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中国人留学生「巻き添え刺殺事件」母娘の無念

12月の裁判員裁判で死刑判決を切望する被害者の母

2017年11月24日(金)

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 2016年11月3日午前0時18分頃、東京都中野区のアパートで中国人留学生の“江歌”さん(当時24歳、以下敬称略)が刃物でめった刺しにされて殺害される事件が発生した。殺害された江歌は中国山東省“青島市”の管轄下にある“即墨市”の出身で、日本文化が好きだったことから中国の大学では日本語を専攻した。2015年4月に来日した江歌は日本語学校で半年間学んだ後に、成蹊大学大学院を受験して合格したが、2016年2月に改めて法政大学大学院を受験して合格し、同年4月から法政大学大学院の学生となった。そんな彼女が大学院生となって半年後に刺殺されたのだった。

 事件の捜査を担当した警視庁組織犯罪対策第2課は11月7日に中国人留学生の“陳世峰”(当時25歳)を同じく中国人留学生の女友達“劉鑫(りゅうきん)を恐喝した容疑で別件逮捕して取り調べた結果、陳世峰が江歌の殺害を認めたことから、11月24日に陳世峰を殺人の容疑で逮捕した。12月14日、警視庁は陳世峰を殺人罪で正式に起訴した。

別れ話のもつれに巻き込まれ…

 事件の経緯を日本と中国の各種メディアが報じた内容を基に取りまとめると以下の通り。

【1】2015年に来日した陳世峰は福岡県福岡市にある九州言語教育学院で日本語を学んだ後、2016年4月から東京の大東文化大学大学院外国語学研究科中国言語文化学専攻に入学した。劉鑫(当時24歳)は山東省青島市の“城陽区葦苫村”出身。彼女は2014年に山東省“泰安市”にある大学“泰山学院”の日本語学科を卒業した後、同年に日本へ留学した。来日後は日本語学校で学んでいたが、2015年に来日した江歌とはその日本語学校で知り合った。彼らは日本語学校の寮で暮らしていたが、劉鑫が同室の学生と不仲になったことから、江歌の部屋へ移って生活を共にするようになった。そこで初めて分かったことは、劉鑫は江歌が学んだ中学に一時在籍したことがあり、お互いの実家は10km位しか離れていなかった。その後、江歌は日本語学校を離れたが、残留した劉鑫は2016年4月に大東文化大学大学院の外国語研究科に入学した。

【2】陳世峰と劉鑫の2人は入学から1か月後の5月に同じ大東文化大学大学院に学ぶ中国人留学生仲間として知り合ったが、それから1週間後には劉鑫が陳世峰の住む板橋区高島平のアパートへ引っ越して同居を始めた。始めのうちは恋人同士で甘く楽しい日々を送ったが、そのうちに言い争いが絶えなくなり、劉鑫は陳世峰と別れたくなった。しかし、何分にも異国の地で、行く当てがなければ動けない。そこで劉鑫が思い付いたのが江歌だった。人の良い江歌なら頼めば断れない。8月下旬に陳世峰の部屋から逃げ出した劉鑫は、別の友人の部屋に数日厄介になった後、江歌に事情を話して同居させて欲しいと頼み込み、9月2日に有無を言わさず強引に江歌の部屋へ転がり込んだ。

【3】江歌の部屋は狭小で、劉鑫がいると勉強する場所もない。仕方なく、江歌はハンバーガーショップでの勉強を余儀なくされる始末。そればかりか、図々しい劉鑫はカネも出さずに部屋の中の物を勝手に使い、ただでも懐が寂しく、アルバイトに明け暮れる江歌にとっては耐えられない状況になった。このままでは留学生生活に支障を来すと考えた江歌はこの部屋を劉鑫に譲り、自分は別の場所へ引っ越そうと考え始めた。

コメント10件コメント/レビュー

江歌も中国人、陳世峰も劉鑫も中国人。
中国人にも善人も悪人もいるという当たり前のことをあらためて認識する。
しかし、江歌や陳世峰は日本人にもいそうであるが、劉鑫はいかにも中国人特有ではないかと思った。(2017/11/29 17:11)

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「中国人留学生「巻き添え刺殺事件」母娘の無念」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

江歌も中国人、陳世峰も劉鑫も中国人。
中国人にも善人も悪人もいるという当たり前のことをあらためて認識する。
しかし、江歌や陳世峰は日本人にもいそうであるが、劉鑫はいかにも中国人特有ではないかと思った。(2017/11/29 17:11)

極刑は難しいでしょうね。日本での刑期を終えた後中国に送還し、現地で再度裁いてもらうのがよいのでは。どこの国にも親切な人を利用し食い物にする輩はいますが、中国の場合、報道が制限されているためか、そういう輩に対する免疫のない純朴な人も多いと感じます。江歌さんのお母さんを支援したいのですが、こういう事件の場合、被害者の支援団体の連絡先もどこかに記載してもらえないでしょうか。(2017/11/25 10:05)

「母の無念を思えば、大陸へ強制送還を行い現地の司法で死刑にしてあげたいくらい」

これは、いい考えですね。
被害者、加害者ともに同じ国から訪日していた外国人である場合、被害者側が求めれば被害者と加害者の双方を母国に強制送還、現地の司法に委ねるという法律をつくってもいいのではないでしょうか。

言葉の壁、文化の壁。
異国ではなかなか、被害者の無念が本当の意味で晴れる判決は出にくいかと思います。(2017/11/24 14:47)

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