中国・幼稚園の不衛生な食事で園児に健康被害か

幼児教育のベテラン園長が愛したのはおカネだった

厨房の悲しい実態に保護者たちは激怒した(写真はイメージ)

 9月22日の夜9時頃、安徽省の東南部に位置する“蕪湖市(ぶこし)”で幼稚園児の父母500人以上が集結して抗議活動を展開した。彼らは高速道路の入り口や大橋のたもとで横断幕を打ち振り、11時過ぎには高速道路の料金所へ押しかけて通行する車に大声で訴えを行った。抗議活動は翌23日の早朝3~4時まで続けられたが、解散後に人々は家路に就いた。

 抗議活動に参加していた父母たちが掲げていた横断幕には、下記の文言が書かれていた。

 安徽省蕪湖市に所在し同一グループに属する「得得貝幼稚園」と「童馨幼稚園」は、遺伝子組み換えの大豆油を使った食品や、消費期限切れでカビが生えた食品を子供たちに食べさせていた。それが子供たちに腫瘍マーカーの異常な数値をもたらした。蕪湖市政府と“鳩江区政府”は我々の抗議する権利を妨げるな。“天理何在(道理はどこにあるのか)”、“公道何在(正義はどこにあるのか)”。

 蕪湖市の「得得貝幼稚園」は、子供たちに残飯や遺伝子組み換えの大豆油、蛆(うじ)がわいた食物を食べさせて、子供たちに食中毒を引き起こさせ、祖国の未来に深刻な損害をもたらした。容赦なく厳罰に処せ。

 さて、この事件の発端は9月18日に遡る。18日に童馨幼稚園では園児の昼食に“鶏腿(鶏腿肉)”が出された。家に帰った園児から「昼食に僕が好きな鶏の腿肉が出たけど、食べなかった」という話を聞いて何かおかしいと感じた父親が、幼稚園の教諭にその理由を問い合わせたところ、教諭からは「料理酒を多めに入れた所為じゃないですか」との答えがあった。しかし、この園児の父親は居酒屋で働いているので、鶏の腿肉がすでに腐っていて、腐敗臭がしたから子供は食べなかったのではないかと疑問を抱いた。

 翌19日、その父親は童馨幼稚園の食堂へ出向いて厨房の衛生状況を調べ、その結果を「冷蔵庫には腐敗臭のする鶏腿肉があり、米はカビが生えて虫が這いずり回っていたし、消費期限切れの酢が使われている」と“蕪湖市食品薬品監督管理局”へ通報すると同時に、インスタントメッセンジャーアプリ“微信(WeChat)”を通じて童馨幼稚園の父母たちへ厨房の悲惨な状況を報告した。

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著者プロフィール

北村 豊

北村 豊

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

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いただいたコメントコメント4件

基本的に食品偽装系は割に合わないと思わせるのが一番効果的だと思う。中共は何故、いつもの様に故意なら最高で死刑まで導入しないのか不思議である。直ぐに懲役刑を課せられるなら、かなりのリスクになりアホらしくてやらなくなる。今回の様に役人と結託して揉み消されない為に、党本部の管轄にすれば良いでしょう。まあ、やらんと思うけどね。(2018/10/12 16:17)

ひどすぎる。

同じ場で生活していて、教育という場面で。

遠くから運んできたものでなく、ストックしてあるゴミを食わせて。

無邪気な子ども達が、こんな目に遭わされ、大人達はうまいものを食っているとは、人間界ではない。(2018/10/12 15:46)

以前は割と冷静、中立的であった北村さんの表現が、最近は中国に対して攻撃的になっているように感じます。最近の中国の余りのひどさに我慢の限界でしょうか。(2018/10/12 11:10)

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