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22年前に殺された母の仇討ち、その執念の源は

権力濫用で厳罰を逃れた“母の仇一家”を絶対許せない…

2018年3月2日(金)

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 2月15日は旧暦の12月30日で、翌16日は中国の人々が1年の始まりと春の訪れを祝う“春節(旧正月)”の元旦であった。その春節前日の大みそかに、陝西省の西南部に位置する“漢中市”の“南鄭区”にある“新集鎮”の“王坪村”で、村民の“張扣扣(ちょうこうこう)”が近所に住む王家の父子3人を次々と殺害するという事件を引き起こした。この事件は張扣扣が22年前に王家の父子によって殺害された母親の仇を討ったものであった。3人目を殺し終えた張扣扣は天を仰ぎ、「苦節22年、今日でやっと俺の敵討ちは終わった」と大声で叫んだことから、中国メディアはこの殺人事件を“為母報仇案件(母の仇討ち事件)”と名付けて大きく報じた。

犯人は35歳の退役軍人、2日後に自首

 殺害された王家の父子とは、当主の“王自新”(71歳)、長男の“王校軍”(47歳)、三男の“王正軍”(39歳)の3人であり、犯人の張扣扣は2日後の2月17日に自首したのだった。犯人が自首したことにより事件は怨恨(えんこん)による連続殺人事件として簡単に決着すると思われたが、張扣扣の殺人動機が母親の仇討ちであったことが報じられると、事件は新たな展開を見せたのだった。なお、犯人の張扣扣は1983年生まれの35歳で、2001年から2003年まで新疆ウイグル自治区の“武装警察部隊”に在籍した退役軍人であった。彼は農民である父親の“張福如(ちょうふくじょ)”と母親の“汪秀萍(おうしゅうへい)”の間にできた2番目の子供として大坪村に生まれた。彼にはすでに他家へ嫁いでいる姉の“張麗波”がいる。

 さて、2月21日の中国メディアは取材に基づく事件の経過を以下のように報じた。

【1】王家の三男である王正軍は省都の“西安市”で工場を運営しているが、今年は例年より早く、旧暦の12月21日(新暦:2月6日)に大坪村へ帰って来ていた。王家では旧暦の12月23日(新暦:2月8日)に春節を迎えるための準備で豚を殺すので、王正軍はその作業を手伝うのを名目に例年より早く村へ戻ったが、その実は100万元(約1700万円)以上の借金を抱えて、父親の王自新にカネを無心することが目的だった。

【2】旧暦12月30日(新暦の2月15日)の早朝、王家の長男で南鄭区の中心部に住む王校軍が自家用車を運転して王坪村の実家へ戻って来た。彼は両親を連れて自宅へ戻り、春節を自宅で両親と一緒に過ごすつもりだった。次男の“王富軍”は王坪村の実家へは戻っていなかった。彼は元の妻と離婚して新たな恋人を見つけたが、春節2日目の2月17日に自宅で恋人の家族と会う約束があり、自宅の清掃と整頓に忙しく立ち働いていた。この結果、王富軍は幸運にも張扣扣による殺害から免れたのだった。

コメント3件コメント/レビュー

え? これ被害者も当時の加害者もどっちもどっちで更に裁判官まで買収している救いようのない事件で、正直誰にも同情する気にもなれませんし、肝心の直接の加害者の次男は生き残るって、何でよりによってこの事件なの? としか思えないのですが…。
一見派手ですが、その裏で恨みさえ晴らせずにもみ消された事件が何倍も何十倍も隠れているはず。ゴシップネタで庶民の不満の目を欺く、いつもの胡麻化し作戦にしか見えませんね。(2018/03/02 14:05)

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「22年前に殺された母の仇討ち、その執念の源は」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

え? これ被害者も当時の加害者もどっちもどっちで更に裁判官まで買収している救いようのない事件で、正直誰にも同情する気にもなれませんし、肝心の直接の加害者の次男は生き残るって、何でよりによってこの事件なの? としか思えないのですが…。
一見派手ですが、その裏で恨みさえ晴らせずにもみ消された事件が何倍も何十倍も隠れているはず。ゴシップネタで庶民の不満の目を欺く、いつもの胡麻化し作戦にしか見えませんね。(2018/03/02 14:05)

犯人の母親は「虫の居所が悪かったため」に仲の悪い隣家の者につばをはきかけた上、1メートルの鉄棒で殴りつけたため、報復で殺されたとのこと。22年後に見事に敵討ちする息子といい、いやはや、なんとも、といった読後感を持った。80年代の香港の武侠映画の登場人物たちのような。(2018/03/02 12:10)

終身国家主席を実現すべく憲法改正を行う現政権。
その腐敗撲滅キャンペーンが、田舎の悪代官の悪行暴きとは、何だか、春節になると大陸全土で繰り返し再放送されている、中国版水戸黄門の某清朝乾隆帝活躍ドラマを見させられているようで、非常に気持ち悪い展開です。
自らを、皇帝になぞらえる下準備と思うのは、考えが穿ち過ぎでしょうか。(2018/03/02 08:11)

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