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「松居一代劇場」に思う

「徹底的に優しい先輩」にあの夜、私は救われた

2017年7月28日(金)

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遙さんは松居一代さんとお知り合いだとネットで拝見しました。教えてください。どうして彼女はあのような行動に突き進んでいるのでしょうか。(20代女性)

遙から

 松居一代さんの知人であることをテレビ番組で公表したら、やたらと出演オファーが増えた。一局だけに絞り、あとはご遠慮した。つくづく、今の松居さんとお友達であることを公表することに慎重な方々が多いんだなぁ、と思った。実際、取材に回ったスタッフの話によると、松居さんファンは多いのだが、では取材を、というと断られるのだそうだ。やはりすっかり暴れん坊のイメージが定着してしまった方を応援するというのはリスクがある、と判断する人が多いようだ。

 私は違った。各局に顔を出すほどの仲ではないが、今、いろいろとコメントを出している方々よりは彼女を少し知っている。そのちょっと知る私程度でも彼女をフォローしたい衝動にかられた、というのが正直なところだ。

「いいよ、家においで」

 何が私の背中を押したかというと、松居一代という人の“優しさ”だった。売れるためには後輩でも踏みつけることが常識の芸能界において、私は彼女に腕を掴んで引っ張り上げてもらった経験がある。その恩義は一生モノだと感じている。

 豊田真由子議員の、秘書を100人替えた、じゃないが、私も頼りになるマネージャーがなかなか見つからず、ドツボにハマっていた時だった。たまたま私が当時やっていたラジオ番組のゲストに松居さんが来た。彼女の「ゼネコンとの戦い」についてインタビューした。

 松居さんはかつて購入した欠陥マンションに関して、大手ゼネコンと戦って勝った経験を持っている。そういう人間は私の周りにはいない。その戦いっぷりは見事だった。また、彼女が現場マネージャーをつけないで仕事する主義というのを知って、ドツボの私は思い切って相談することにした。それはほんの少しの待ち時間だった。

 「私、マネージャーに苦労しています。助言をいただけませんか?」

 すると、「いいよ。『11PM』(よみうりテレビ系で人気を博した深夜番組)の仲間だしね。家においで」ということで、お邪魔した。

 そして、そこで私は“自立心”というのを叩き込まれた。

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「「松居一代劇場」に思う」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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