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日本電産・永守重信会長が始めた全力の大学改革

カリスマ経営者の教育論

2018年11月1日(木)

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永守重信(ながもり・しげのぶ)氏
日本電産会長CEO(最高経営責任者)。1944年京都府生まれ。職業訓練大学校を卒業。73年に日本電産を創業し、社長に就任した。ハードディスク向けから車載、家電、商業、産業用モーターまで事業を広げ、世界有数のモーターメーカーに育て上げた。2014年10月から会長兼社長CEO。2018年3月、京都学園理事長、同年6月、会長CEOに。(写真=太田未来子、以下同)

 独力で日本電産を世界一のモーターメーカーに育て上げた永守重信会長CEO(最高経営責任者)が、100億円の私財を投じて大学改革に乗り出した。今春、京都学園大学を傘下に持つ京都学園の理事長に就任。世界から教員を集め、一芸に秀で英語もできる「とんがり人材」を育てると張り切る。(聞き手は本誌主任編集委員、田村賢司)

大学教育を変えるべきだとかねて言ってきました。なぜ、そんなに力を入れているのですか。

永守重信氏(以下、永守):2つあります。1つはモーター技術者の人材不足です。自動運転やロボットなどこれからの経済の柱になるのに日本だけでなく、世界で圧倒的に足りない。何とかしないと産業発展のために問題がある。もちろん当社にとっても大きな難題です。

 2014年末に永守財団を設立し、モーターなどの研究者の開発活動を顕彰する永守賞を設けてきたのも同じ理由でした。

 もう1つは、日本の大学の在り方に対する疑問です。学生は偏差値とブランドだけで「これを学びたい」というものが希薄。大学は専門教育が十分ではないし、英語もしゃべれない。採用の後、企業が再教育をしないと使えないのが実態です。これはなんとかしなければいけないと思い続けてきたのです。

大学名も京都先端科学大学に改称、とんがり人材育成目指す

今春、学校法人京都学園(京都市)の理事長に就任し、京都学園大学の改革に乗り出しました。2020年度には工学部と大学院工学研究科の設置を構想しています。

永守:大学名も来年4月、京都先端科学大学に改称します。ただし、理系単科大学にするわけではありません。経済経営学部など既存の文系学部も、より先端教育を実施するつもりです。

 もっといえば、独自の専門分野にこだわり、ある分野に独自の力を持つ「とんがり型」人材を育成したいと思っています。

日本電産の創業(1973年7月)時代には、大卒採用で弁当の早食いや大声試験のような超異色の人材選びもしました。

永守:日本電産は、本体だけでこれまでに約6600人の大卒採用をしました。そして、その後の昇進や業績もデータを取っていますが、大学のブランドと業績・昇進にはほとんど関係がなかった。今の大学教育と企業内での仕事には関係が見られないのです。やはり大学教育を変えていかなければならないと思いますね。

なぜ、日本の大学ではそういう教育ができなかったのでしょう。

永守:大学と産業界の間にはタイムラグが常に発生する。技術進化などで産業が大きく変わり始めても、大学の中では既存の学部・学科が幅を利かせている。大学には従来の学科の先生もいるし、大学が経済の変化に合わせて自らを機敏に変えるというのは難しかったのでしょう。

 まあ、文部科学省の規制もあり簡単にカリキュラムを変えにくい点もあるでしょうが。

コメント11件コメント/レビュー

(2018/11/05 14:15)へ

>偏差値の低い大学の研究にほとんど意味はなく所詮自己満足であり、そもそも偏差値の低い大学の卒業生に研究を任せる企業なんて稀でしょう。

その通りである、しかしながら、大学でいきなり最先端?の即実用という研究に携わるには実質作業員としてしか使えないであろう事も明白であり、
且つ、大学で成果が出るにしても智財他の問題もキッチリ対応できていなければならない。

院ならまだしも大学レベルでの期待は偏差値が高くても無理にちかいのではないか?

結局の所、研究と言う未知の物へのアプローチ訓練を期待するという事が無難である。
ここにおいて偏差値低レベルでは知識のみならず、それすら期待出来ないというのが
最大の問題であるといえるであろう。
正しい論理的思考と科学的アプローチとその思考法、
偏差値が低いレベルという所では、その基本思考の基礎がまず期待出来ない
次に受身の勉強からの脱却も期待出来ない。
そういう人間には作業員の訓練でどうにか使えるようにするしかないのではないか?
研究者としての資質を大学教育で皆が持てるというのも幻想だろう。(2018/11/07 20:16)

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「日本電産・永守重信会長が始めた全力の大学改革」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

(2018/11/05 14:15)へ

>偏差値の低い大学の研究にほとんど意味はなく所詮自己満足であり、そもそも偏差値の低い大学の卒業生に研究を任せる企業なんて稀でしょう。

その通りである、しかしながら、大学でいきなり最先端?の即実用という研究に携わるには実質作業員としてしか使えないであろう事も明白であり、
且つ、大学で成果が出るにしても智財他の問題もキッチリ対応できていなければならない。

院ならまだしも大学レベルでの期待は偏差値が高くても無理にちかいのではないか?

結局の所、研究と言う未知の物へのアプローチ訓練を期待するという事が無難である。
ここにおいて偏差値低レベルでは知識のみならず、それすら期待出来ないというのが
最大の問題であるといえるであろう。
正しい論理的思考と科学的アプローチとその思考法、
偏差値が低いレベルという所では、その基本思考の基礎がまず期待出来ない
次に受身の勉強からの脱却も期待出来ない。
そういう人間には作業員の訓練でどうにか使えるようにするしかないのではないか?
研究者としての資質を大学教育で皆が持てるというのも幻想だろう。(2018/11/07 20:16)

工業高校は「技術」を学び卒業後は技術者になるが、大学ではどんなに偏差値の低い大学でも「研究」になってしまう。

偏差値の低い大学の研究にほとんど意味はなく所詮自己満足であり、そもそも偏差値の低い大学の卒業生に研究を任せる企業なんて稀でしょう。

そういう意味で「技術」に特化した大学を作ることは大賛成で、企業のニーズにも合うし、ひいては国力の増加にもつながると思う(2018/11/05 14:15)

現在の大学の多くが、その開校まで歴史を遡れば同じように企業(またはそのオーナー)が私財を投じて設立したものが多い。
長らくそのような大学と企業との好ましい関係が途絶えていた訳で、このような活動は賞賛に値する。他の企業にも是非続いてもらいたいものだ。(2018/11/02 13:39)

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