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中国「国務院機構改革」は“粛清の準備”か

白い人工雪が隠すのは、冤罪官僚の赤い血か…

2018年3月22日(木)

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再任された習近平国家主席と李克強首相。握手の裏では…(写真:新華社/アフロ)

 習近平が国家主席に反対票・棄権票ゼロの満場一致の同意を得て再任された3月17日、北京の上空には季節外れの雪が舞った。中国では春先に雪が降った年は豊作になるといわれ、瑞兆だ。中央メディアは、「瑞雪が約束したかのように北京の街に降りました」と報じ、習近平の“終身”国家主席の誕生を天が祝っているのだ、というニュアンスで報じた。

気象現象すら思いのままに

 もちろん、この雪が人工降雪で、習近平を喜ばすための演出であることは気象当局が早々に認めている。この雪をお題に、中国の知識人たち(亡命華人を含む)が一斉にSNS上で揶揄をこめた漢詩を読んでいるのが面白かった。

 カナダ在住ジャーナリストの盛雪が「帝都傷春雪蓋血 孤皇惜命届連届 千張呪符無気節 五年冤魂擠満街」と詠むと、ハワイ在住の民主活動家の賈一群が「白雪来雪紅血冤 民主大潮翻共船 末代皇帝命多舛 戊戌年内上煤山」と返している。

 私も正確な訳はつけられないが、漢字の意味から察するに、「孤独な皇帝は命を惜しんで任期を継続しようとするが、この雪は(瑞雪などでなく)五年の間に冤罪で失脚した官僚政治家たちの魂の呪いによって季節がなくなったからだ。傷ついた帝都(北京)の血の跡を隠そうとするように雪が降っている」と詠んだのに対し、「白雪でもって、赤い冤罪の血を洗おうとするのだろうが、民主の大潮によって共船(共産党の船?)はひっくり返るだろう。末代の皇帝は過ちが多く、戊戌の年(今年)のうちに、景山(明の時代には煤山と呼ばれた。明のラストエンペラーが首つり自殺した場所)に上ることになろう」と私は理解した。

 いずれにしろ、習近平独裁は気象現象すら、思いのままにしようというのだから、なかなか恐ろしい。習近平政権のスローガンに「五位一体」というのがあり、政治・経済・社会・文化に並べてエコ(生態)を重視するということだが、これは政治・経済・社会・文化・生態をすべて習近平がコントロールしたい、ということであろう、と思われる。これを実現するために、環境保護部門の権限を強くした生態環境部の統合などを含めた国務院機構改革案がやはり17日に可決した。今回のコラムは国務院機構改革の狙いについて、考えてみたい。

コメント11件コメント/レビュー

「聖上の御登極にあたり、全土に様々な瑞兆が現れ~」ナンともバカバカしい。
王朝だったら、文人やらなんやら押し合いへし合いでゴマスリ献辞を捧げるところ
でしょうが、

 実務部隊である、国務院にそれだけ手を入れ、共青団をはじめ「従順でない」官僚
を置き換えることで、党と主席の統制力を浸透させるとなると、それだけの人材を
習主席の派閥内で用意するコトができるのでしょうか?出来なければ、従来の人間を
留任させるか他の派閥から持ってくるか。ムリヤリ能力の無い人間でも就けるかですね。

 習主席が彼らに求めるのは忠誠でしょう。主席や第一書記の役職に対してでなく
「党」とか「党中央」のような抽象でもなく、「習近平」と言う個人への忠誠です
しかし今や毛沢党の時代ではなく、ましてや王朝時代でもない。
 ソレを官僚に求めることは時代錯誤ではないか。さらにいえば、習近平は毛沢東
ではない(いまのところは。です。将来は・・・絶対なれないとは断言できない)

 無理強いすれば王朝時代にあった官僚間の「党争」のような対立関係をつくり
あげることにならないか。  

 と今後とも、習主席の権力掌握の進捗情況を同時進行的にウォッチしてほしいと思います(2018/03/22 20:58)

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「中国「国務院機構改革」は“粛清の準備”か」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「聖上の御登極にあたり、全土に様々な瑞兆が現れ~」ナンともバカバカしい。
王朝だったら、文人やらなんやら押し合いへし合いでゴマスリ献辞を捧げるところ
でしょうが、

 実務部隊である、国務院にそれだけ手を入れ、共青団をはじめ「従順でない」官僚
を置き換えることで、党と主席の統制力を浸透させるとなると、それだけの人材を
習主席の派閥内で用意するコトができるのでしょうか?出来なければ、従来の人間を
留任させるか他の派閥から持ってくるか。ムリヤリ能力の無い人間でも就けるかですね。

 習主席が彼らに求めるのは忠誠でしょう。主席や第一書記の役職に対してでなく
「党」とか「党中央」のような抽象でもなく、「習近平」と言う個人への忠誠です
しかし今や毛沢党の時代ではなく、ましてや王朝時代でもない。
 ソレを官僚に求めることは時代錯誤ではないか。さらにいえば、習近平は毛沢東
ではない(いまのところは。です。将来は・・・絶対なれないとは断言できない)

 無理強いすれば王朝時代にあった官僚間の「党争」のような対立関係をつくり
あげることにならないか。  

 と今後とも、習主席の権力掌握の進捗情況を同時進行的にウォッチしてほしいと思います(2018/03/22 20:58)

門閥貴族と清流派官僚との戦いは、科挙創始以来、中国の伝統ですから。
この闘争自体が、中国の政治体系として正常なのかもしれません。
我が国は、自国の利益を先ず念頭に置いて、注意深く動向を伺うべきでしょう。
個人的にはリベラルな気風を持つ、団派の勝利を願っていますが。(2018/03/22 20:30)

善悪は兎も角、国家的長期戦略を立て、物凄いスピードで実行に移している国は現在の中国だけだと思う。(世界の多くの民主主義国家のTopはさぞかし羨ましい限りだろう)
しかし、この血にまみれた徹底したトップダウンは、毛沢東時代の中国人がそうであった様に、中国人を抑圧され面従腹背の活気の無い国民にしてしまう可能性が大きい。(2018/03/22 18:01)

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