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爆笑、候補者男女均等法

2018年5月25日(金)

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「候補者男女均等法」についての遙さんの見解は?(40代女性)

遙から

 候補者男女均等法が成立した。

 私が最初に確認したのはそこに罰則規定があるか。強制力があるか、だ。
 どちらもなく、「できる限り」だって。失笑した。

 思いおこせば30年以上前、1985年。日本は女性差別撤廃条約に批准した。批准というのは私の言葉で簡単に言うと、「世界に向かって約束し、その約束に拘束されることを宣言する」だ。

 そこには3つの強制力があった。
 1、均等法の制定。2、国籍条項の改定、3、学習指導要領の改定、だ。

 改訂前の状況をいえば、2は、外国人と結婚する場合、父親が日本人の場合のみ日本国籍が得られ、母親が日本人でも子は日本国籍を取れなかった。今ではとんでもない時代錯誤だ。

 3は、男子は技術、女子は家庭科、の男女別授業が、男子も家庭科を受けられるようになった。当然だ(中学校では93年、高校では94年から)。

そこには失敗しかない

 問題は1。国内法で「男女雇用機会均等法」ができたものの、そこには罰則規定も強制力もなく、妻というサポーターを得た男性なみに働ける女性だけが出世街道を歩めるという、マグナム級エネルギッシュ女性のみに機会が与えられる結果になった。女性にも出世への機会が与えられる気運に乗じて挑戦し、病んでキャリアを折ってしまった女性は多い。

 数十年かけて我々が学習したのは、気運、雰囲気、理念、だけでは女性の社会進出は難しい、ということだったはずだ。なのにまた生まれた。機会均等法に失敗し、そして候補者均等法だ。何度同じ失敗を繰り返せば気づくのだろう。

 そこに罰則規定、強制力がない限り、総合職で出世する道よりパートを選んだ女性のように、候補者となりがっつり政治するよりパートを選ぶかもしれない女性の現実は変わらない。

 なんで男女雇用機会均等法なんていうまどろっこしい長い名前になったかというと、法律の誕生当時、“平等”という言葉への男性たちの強い反発があったと、その法案を作った赤松良子氏をはじめ、当時の尽力者たちからの証言を聞いた。“平等”という言葉のイメージだけでカチンとくる男性がいる。

 まどろっこしい法案の名前の背景には、“平等”のために戦ってきた、そしていまも戦っている人々が存在しているのだ。

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「爆笑、候補者男女均等法」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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