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小室氏はなぜミスを犯したのか

とにもかくにも、ひとまず

2018年1月26日(金)

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部下がちょくちょくミスを犯します。仕事ぶりはすこぶる熱心なのですが、一向にミスが減りません。いっそ、明らかに手を抜いているほうが注意もしやすいのですが…。(50代男性)

遙から

 間違いを犯す人というのは、そう、こんな状況の人だなぁ、というのが、先日の小室哲哉氏の引退会見だった。

 不倫疑惑騒動がきっかけとなって引退発表に至ったという小室氏の100分間に及ぶ発言については、すでに様々な観点から様々な意見が飛び交っている。私が出演した番組でピックアップされた小室氏の発言をたどる中でも、「不倫疑惑と引退とは別ものだろ」とか、「介護の大変さと不倫疑惑をすり替えるな」とか、「妻のプライバシー権を犯す必要はあったのか」などの意見が出ていた。

 そんな中で私にストレートに届いたのは、彼の「疲れた」という言葉だった。

 こういう議論も論争もまた、彼にとっては「疲れさせられる騒音」としか聞こえないことだろう。

100分に及ぶも…

 彼は彼を主体にして喋った。だから、聞く側が「なにもそこまで」と感じるような、自身の性的能力の事情や、妻の脳機能障害の現実への落胆や、音楽的才能への限界、果ては、高齢化社会における介護と社会が孕むストレスの問題を世間に言及するまで、最後にはテーマを広げてみせた。

 そこまでくると、「おいおい」と突っ込みたくもなるほど、不倫疑惑から、高齢化社会への提言まで広範にわたる発言が約100分続いた、ということだ。

 この脈絡のなさこそが、「疲れた」ことの表れだと感じる。会見やプレゼンなど、人前で喋る時に最も必要なのは、誰に何を届けるか、そのために何を取捨選択するか、の、文章構成力と、言葉選びのセンスだ。それらが欠けると、収拾のつかないとっ散らかって時間ばかりかかる、最後にはいったい何を言いたかったのか、焦点のボケたスピーチとなる。

 もともと、喋る職業なら、こういう場当たり的なスピーチで、とっ散らかる失敗経験を踏むことで、構成や言葉選びなど、伝えたいことを適確に表現する方法が洗練されていくわけだが、今回の小室氏の発言を聞いていると、それは、当事者による当事者のための当事者性、しか感じられない発言だったように思う。

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「小室氏はなぜミスを犯したのか」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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