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シャングリラ会合で、米中対立先鋭化

浮かび上がったアジア安全保障の変化

2018年6月6日(水)

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シャングリラ会合で注目を集めた米国防長官マティスの演説(写真:AFP/アフロ)

 6月1~3日にシンガポールで行われたシャングリラ会合(アジア安全保障会議、英民間シンクタンク国際戦略研究所=IISS主催)が、なかなか興味深かった。もちろん6月12日に同じくシンガポールで歴史的な米朝首脳会談が控えているというのも理由の一つだが、この会議で米国側が、しばらく様子見していた中国による南シナ海の軍事拠点化問題について、かなり強い表現で中国を牽制したからだ。日本が提案し、トランプ政権も推進している「自由で開かれたインド太平洋戦略」が、中国の南シナ海戦略と完全に対立するものという認識を打ち出したのだ。しかも、これにフィリピンなど、これまで中国に対して逆らってこなかったASEAN諸国までが乗ってくる形で、中国包囲網が再形成されそうな流れになっている。アジアの安全保障の変化の行方を考えてみたい。

 今年のシャングリラ会合はアジア太平洋地域17カ国の国防相による円卓会議を含め、40カ国の軍高官、学者約600人が集った。

 第17回目になる今年のシャングリラ会合で特に注目を浴びたのは2日の米国防長官マティスの演説だ。マティスが中国による南シナ海の軍事拠点化に対し、「必要なら断固とした措置をとる」と軍事オプションをにおわせたことがニュースとなった。中国は4月以降、南シナ海の領有権争いの対象となっている人工島に対艦ミサイルや地対空ミサイルを配備したり、電波妨害装置を設置したりしている。また爆撃機の離着陸テストを行うなど軍事拠点化に向けた動きを隠していない。

 このことに対し、マティスは「中国の主張とは反対に、そうした兵器システムの配備は、脅迫と威圧を目的とした軍事利用に直接関連している」として、中国の行動が周辺国に対する脅迫だと批判、また習近平がかつて「南シナ海を軍事拠点化する意図はない」と語ったことを持ち出して、発言が守られていないと名指し批判した。

 さらにマティスは「インド太平洋にとどまり続ける」と言明。台湾の防衛能力強化のため米国の装備を積極的に提供することで、中国の南シナ海の軍事的脅威に対抗していく姿勢も強調した。米国は5月30日、ハワイでの太平洋軍司令官交代式典をもって太平洋軍の名前をインド太平洋軍に改名したが、この流れの中でマティスがその意義を確認したといえる。

コメント27件コメント/レビュー

アメリカそして日本はロシアとの和解の機会をうかがっていよう。プーチン帝国を取り込み、ある程度の「帝国」領土を保全したうえで、大陸包囲網に加える為に。

しかし中国の民主化は誰も望むまい。いや、中国の民主化こそ、「西側」文明社会最大の脅威ととらえ、むしろ阻止に動くだろう。現在西側文明社会が中国に「気兼ね」しているのは、なにも巨大で腐敗した経済力でも、員数をそろえた軍事力でもあるまい。

やはり最大の脅威はその崩壊とその後の民主化の成功。または民主化の失敗による崩壊ではないだろうか。
民主化に成功すれば人口十数億の台湾が出来る。日本は必ず、民主中国にバンドワゴニングするだろう。それは日本にとっても世界にとっても、悲劇だ。

大変気の毒だが、大陸はある程度分裂し、不合理かつ残酷な一党独裁体制の下、腐敗と堕落を継続させることこそが、世界の平和安定につながるのかも知れない。

米国共和党政府は、そう言う方向で動いているように思える。(2018/06/12 05:34)

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「シャングリラ会合で、米中対立先鋭化」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

アメリカそして日本はロシアとの和解の機会をうかがっていよう。プーチン帝国を取り込み、ある程度の「帝国」領土を保全したうえで、大陸包囲網に加える為に。

しかし中国の民主化は誰も望むまい。いや、中国の民主化こそ、「西側」文明社会最大の脅威ととらえ、むしろ阻止に動くだろう。現在西側文明社会が中国に「気兼ね」しているのは、なにも巨大で腐敗した経済力でも、員数をそろえた軍事力でもあるまい。

やはり最大の脅威はその崩壊とその後の民主化の成功。または民主化の失敗による崩壊ではないだろうか。
民主化に成功すれば人口十数億の台湾が出来る。日本は必ず、民主中国にバンドワゴニングするだろう。それは日本にとっても世界にとっても、悲劇だ。

大変気の毒だが、大陸はある程度分裂し、不合理かつ残酷な一党独裁体制の下、腐敗と堕落を継続させることこそが、世界の平和安定につながるのかも知れない。

米国共和党政府は、そう言う方向で動いているように思える。(2018/06/12 05:34)

>タイトルにもある通り記事は「ゴシップ」であって、福島さんが入手した情報をこれまでの中国との関わりの中で習得した「中国ならこうするはずだ」という視点でまとめたものだということ。

そもそも、各国の情報機関ですら評価する情報の9割以上は公開情報なんだよ。
我が国でいうと、近隣諸国の公開情報の収集/評価をしている一般公益法人の「ラヂオプレス」が昭和の頃から情報機関の一つと勘定されているぐらいでな。
福島さんも、同様に公開情報を元に評価しているわけだ。
ド素人でしかない貴方が福島さんの評価を否定するなら、それなりの根拠を示すべきじゃね?
中南海に独自の人脈でも無い限り難しいと思うけど。(2018/06/08 04:04)

毎度、目から鱗です。本当のジャーナリズムですね。大新聞の記者はなぜこのように記事が書けないのでしょうか。彼らもまた権力に胡坐をかいているのでしょうね。(2018/06/07 11:54)

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