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中国で役人のうつ病と自殺者が増えているワケ

1カ月で7人が自殺を図り、6人が死亡したケースも

2018年6月8日(金)

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 中国語で“官員”とは、「任命を経て一定の職務を担当する政府職員」を意味する。その官員に関するネット上の不完全な統計によれば、中国では2012年11月から2016年7月末までの間に1235件の“党(中国共産党)”“政(中国政府)”“軍(中国人民解放軍)”の官員による自殺事件が発生し、782人が死亡した。そのうち、広東省、江蘇省、北京市、遼寧省、安徽省の5省・市では自殺で死亡した官員が100人を上回った。

 2012年11月とは、中国共産党第18期全国代表大会(以下「党18期全国大会」)で“習近平”が選出されて“中央委員会”総書記に就任した時期である。要するに、習近平が中国共産党の最高指導者である総書記に就任してから3年8カ月の間に782人の官員が自殺で死亡したということである。

官員の自殺は年を追うごとに増大

 一方、香港の英字紙「サウスチャイナモーニングポスト」は2016年6月20日付の記事で、「習近平が2012年11月に政権を握って以来、自殺あるいは非正常に(たとえば、河で溺れる、あるいは酒に酔って)死亡した官員はすでに120人に上り、前任の“胡錦濤”が2003年から2012年11月まで政権にあった時に報じられた68人よりも倍近い数字になっている」と報じている。ネット上の統計とサウスチャイナモーニングポストの記事では、期間が同じにもかかわらず、官員の死亡者数に前者が782人に対して後者は120人と大きな違いがある。これは数字に含めた官員の階級が異なるからと考えられ、前者は階級に限定しない官員全体のうちの自殺による死亡者数であるのに対して、後者は一定の階級以上に限定した官員のうちの自殺による死亡者数なのだろう。

 

 2017年10月、香港の“中国人権民運信息中心(China Information Center for Human Rights and Democracy)”は、党18期全国大会の開催から現在まで官員の自殺は年を追うごとに増大していると報じ、次のように述べた。すなわち、2016年だけで1700人に達する“副科級(係長クラス)”以上の官員が自殺で死亡したが、これは1966~1976年の“文化大革命”の時と比べてより一層深刻な1年だった。なぜなら、文化大革命の期間中に自殺がピークに達したのは1967年であったが、その年に自殺した官員は約1300人であったからである。多くの情報源から得た中国官員の自殺状況に関する調査によれば、2015年における“副科級”以上の官員の自殺死亡者は1500人であったが、2016年には1700人に増加した。この状況は2017年にはもっと悪化することが予想される。

コメント10件コメント/レビュー

反腐敗を徹底すれば、巨大な腐敗が1つと、追及を逃れた無数の小さな腐敗が残る。
腐敗というと聞こえが悪いならば、我欲・強欲。

中国とはそういう国、漢民族とはそういう民族。政治体制の問題ではなく文化として。
腐敗という言葉を使うなら、「民族全てが腐敗」。大きな悪事を働くだけの力がないだけ。
「法があれば抜け道あり」という諺が、それを物語っている。

非難ではない。弱肉強食は、決して間違ってはいない。
時代や環境が違えば……血族単位の狩猟生活、あるいは戦乱の世であれば正義だった。
欲望を抑え協調を旨とする、近代の法治文明社会にはそぐわない思想、だというだけで。

良くも悪くも、そういう気質だからこそ、共産主義独裁で縛り上げて、国をまとめていた。
つまり、中国の資本主義導入は、挑戦と成功ではなく、追い込まれて手を出した麻薬。

恐怖での束縛から満足での足止めに変えても、いつまでも成長できるものじゃない。
掟破りの"公的株価操作"、資源と富を求めて海洋覇権、途上国からは借金のカタに地上げ。

沿岸部だけの繁栄、他国に握られたハードカレンシー。中国は、最終的に世界には勝てない。
内からの欲望で自壊する前に、我慢や協調を学び、真の先進国になれれば、あるいは……(2018/06/11 12:18)

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「 中国で役人のうつ病と自殺者が増えているワケ」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

反腐敗を徹底すれば、巨大な腐敗が1つと、追及を逃れた無数の小さな腐敗が残る。
腐敗というと聞こえが悪いならば、我欲・強欲。

中国とはそういう国、漢民族とはそういう民族。政治体制の問題ではなく文化として。
腐敗という言葉を使うなら、「民族全てが腐敗」。大きな悪事を働くだけの力がないだけ。
「法があれば抜け道あり」という諺が、それを物語っている。

非難ではない。弱肉強食は、決して間違ってはいない。
時代や環境が違えば……血族単位の狩猟生活、あるいは戦乱の世であれば正義だった。
欲望を抑え協調を旨とする、近代の法治文明社会にはそぐわない思想、だというだけで。

良くも悪くも、そういう気質だからこそ、共産主義独裁で縛り上げて、国をまとめていた。
つまり、中国の資本主義導入は、挑戦と成功ではなく、追い込まれて手を出した麻薬。

恐怖での束縛から満足での足止めに変えても、いつまでも成長できるものじゃない。
掟破りの"公的株価操作"、資源と富を求めて海洋覇権、途上国からは借金のカタに地上げ。

沿岸部だけの繁栄、他国に握られたハードカレンシー。中国は、最終的に世界には勝てない。
内からの欲望で自壊する前に、我慢や協調を学び、真の先進国になれれば、あるいは……(2018/06/11 12:18)

>官員を自殺に追い込んだのは王岐山である
・・・それは、反腐敗闘争がいけない、という意味ですか?
> 「中国はモグラ叩きゲームの国で、...
反腐敗闘争なんか無駄だからやめてしまえ、というのが北村氏の主張ですか?
それはおかしいんじゃないでしょうか。(2018/06/10 15:40)

 中国の場合、公務員の給与は非現実的に低いとのことですが、
なんで、そうなったのか?とむかし読んだ本の中で

明の太祖 洪武帝 朱元璋がそう定めた、ためとあり
明の制度を基本的に踏襲した清王朝もおなじであり、

それが、中国共産党の治世で見事に蘇った。と思っています。
官僚制度とか、日常の慣行など王朝時代と薄気味悪いほど
似てると私は思いますね。

その安い給料のお陰で、科挙に合格した官僚たちはセッセセッセ
と賄賂に励み、ドンドン腐敗していったのだ  と(2018/06/09 21:00)

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