこなかったんですね。

ギャンブル依存症で苦しむ人が多くいるという前提で議論が始まったと。

田中:そうですね。ギャンブル依存症について活動する関係者や組織の中には、カジノを含むギャンブルそのものに反対するスタンスの方々もおられます。私どもはカジノ、ギャンブルそのものに反対というわけではありません。

 パチンコ店が至る所にあるように、日本にはギャンブルが既に存在しています。ギャンブル依存症に苦しむ人が536万人もいるとういう調査もあるわけです。それを前提に、いかに依存症者を支援し、救えるかを重視して活動きました。ですからカジノの合法化の議論を大きなきっかけとして、国全体でギャンブル依存症という問題に取り組む機運が高まればいいと考えています。

1月20日からの通常国会では、ギャンブル依存症対策に関する法案が提出される方向で調整が進んでいます。国が基本的な方向性を示し、公営ギャンブルなどの運営主体となる自治体が具体的な計画を策定するという大枠が有力なようです。

田中:新たな法律が「ギャンブル依存症対策にしっかり取り組みました」という言い訳にならないよう、または内容が骨抜きにならないよう、注視しています。国が枠組みを作り、自治体が対策に責任を持つという構図は悪くはないと思います。

 懸念しているのは、それが単なる努力義務になってしまうことです。依存症対策を自治体の義務としてきっちり決めて一定の条件を定め、それよりも著しく劣るものはペナルティを課すといった仕組みがなければ意味がありません。口だけで「やっています」と言い逃れができるような内容なら、これまでとほとんど変わらないからです。

(ここで田中代表に電話が入る。自殺を示唆するメッセージを家族に残し、行方不明になっていた30代のギャンブル依存症の男性が茨城県で保護されたとのこと)

コメント18件コメント/レビュー

本文にあるように、ギャンブルに限った話ではなく何かに依存しすぎて、それが本人にコントロールできなくなることが問題なんだと思う。要は、特定のギャンブル云々だけに相談窓口を絞ってしまうから規模も小さく周知できないのでは。実際に、自分が何かに依存状態にあっても、どこに相談すればいいかわからないし、医者にというのはハードルが高い。(2017/01/19 19:37)

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「誰もがパチンコ・ギャンブル依存症の予備軍に」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

本文にあるように、ギャンブルに限った話ではなく何かに依存しすぎて、それが本人にコントロールできなくなることが問題なんだと思う。要は、特定のギャンブル云々だけに相談窓口を絞ってしまうから規模も小さく周知できないのでは。実際に、自分が何かに依存状態にあっても、どこに相談すればいいかわからないし、医者にというのはハードルが高い。(2017/01/19 19:37)

物凄く偏見に満ちた意見になるかもしれないが、自殺したいならさせてやれ
これが自分の意見です。
そうでなくても人口が爆発的に増え続け精神的肉体的に弱い人が増え続けています。
何故か?
人口が増えれば増える程、他力本願、精神疾患、ストレス増加、対人摩擦というのがどんどん加速し引き籠いやニートというのが形を変え出てきます
生き死にがかかっていた時代ならそんな事言ってられない状況だったのが、自分がやらなくても誰かがやってくれる、自分じゃなくても代替要員が沢山いる、そんな状況下で怠惰な人間が増えるのは当たり前の事です(働きアリと同じ)

ネザーランド(日本的に言えばオランダ)が世界でも珍しく自殺を法的に認めているのは素晴らしい事だと思います。
何故ならそんな人間が周りにいるだけでそうでない人にまで感染し無気力で怠惰な人間を連鎖的に作りだけしてしまう、これが現状です
ならばいっその事自殺を法的に認めるべきで、ギャンブルにはまり首が回らない、生活が苦痛で仕方ない、そんな人が今後どんどん増えていく事でしょう(楽に好きな事だけしてれば生きていけるならその方が皆良いですからね)(2017/01/19 16:06)

なぜ日本で本格的なギャンブル依存症対策が進まないか、一番の理由がパチンコ産業の存在です。脱法賭博であるパチンコには賭博法の網が掛けられないため事態が悪化しているのです。IR法成立とパチンコの規制とギャンブル依存症の対策は三点セットで進めるべき問題です。(2017/01/19 09:25)

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