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経営者がゴールを決めて過程は現場に任せるべき

オイシックスドット大地高島社長が取り入れた小倉哲学(前編)

2018年1月16日(火)

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 宅急便の生みの親にして、戦後有数の名経営者・小倉昌男氏。彼の自著『小倉昌男 経営学』は、今なお多くの経営者に読み継がれている。

 ヤマトグループは小倉氏が去った後も、氏の経営哲学を守り、歴代トップが経営に当たってきた。日経ビジネス編集部では2017年7月、小倉氏の後のヤマト経営陣が、カリスマの経営哲学をどのように咀嚼し、そして自身の経営に生かしてきたのかを1冊の書籍『ヤマト正伝 小倉昌男が遺したもの』にまとめた。

 本連載では、ヤマトグループとは関係のない外部の経営者たちが、小倉昌男氏の生き様や経営哲学にどのような影響を受けてきたのかを解き明かす。『小倉昌男 経営学』の出版から約19年。小倉氏の思いは、どのように「社外」の経営者たちに伝わり、そして日本の経済界を変えてきたのだろうか――。

発売から約19年経った今も長く読み続けられている『小倉昌男 経営学』
2017年夏に出版した小倉氏の後の経営者たちの物語『ヤマト正伝 小倉昌男が遺したもの』

 2000年6月にオイシックスを設立し、ネット通販サイト「Oisix」を立ち上げ、最初は生鮮食品20品目の販売からスタートした同社。その後、オイシックスは「ふぞろい野菜」の販売や定期購入サービス「おいしっくすくらぶ」など、個人向けのネット食品宅配サービスで新しい付加価値を生み出し続けてきた。高島宏平社長はオイシックス創業以来、同社を率い続けてきた。2017年10月には大地を守る会と経営統合し「オイシックスドット大地」の社長に就任。そんな高島社長が、折に触れて思い返してきたのが、小倉昌男氏の姿だったという。小倉氏の姿から、何を学んできたのか。

高島宏平(たかしま・こうへい)
1973年生まれ。1998年に東京大学大学院工学系研究科を修了後、マッキンゼーに入社。2000年に退社し、オイシックスを設立。2013年に東証マザーズに上場。2017年にはオイシックスと大地を守る会が経営統合し、オイシックスドット大地の社長を務める(撮影:竹井 俊晴、ほかも同じ)

小倉昌男 経営学』の初版が出版されたのは1999年10月。その後、版を重ねていますが、高島社長はいつ頃この本と出合いましたか。

高島社長(以下、高島):当社は2000年に創業し、最初の4年から5年は、潰れるのではないかという苦しい状況が続きました。相当、辛かったんですね。その苦しかった時期に、この本に出合ったんです。当時は経営者の本ばかりではなく、ドラッカーをはじめ、経営に関連する本もたくさん読みましたね。

最初に読んだ印象は。

高島:小倉さんはすごく闘っていたんだな、というのが最初の印象でした。ほかに類似書のない生々しい内容ですので、すごく響きましたね。これまでに5~6回は読み返しています。私は、いい本は繰り返して読む癖があるんです。社員にも読ませようと考えていて、社内にはおそらく10冊くらいあって、社員が自由に読めるようにしてあります。

 ヤマト運輸と当社では業種が全く異なります。けれど、本質的な部分はさほど遠くはない。特に、ビジネスの力で社会を良くしていこうとしている点は非常に似ている。社会インフラをつくり、それに対して “よく頑張ったね”と社会に言ってもらえる。これが会社の利益になっている構造はやはり近いのです。

 同時に小倉さんも私も、いろいろなことを参考に学んでいるという点も近いなと思いました。

確かに小倉さんは、吉野家の牛丼のビジネスモデルからヒントを得たとも明かしています。

高島:吉野家の牛丼を見てメニューを絞った業態開発を着想したり、ニューヨークの交差点にUPS(ユナイテッド・パーセルサービス=米国の運送会社)の車が4台停まっているのを見て、車輌単位の損益分岐点を考えたりと、小倉さんの姿勢に学ぶべき点は多い。日常の中から、多くのことを学ばれていたのでしょう。

 小倉さんのスタイルは、最初に社会がどうあるべきかを考え、次にそれを実現すべき方法を考えていく。つまり何が社会にとって正解なのかを決めてから、正解に向けた方法を探って行動していく。とても逆算的です。最初に正解を決めてしまえば、意思決定から迷いが消えます。その手法はとても参考になりますね。

 同時に、最初に読んだ時に強く感じたのは、小倉さんの精神面の強さです。決して挫けない。鈍感力、とでも言うのでしょうかね。

「私の中の小倉昌男」の目次

オススメ情報

「経営者がゴールを決めて過程は現場に任せるべき」の著者

永井 隆

永井 隆(ながい・たかし)

ジャーナリスト

新聞記者を経て1992年からフリーとして独立。著書に『サントリー対キリン』(日本経済新聞出版社)、『人事と出世の方程式』(同)、『国産エコ技術の突破力!』(技術評論社)など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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