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運がいい人は必ず、地道な努力を重ねている

石橋 康哉[クラシエホールディングス副会長]

2018年4月26日(木)

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(日経ビジネス2018年2月23日号より転載)

(写真=的野 弘路)

 よく、「あいつは運がいい」と言います。あたかも、強運を持ちあわせているかのように。でも、よく見ると、幸運って誰かが運んでくれているんですね。だから、「運がいい」と言われる人は、みな、出会いをすごく大切にしています。逆に、「オレは運が悪い」という人は、どこか人とのつながりを大切にしていないように思います。

 先日、ある大企業のトップと話をしていると、「カネボウ(クラシエホールディングスの前身)と言えば、彼だよね」と元幹部の名前が出てきました。酒豪で宴会芸もうまいので、一度会えば忘れられない人です。実は、私にとっても「師匠」と言える存在でした。まったくの偶然でしたが、「つながり」を大切にしてきた彼の姿勢が起こした必然にも思えます。

 その先輩に出会ったのは入社直後のことでした。化粧品部門に配属され、西宮(兵庫県)にある寮に入ると、7年上の「主」のような人がいる。自分の部屋だけでなく、もう2室を物置に使っていて、その1室は「図書館」と呼ばれ、哲学書からマーケティングの本、小説まであらゆる書籍が積み上がっていました。

 「おまえ、学生時代は、どうせスポーツぐらいしかやってなかったんだろう。これからは1日5分でもいいから、毎日、本を読め」

 そういう本人は、どんなに酔って帰っても、1日3時間の読書を続けているという。嘘だと思って、深夜にトイレに起きるたびに、「図書館」のドアをそっと開けてみましたが、いつも机に向かっている。だから、こちらも読まざるを得ませんでした。おかげで、あらゆるジャンルの本を読むことが習慣になっています。

 それが、どれだけ「人付き合い」を広く深くしてくれたか。知識や教養ということだけではありません。書店の中を歩きながら、面白そうな本を探します。すると、思いがけない「出会い」がある。それは、人付き合いと根底で通じます。米国の有名な医学者いわく、「読書は仕事に直結するものは2割でいい。8割は関係ない本を読むことが有効である」と言ったそうです。一見、関係のない内容に、思いがけない気付きがあり、仕事にも生きてきます。

コメント1件コメント/レビュー

短い記事でしたが、非常に納得しました。私の知り合いで年間に購入する書籍代は200万円を超えるという人がいます。全部読めるはずもないと思いますが、それでも知的好奇心の凄まじさには圧倒されます。

私はその足元にも及びませんが、週1冊くらいのペースで購入し読んでいます。また、人との出会い、繋がりも重要だと思っております。リアルなつながり、バーチャル(SNS等)なつながりは大切にしており、思いもよらない情報が寄せられたりしますし、これがチャンスを呼び込むきっかけになることは間違いないと感じています。

まさにジョン・クランボルツの「計画的偶発性理論」を実感しているところです。(2018/04/26 16:57)

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「運がいい人は必ず、地道な努力を重ねている」の著者

金田 信一郎

金田 信一郎(かねだ・しんいちろう)

日経ビジネス編集委員

日経ビジネス記者、ニューヨーク特派員、日経ビジネス副編集長、日本経済新聞編集委員を経て、2017年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

短い記事でしたが、非常に納得しました。私の知り合いで年間に購入する書籍代は200万円を超えるという人がいます。全部読めるはずもないと思いますが、それでも知的好奇心の凄まじさには圧倒されます。

私はその足元にも及びませんが、週1冊くらいのペースで購入し読んでいます。また、人との出会い、繋がりも重要だと思っております。リアルなつながり、バーチャル(SNS等)なつながりは大切にしており、思いもよらない情報が寄せられたりしますし、これがチャンスを呼び込むきっかけになることは間違いないと感じています。

まさにジョン・クランボルツの「計画的偶発性理論」を実感しているところです。(2018/04/26 16:57)

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