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ウナギを食べたい人たちの言い訳

2018年1月19日(金)

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 ウナギが不漁らしい。

 毎日新聞によれば、
《絶滅危惧種ニホンウナギの稚魚シラスウナギが今期は極度の不漁で、国内外での漁獲量が前期の同じころと比べて1%程度と低迷している。漁は4月ごろまで続くが、このまま推移すれば過去最低の漁獲量となりかねない。--略--》ということのようだ(こちら)。

 特に驚きはない。
 むしろ、ニュースの第一報に触れて
 「当然だろうな」
 と思ったというのが正直なところだ。

 さらにもう少し率直な感想を述べるなら、私は
 「自業自得だよな」
 という感慨を抱かずにおれなかった。
 「ざまあみろ」
 とまでは思わないものの、ニュース原稿の中で不漁を嘆いている関係者に対して、真摯な同情を寄せる気持ちにはならない。

 というのも、このニュースは、かれこれ10年以上も前から、様々な立場の人々が異口同音に指摘し、予告し、警告し、懇願し、提言し、あるいは叱責罵倒非難問題提起してきた話題の延長線上にある状況で、今回、かかる事態がニュースとして流れてきている顛末は、案の定というのか果たせるかなというのか、だから言ったじゃないか式の見え透いた展開以外のナニモノでもないからだ(例えば2014年に掲載されたweb版ナショナルジオグラフィックの「ウナギが食べられなくなる日」など参照)。

 現今のなりゆきは、われわれの国の漁業が、おそらく30年以上前から、明らかな危機に陥っているにもかかわらず、結局のところなんら有効な策を打ち出すこともなく手をこまぬいてきたことがもたらした必然としての帰結だ。このことをまず認識せねばならないと思う。

 毎日新聞の記事(こちら)の後半部分で、水産庁は

《2016年は11、12月の2カ月間で約6トンのシラスウナギが国内の養殖池に入れられたが、今期はまだゼロ。》

 である状況について

《「漁の始まりとして良くないのは確かだが、これから漁が本格化する。今後の推移を見ないと何とも言えない」(栽培養殖課)としている。》

 とコメントしている。もし水産庁のお役人が本気でそう思ってこの言葉を言ったのだとしたら、彼らは、単に統計の数字を見てうなずいているだけの首振り人形とそんなに変わらない役割の人々なのだろう。

コメント157件コメント/レビュー

種の絶滅、多様性の喪失はどういうことが起きるというのか理解できていない人が多くてびっくりする。
多様な種がいるということは、この地球では非常に大事なことで、環境が変わったりしたり新たな病気が発生した時、同種しかいないと絶滅するが、多様性があることで生き延びれる。

人間もそれを利用しているではないか。多種多様な動植物から様々な有機物を探し、それらの中から薬を作り出したりね。熊の胆のうからウルソ、竹の葉からアスピリン、キナからキニーネ、麻からコカイン。
多様性を保護しないってのは問題外の意見だよなあ・・(2018/08/04 15:45)

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「ウナギを食べたい人たちの言い訳」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

種の絶滅、多様性の喪失はどういうことが起きるというのか理解できていない人が多くてびっくりする。
多様な種がいるということは、この地球では非常に大事なことで、環境が変わったりしたり新たな病気が発生した時、同種しかいないと絶滅するが、多様性があることで生き延びれる。

人間もそれを利用しているではないか。多種多様な動植物から様々な有機物を探し、それらの中から薬を作り出したりね。熊の胆のうからウルソ、竹の葉からアスピリン、キナからキニーネ、麻からコカイン。
多様性を保護しないってのは問題外の意見だよなあ・・(2018/08/04 15:45)

ウナギ食えば良いじゃんよ。好きなだけ食え。
食いたいものを食えない人生なんて、生きてるだけムダだ。

ただ単に、そのレア度に応じた価格にすれば良いだけ。
ワンコインで何でも食いたいと思うのが間違ってるわ。
本来、ワンコインでウナギを食いたかったら、アラから取った出汁を100倍に薄めてそれでコメ炊き、それを以って「うなぎ御飯」とするレベル。
身を食いたかったら諭吉出せ。
諭吉出して食うから、自分で判断できるようになるんだよ。

なお、釣りが趣味の私は、汽水域梅雨シーズン恒例のうなぎ釣りはやってますが、昨年は1シーズン10回以上狙って1匹しか釣れませんでしたね。
10年前はその20倍は釣れたのに。(釣れるというのは、食べられるくらい太くてデカイやつが釣れるという意味です。小さいのは釣れてもリリース)(2018/02/22 11:59)

ウナギに限らず、マグロは勿論、サンマ、サバ、イワシ等の回遊魚はいずれも過去に例を見ない不漁。
日本を含む先進国の少子高齢化に対して、途上国を含む世界の人口爆発により既に水産資源は壊滅的。

牛豚鳥や漁業よりも、高い生産性から昆虫食が近い将来の蛋白源になる。といった報道もあります。
食い散らかして捨てていく。日本人だけでなく人類の愚かさを見るようです。

私たちが子供のころ、様々なSF作家が近未来を検証しました。そういった検証は今の為政者や企業のトップが知っているのでしょうか。
ロボット3原則は工業技術の基礎になっていると信じていましたが、既に無人爆撃機や自動運転戦車が実用化され、ロシアでは二足歩行型戦闘ロボットの開発が進んでいるとのこと。

アトムの家では、壁の蓋を開けると空気中の原子を化学反応させて作った料理が出て来ました。
1960年代宇宙開発計画前史ではチューブ入りの宇宙食が未来の食料になる、といった予測もありました。

人類の英知は過去の踏襲(生物多様性の保全)か、はたまた無から有を生み出す方向に進むことができるのか。(2018/02/03 14:23)

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