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高齢化・人口減少社会に必要なパラダイムシフト

「柔軟性」をもった建物や社会システムが必要な時代に

2017年6月12日(月)

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豪エアーズロックに最も近い場所につくられた最高級リゾート「Longitude(ロンギチュード)131」。撤退や建て替えが比較的容易な、テント形式の建築を選択することで、自然への負荷を最小化している。(写真:HEMIS/アフロ)

 前回(2017年5月29日配信「新陳代謝:新しい経済構造作りの要諦」参照)、企業だけでなく、建築物も含めた新陳代謝が、経済の活力を取り戻す上で重要だという話を書いた。これと併せて「縮小しやすい」、(役割を終えたら)「壊しやすい」といったある種の柔軟性をもった建物、あるいは、社会システムがこれからは本当に重要だな、と思っている。

 以前、大江匡さんという建築家の30年を振り返るという企画で、日経アーキテクチュアの『NA建築家シリーズ:プランテック』という本の中で、同氏と対談をさせていただいたことがある。この際に、人口減少時代を睨み、効率よく縮める・壊せる建築が重要になる、ということを申し上げたのだが、いよいよその時代に入ってきたようだ。

治療を要する疾病の構成比も変わる

 たとえば、病院や介護施設。

 ご承知のように、団塊の世代の方々が70代に入り、いよいよ医療需要が爆発的に増える時代が近付いている。日本人全体としての人口が減り始めてはいるものの、その影響を上回る高齢者医療の需要増が起こるわけだ。

 需要増に加えて、高齢者が医療需要に占める割合も高まるので、治療を要する疾病の構成比も変わり、当然診療科ごとに必要な供給キャパシティも変わってくる。(地域差はあるが、癌の治療を行う医療サービスの供給を相対的に高める必要があるし、開腹手術だけでなく高齢者の体力に応じて放射線治療や内視鏡手術の比率も高くなる可能性が高い。)

コメント6件コメント/レビュー

五木寛之の唱えた『下山の思想』とも通じますが。下り坂に差し掛かっているのだから、事実に抗って過去の繁栄の再現を目指す(≒今の政治や大方の人々の考え方)のではなく、うまく縮小するための思想・政治・政策を考えなくてはいけない。GDPの大きさではなく質を目指すため、生活の有り方から地域や自治体のあり方、資源配置やビジネスのあり方など、変えて行く方向を見出さねばならない、という感じですね。でも、ここからの具体論が難しい。一度上がったQOLを下げることも覚悟する必要があるだろうと思います。(2017/12/27 16:48)

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「高齢化・人口減少社会に必要なパラダイムシフト」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

五木寛之の唱えた『下山の思想』とも通じますが。下り坂に差し掛かっているのだから、事実に抗って過去の繁栄の再現を目指す(≒今の政治や大方の人々の考え方)のではなく、うまく縮小するための思想・政治・政策を考えなくてはいけない。GDPの大きさではなく質を目指すため、生活の有り方から地域や自治体のあり方、資源配置やビジネスのあり方など、変えて行く方向を見出さねばならない、という感じですね。でも、ここからの具体論が難しい。一度上がったQOLを下げることも覚悟する必要があるだろうと思います。(2017/12/27 16:48)

医療の現場では、目先の忙しさに囚われて将来の需要減少を憂慮する人は少ないです。需要減は地方から進んで来ますが、医療界のオピニオンリーダーらは基本的に都市部で活躍しているのでこのことに気付きにくい状況にあります。医師数が着実に増加している現状で、いずれ「失業医師」が話題になる日が来るだろうと思われます。(2017/06/13 06:05)

この問題を語る時にいきなり「豪州にある、テント形式の高級ホテル」を例え話として出すのは適切でない。というより、ほとんど参考にならない。日本が少子高齢化の先頭を走っている以上、他所のモノマネではダメで、最良の方法を自分で考え出さなくてはならない。放置すれば、地方の人口は大都会にますます集中し、地方は全国平均の倍以上のスピードで少子高齢化が進む。地方の中でも町村や小さな市から比較的大きな市へ人口移動が行われる。人口が半減しても道路や橋、上下水道、電線などのインフラがそのまま残ってしまえば、人口当たりの負担が倍増してしまう。政治家は百年後には半減する人口を日本の国土にどの様に配置し、インフラをどの様に縮小するか青写真を描くべきだろう。その場合、成り行き任せに放置するのではなく、例えば地震や津波、洪水、土砂崩れの被災確率の低い地域に重点的に人口を配置すべきだろう。現在の日本の大都会は、残念ながらほとんどが地震被害を受け易い地域に集中している。東京もその一つで、そこに政治、経済、文化の全ての中心が集まっているのはリスクが高過ぎる。「万一」の場合の危険分散も当然考慮されるべきだ。現在政府が行っている「文化庁を京都に」等の分散は、危険分散というよりは「バラマキ」そのもので意味がない。大局的に日本国土を俯瞰して百年の計を立てて欲しいものだ。(2017/06/12 19:32)

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