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「空気」は万博開催では変わらない

2018年11月30日(金)

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 2025年の国際博覧会(万博)が、大阪で開催されることが決定した。
 このニュースが伝えられた11月24日の午前、私は、ツイッター上に

《NHKは局をあげて万博大歓迎体制なのだな。
まあ、公共放送とてメディア企業である以上、この種の巨大イベントから直接的な収益を期待するのは当然なわけで、彼らはモロな利害関係者というのか、立ち位置的には祭りにおける露天商(←言葉の使い方に配慮しています)と同じなのだね。》(こちら

《万博を起爆剤にとか言ってる人たちは、もしかして本気で大阪を爆破するつもりでいるわけなのか?》(こちら

《招致の賛否を問う段階では反対派の意見も応分に紹介されていた。それが、招致が決定すると反対派の声は「なかったこと」にされる。一夜にして「もう決まったことなのだから一丸となって協力しよう」という空気ができあがる。東京五輪の時も同じだった。たぶん先の大戦でも同様の空気だったはず。》(こちら

《NHKの番組の司会者は万博招致決定を
 「うれしいニュースがはいってきました」
 という第一声とともに紹介した。
 「ああ、こういう伝え方になるのか」
 と思った。
 賛否のあった事柄でも決まってしまえば、全国民的な「うれしいニュース」になる。われわれはまるで成長していない。》(こちら

 という書き込みを連投した。

 以来、私のタイムラインは、共感や反発のリアクションで騒然としている次第なのだが、今回は、万博をめぐる議論の行方について考えてみるつもりでいる。

 さきほど、執筆に先立って作成したメモをあらためて読み返してみたのだが、なんというのか、論点が多すぎてうまくまとめられる感じがしない。あまりにもとっ散らかっている。

 こういう場合は、切り口をひとつか二つに絞ったうえでシンプルに書き始めるのが正しい。あれもこれもと多方面のネタを拾い集めに行くと、必ずや支離滅裂な原稿ができあがってくる。このことは、私が経験から学び得た数少ない教訓のひとつだと言って良い。

 が、今回はあえてとっ散らかった原稿を書くつもりでいる。
 理由は、とりあえず自分のアタマの中にあるノイズを吐き出した後でないと、先に進むことができない気がしているからだ。

 文章を書くことの効用のひとつは、自分が何を考えているのかを知るところにある。
 特に今回のテーマのような錯綜した話題は、普通に自分のアタマの中で考えているだけでは、いつまでも行ったり来たりするばかりで焦点を結ばない。

 その、自分のアタマの中に浮かんだり消えたりしている未整理な断片を、順次根気よく書き起こして行けば、自分の考えていることの全体像をある程度把握できる。このことは、逆に言えば、文章として整形して吐き出す以前のナマの思考は、実は自分にとっても意味不明であるケースが多いということでもある。

 そんなわけなので、私自身は、普段から、まずなによりも自分が何を考えているのかを知りたくて文章を書き始めている。今回もそうするつもりだ。

 炎上誘発気味のツイートを書き並べてから2日後、さるネットTV局のスタッフから出演依頼のメールが寄せられた。

コメント119件コメント/レビュー

オリンピックも万博も、巨大イベントはいつもの皮算用の「波及効果」と「起爆剤」で正当化され、税金を利権に注ぎ込む仕組みがこの国や自民党政治には染み着いて離れませんね。
いままで味をしめた方々、もういい加減に過去の成功例?にあさましくしがみついてないで、発展途上国にチャンスを譲ってあげたらどうですか? 
もう日本は巨大イベントで何かが良くなるようなステージはとうの昔に通り過ぎてると思います。(2018/12/15 00:01)

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「「空気」は万博開催では変わらない」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

オリンピックも万博も、巨大イベントはいつもの皮算用の「波及効果」と「起爆剤」で正当化され、税金を利権に注ぎ込む仕組みがこの国や自民党政治には染み着いて離れませんね。
いままで味をしめた方々、もういい加減に過去の成功例?にあさましくしがみついてないで、発展途上国にチャンスを譲ってあげたらどうですか? 
もう日本は巨大イベントで何かが良くなるようなステージはとうの昔に通り過ぎてると思います。(2018/12/15 00:01)

>共通する価値は社会を支える税金をどれだけ払えるかですね。

勘違いだと思います。確かに、税金は国家の経済基盤を支えるものですが、国民生活、実社会を支えているのは税金では無く『労働によって産み出される、リアル生活に必要な付加価値(生産財・サービス)』ではないでしょうか。
お互いがお互いのために付加価値を生み出して共助し合う。それ無くしては社会は成立致しません。
だからこそ労働は尊いのだと思います。(2018/12/13 11:56)

「特に大正12年の関東大震災で東京が壊滅的になり、大阪神戸に資本が移動、昭和にかけての大大阪時代が開花しました。将来、首都圏直下型が来たらどうなるか。勿論、南海トラフもあり大阪だけが安全とは言えませんが、今の一極集中はいかにも危険です。」

日本を活性化するには、「遷都」ですよ。リニア完成とともに、豊田市周辺に遷都しましょう。(2018/12/11 17:24)

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