初体験の前に聞きたかった「その事実」

いくつになっても知らないことはある

お尋ね

高齢化が進んだせいなのか、身の回りでお葬式が多くなりました。ここだけは間違えてはいけない、ということがあれば教えてください。(20代女性)

遙から

 何歳になっても初体験というものがある。

 もう数えきれないほど行った通夜と葬儀。
 今回経験したのは親しい友人の親を見送るお葬式だった。その親しさから、両方に出席しよう、と、そんな気持ちで参列した。

 まず、芳名カードに記入、で、戸惑った。「業界」と「友人」という分類があった。いったい何を指して「業界」というのか、もしそれが「芸能界」なら、そこにマルをしたが、「業界ってなんだ?」と思い、「友人」にした。

 次に戸惑ったのが、芳名カードと香典とを持ち受付にいくと、「会社関係」という受付と、「一般」という受付があったことだ。「私はどっちだ?」と思いつつ、まあ個人だから一般か、と、そちらに香典を預けた。

 通夜の後に軽い接遇の場が設けられていたが、私は控室のほうに案内された。ここなら誰にも気を使わず楽ちんだ、と、思った私は、その後、とんでもないことに巻き込まれることを予測できなかった。

 控室では私同様、友人と親しい人々がそこで香典の中身を出し、何やら作業をしていた。香典と、芳名カードと、一覧表と、香典を仕舞う分野別紙袋が乱雑に広げられていた。

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著者プロフィール

遙 洋子

遙 洋子

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

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