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今も「結婚十訓」を引きずる少子化恐怖社会

茨田北中・校長「子供を2人以上生むことです」発言から考える

2016年3月22日(火)

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 子どもを産む、子どもを育てる、子どもを産まない、子どもが産まれない、そして、働く……。

 「子ども」と「女性」と「仕事」を巡る問題が、さまざまなカタチで報じられている。

子どもを産まなかった(産めなかった)女性は「捨て石」になれ?
子どもを産まなかった(産めなかった)女性は「寄付」をしろ?
子どもを産むことは、仕事でキャリアを積むこと以上に価値がある?

 う~ん。なんだかなぁ。子どもを巡る問題って、女性同士の、かなり近い関係でもデリケートな問題で。「子どもが出来た!」とか「産まれた!」とか「いくつになった!」と本人が口にして、初めて扉が開くトークテーマになのに……。

 なんでこんなにも、軽く、といったら語弊があるかもしれないけど、うん、やっぱり軽く、「産む」という言葉が使われてしまうのか。

 二言目には、「少子化」だの「国が滅びる」だのと正論をかざし、女性が働くという行為についても、国の「労働力」だの、「一億総活躍」だのとおっしゃられる。

 「あら、こんな年齢?!」と、うっかり子どもを産むことを忘れ、「あれ、なんてこった!」と振り返れば、働き続けている身としては、「どーもすみませんね~お国が滅びるのに加担しちゃって」と謝るしかないのだが、「そもそも」なんかおかしくないですか?

一挙に沈静化した大阪・茨田北中校長発言

 しょっぱなから「アンタだれと会話しとるんじゃい?」といった具合ではありますが、とにもかくにもモヤモヤしてたまらないのです。

 というわけで、今回は「子ども、女性、仕事」問題の「そもそも」を考えてみます。

 まずは先日問題になった、大阪市立茨田北中の全校集会での校長先生のお話全文を、お読みください(大阪市立茨田北中のホームページより、現在削除)。l

 今から日本の将来にとって、とても大事な話をします。特に女子の人は、まず顔を上げてよく聴いてください。

 女性にとって最も大切なことは、子供を2人以上生むことです。これは仕事でキャリアを積むこと以上に価値があります。なぜなら、子供が生まれなくなると、日本の国がなくなってしまうからです。しかも、女性しか子供を産むことができません。男性には不可能なことです。

 「女性が子供を2人以上産み、育て上げると無料で国立大学の望む学部に能力に応じて入学し、卒業できる権利を与えたらよい」と言った人がいますが、私も賛成です。子育てのあと大学で学び、医師や弁護士、学校の先生、看護師などの専門職に就けばよいのです。子育ては、それほど価値のあることなのです。

 もし、体の具合で、子供に恵まれない人、結婚しない人も、親に恵まれない子供を里親になって育てることはできます。

 次に男子の人も特によく聴いてください。子育ては、必ず夫婦で助け合いながらするものです。女性だけの仕事ではありません。

 人として育ててもらった以上、何らかの形で子育てをすることが、親に対する恩返しです。

 子育てをしたらそれで終わりではありません。その後、勉強をいつでも再開できるよう、中学生の間にしっかり勉強しておくことです。少子化を防ぐことは、日本の未来を左右します。

 やっぱり結論は、「今しっかり勉強しなさい」ということになります。以上です。

コメント60件コメント/レビュー

なんで、「子供は男女で作るもの」という視点が、件の校長の発言にもこのコラムの中にもどこにも無いんだろうか?(2016/04/09 21:13)

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「今も「結婚十訓」を引きずる少子化恐怖社会」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

なんで、「子供は男女で作るもの」という視点が、件の校長の発言にもこのコラムの中にもどこにも無いんだろうか?(2016/04/09 21:13)

3人も産んで言うのもなんですが、日本は人口が多過ぎると思います。もっと減らしたほうがいい。
どなたか書いてらっしゃいましたが、わたしも小学校の社会で人口が増えすぎる問題を習った記憶があります(わたし達が大人になったら日本の人口は1億5千万人になるという話だったような)。そして実際に、若年ホームレスや経済的徴兵制が問題になる時代になりました。若者だって就職先に困るようなところに人口を増やしてどうするというんでしょう。
仮設住宅から新天地へ移れない人達だって9万人だったかいるのだから、これから何人産まれるかよりも、まずは既に生まれてきた人を大事にする政策に切り替えてほしいものです。(2016/04/05 10:38)

産む、生まないについては様々な意見があって当然ですし、個人の選択の範疇かも知れません。皆さん、ご自身の母親にこのテーマでお話をされたことはございますか?ここにコメントした内容をそのまま話して意見交換をしてみてください。そうすれば他人事ではなく自分の問題としての自分の意見(本音?)に多少気づくのでは?かくいう私は、一度母親と話しましたが、途中で怖くなって話題を変えてしまいました。私は5人を子育て中の40代男性です。(2016/03/30 17:39)

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