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柔らかい組織と硬い組織:強みを活かすために

硬軟の特質の両立、融合は可能か?

2017年5月15日(月)

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硬い組織と柔らかい組織。両方のいいとこどりは可能か?(写真:山岸勝彦/アフロ)

硬い組織は一糸乱れず、鉄の規律で戦略を遂行

 さまざまな会社をお手伝いさせていただいて思うのだが、世の中には「硬い」組織と「柔らかい」組織がある。硬い組織、柔らかい組織、それぞれ強みがあり、適した外部環境があるのだが、昨今求められるようになってきたのは、両方のいいとこどりであり、それ自体が大きな経営課題になってきているようだ。

 あえて単純化した二分法で語るならば、典型的な硬い組織とは、一糸乱れず、鉄の規律でトップダウンの戦略を遂行する、いわば徹底力で勝つ組織だ。上意下達が徹底され、組織規律が何より大事。外から見れば一枚岩そのもの。

 ピラミッド型の組織構造で、コミュニケーションも明確なラインに沿って、上から下へ、下から上へ、情報が整然と流れる。全体戦略にしたがって、自分がどのような行動をなすべきかが、現場第一線に至るまできちんと理解されており、「現場で考える」余地はここまで、というのがはっきりしている。持ち場持ち場で、無駄な逡巡や試行錯誤が起こらないようになっているわけだ。

アマゾンはどちらかと言えば硬い組織

 競争環境が比較的安定していて、ディスラプティブな(既存の枠組みや技術を破壊するような)変化が起こりにくい状況では、こういう組織が強い。規模が大きく、巨大なオペレーションを円滑に回していくこと自体が価値を生む場合も、強みが発揮されやすい。顔の見える競争相手との戦いに勝つことが第一義ならば、硬い組織の優位性が光る。

 こういった硬い組織は、重厚長大型の産業に多いように思われがちだが、(外部からの所見ではあるが)たとえばアマゾンは、どちらかと言えば硬い組織だと思う。大きな事業戦略の決定は本社トップレベルで行われ、世界中の現場に対して、KPI(重要業績評価指標)をベースにタイトなコントロールがなされる。全社での規模を活かした投資やバイイングパワー(優越的な購買力)、これが強みなのは当然として、同時に、現場での徹底力、実行力が競争優位の源泉になっている。

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「柔らかい組織と硬い組織:強みを活かすために」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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