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学生を規格化する「就活ルール」は即廃止すべき

「選択の自由」を許さないと生きる力は摩耗

2018年9月18日(火)

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就活の統一ルールが変わるか(写真:PIXTA)

 前回は夏休みのため、連載をお休みさせていただきました。
 「ひとり働き方改革」です。
 久しぶりに「脳内休眠状態」を満喫したので、またしばらくがんばれそうです。これより“通常営業”復活ですので、お付き合いのほどをよろしくお願いいたします。

 さて、今回は「自由と責任」について考えてみようと思う。
 経団連の中西宏明会長が「個人の考え方」とした上で、就活ルール廃止発言をした9月3日。

 私は久しぶりにワクワクし、心から拍手喝采した。

 「単一文化の社会であるということ自体が、そろそろ弱点になってきたというふうに思っているので、もっと多様性のある社会につくり変えていった方がよい」(by 中西会長)→「そのとおりだ! さすがだ!」(by 河合)

 「採用日程に関し、経団連が采配すること自体に極めて違和感がある。経団連の意見として、こうしますとか、しませんとかは言わない」(by 中西会長)→「そーだそーだ!!! よくぞ言ってくれた!」(by 河合)

 といった具合に心底共感して感動したのだ。

 中西さんの経団連会長就任が決まったときから、「中西さんだったら変えてくれる!」と期待していたのだが、すったもんだ続きの就活一括採用にメスを切り込むとは。「お見事!」としか言いようがない。

 誤解のないように断っておくが、私は中西さんと個人的なお付き合いもなければ、面識もない。

 「だったら、なぜ変えてくれるなんて期待したんだ?」と不思議に思われるかもしれないけど、私のフィールドワークのインタビューに協力してくれた、「日立の社員」たちが、そう確信させてくれたのだ。

 かれこれ10年以上、700人近くの現場の声を聞いていると、それが「経営者」を映し出す鏡であることがわかる。

 キャリアに悩み、現状に抗い、将来に漠然とした不安を抱えながらも、「あ、この人の会社、いい会社なんだな」と思わせる空気感を、彼らが紡ぐ言葉に垣間見ることができるのである。

 そういった会社のひとつが「日立」だった。

 協力してくれた「日立の社員」の人たちは、所属している部署も、やっていることも、年齢も学歴も違ったけど、みな「気」が良かった。講演会に呼んでいただいたときも同様の「気」を感じた。

 であるからして、日立のトップである中西さんはきっと「働く人たちが元気になれる経団連にしてくれるに違いない」と期待したのである。

 ところが、ご存知のとおり「中西発言」の波紋はいっせいに広がり、賛成の意思を示したのは経済同友会の小林喜光代表幹事のみ。
 中西会長自身も発言2日後の9月5日、「採用の問題や日本の雇用制度、大学側の問題も相当ある非常に幅の広い課題なので、よく(政府・大学と)一緒に検討していこうという呼びかけだ」(「日本経済新聞」9月6日付朝刊)と、「各方面とそういう話をして誰も反対していない」と言い切っていた2日前の勢いがいっきにトーンダウンしてしまったのだ。

コメント49件コメント/レビュー

一括採用には大きな問題はないと思います。問題は、まだ十分に学んでいない段階の学生を評価の対象にすることです。大学を卒業した後に採用試験をするのが一番です。自分の志望する企業が高いハードルであれば、必死に学ぶでしょう。それを評価すれば良いと思います。ところが、3年生後半から採用試験に向かわせるので、ハローワーク化するのです。通年でも一括でもどちらでも結構です。今のままで通年採用にするとダラダラになる可能性があります。(2018/09/20 17:30)

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「学生を規格化する「就活ルール」は即廃止すべき」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

一括採用には大きな問題はないと思います。問題は、まだ十分に学んでいない段階の学生を評価の対象にすることです。大学を卒業した後に採用試験をするのが一番です。自分の志望する企業が高いハードルであれば、必死に学ぶでしょう。それを評価すれば良いと思います。ところが、3年生後半から採用試験に向かわせるので、ハローワーク化するのです。通年でも一括でもどちらでも結構です。今のままで通年採用にするとダラダラになる可能性があります。(2018/09/20 17:30)

「最近の日本人は、リスクを取らずリターンを求める人ばかりになっています。」

賛成。家的な日本の会社に守られている幸せ。それを手放さない内部の人々が自由に人が入れ替わるような労働制度に賛成するはずもなく。よって、大きな家会社に嫁入り入り婿したら、一生働きたい。で、小さな家会社に籍を入れたら、次のチャンスはない、という現状。
労働採用が自由になり、出入りが激しくなると、競争も半端ないですよ。(2018/09/20 15:59)

「一括採用の就活ルール廃止」が「選択の自由」につながる?
現行ルールでは進路を自己決定できないという主張のロジックがさっぱり分からない。
むしろ、自由化することで更に強者が有利に、弱者が不利になるはず。「優秀な学生に限って」ということですか?

現行ルールでは確実にやってくる就活の時期が予めスケジューリングされており、その時期までの準備期間は十分にある。にもかかわらず「周囲のすすめで決めた」などと言う学生は本来蹴落とされるべきなのだ。このような輩が現行ルール廃止によっていきなり目覚めるはずもない。今度は「周囲からの催促」で就活を早めるだけだろう。

そう言う意味では、一括採用ルールは一部の優秀な学生や大学のためのものではないが、それ以外のための救済策になっている。個人的にはそんな救済策は廃止で構わないとも思うが、筆者の受け取り方には大きな違和感を感じた。

現行ルールの廃止に反対する声は決して「ジジィの壁」などではないし、大多数の学生の混乱を招くのは確実だ。そう言う意味では「ばか(学生)の壁」であり、「廃止こそ正義」と考えるのは「ババァの浅慮」だと思いますよ。(2018/09/20 15:42)

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