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習近平独裁を裏付ける「新憲法」を読み解く

任期制限撤廃、「粛清」の布石着々、最後の暗闘の行方は…

2018年2月28日(水)

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習近平「無期限」の権力掌握へ(写真:AFP/アフロ)

 中国の政治が大きく音を立てて変わろうとしているのだが、悪い予感しかない。まず、2月26日から28日までの間に突如、三中全会が招集されることになった。普通なら三中全会は秋に開かれ経済政策をはじめとする新政権の政策の方向性、改革の方向性を打ち出すものだ。こんなイレギュラーな三中全会は改革開放40年来、初めてだ。本来2月に開催される二中全会が前倒しされて1月に開かれたのも驚きだったが、二中全会で決められなかった人事と“重大政治機構改革”を決めるために三中全会が全国人民代表大会(全人代)前に開催されるということらしい。

 その三中全会の招集が発表された翌日の25日に、3月に開催される全人代で可決される予定の憲法修正案が公表されたが、この修正案では第79条の国家主席任期の「連続二期を越えない」という制限が取り払われたことで、中国内外は騒然となった。習近平独裁が始まる!とおびえた中国人が一斉に「移民」のやり方をネットで検索したために、「移民」がネット検索NGワードになってしまったとか。

 三中全会の行方はどうなるのか。新政府の人事と重大政治機構改革の行方は? 習近平新憲法が導く中国の未来とは? 未だ流動的要素はあるものの、一度まとめておこう。

21の修正、特筆すべき8点

 新華社が公表した憲法修正案の中身を見てみよう。

 修正点は21か所。その中で特筆すべきは8点。

(1)前文において、国家の指導思想として、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論と三つの代表重要思想に続いて「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想」を書き入れた。「健全な社会主義法制」を「健全な社会主義法治」と書き換えた。このほか、「新発展理念」「富強民主文明和諧美麗の社会主義現代化強国を建設し、中華民族の偉大なる復興を実現する」などという習近平政権のスローガンを書き入れた。

(2)前文において、中国の現状を「長期の革命と建設のプロセスにある」という認識を「長期の革命、建設、改革のプロセスにある」と改革を強調する形で修正。

(3)前文において「中国革命と建設の成就は世界人民の支持と不可分である」という部分を「中国革命と建設、改革の成就は世界人民の支持と不可分である」に。「中国が独立自主の対外政策を堅持し、主権と領土保全の相互尊重主義を堅持し、お互いに犯さず、内政干渉せず、平等互利、平和共存の五原則」という部分に加えて「平和発展の道筋を堅持し、ウィンウィンの開放戦略を堅持する」という文言を加筆。「各国との外交関係、経済、文化的交流を発展させ」を「各国の外交関係、経済、文化的交流を発展させ、人類運命共同体構築を推進する」と修正し、習近平政権のスローガンである「人類運命共同体構築」という文言を書き入れた。

コメント25件コメント/レビュー

>尊大となった中国とは付き合いたくない。巨体で厄介な隣人とならぬように祈るばかり。
既に、とっくに、かねてより、なっていたかと思いますが・・・(2018/03/06 21:24)

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「習近平独裁を裏付ける「新憲法」を読み解く」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

>尊大となった中国とは付き合いたくない。巨体で厄介な隣人とならぬように祈るばかり。
既に、とっくに、かねてより、なっていたかと思いますが・・・(2018/03/06 21:24)

とにもかくにも、「引き締めなければ崩壊する」脅威が棟梁の心の中にある。

貧困者に心を寄せる姿勢は「道化師」のように映ってしまう。
「真の社会主義」は、「崩壊せぬ独裁」と同義語となった。

これから、棟梁の家族に関わる淫靡なうわさがついて回ることだろう。
古今東西、独裁が崩壊する要因には、「家族の不誠実」がある。
国家をまとめたとしても、家族への統率は甘くなる。

現政権を忌み嫌い、中国から「移民」が増える時、日本では「弥生時代」のような圧力が掛かるだろう。
「受け入れる受け入れない」を論争している間に、ぞろぞろと押しかけてきて既成事実を構築していく。その現象を追認するだけの政治となるだろう。

中国の動乱はあってはならない。しかし、尊大となった中国とは付き合いたくない。巨体で厄介な隣人とならぬように祈るばかり。(2018/03/04 06:50)

(2018/03/01 10:38)さん

その通りだと思います。中国は着実に遠交近攻や連衡策を仕掛けてきており、西欧諸国はナチスドイツに貢いだFordやDuPontよろしく中国に揉み手ですり寄っています。彼等にとってアジアが蹂躙されようが何の良心の痛みも感じないのでしょう。

東南アジア諸国もカンボジアを筆頭に各個撃破されている状況で、まさに戦国七雄の斉・燕・韓・魏・楚・趙と同じ末路をたどろうとしているかのようです。(2018/03/03 23:52)

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