• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

中国新疆・ムスリムの強制収容所が急速に拡大

トランプ政権、ウイグル問題を「対中外交カード」に

2018年8月22日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

米国メディアを中心にウイグル・ムスリム弾圧についての報道が続いている

 中国でウイグル・ムスリムを対象とする強制収容所が急速に拡大していることが、米国の衛星写真などから判明している。収容者は少なく見積もっても100万人、あるいは200万人を超えているという推計もあり、中国の宗教、“少数民族”政策の苛酷さがこの2年で急激に増していることがうかがわれる。外国ジャーナリストが新疆地域での取材の自由を奪われて久しいが、一部記者は現地の強制収容所周辺も果敢に取材している。また、強制収容所からかろうじて国外に逃げだした人たちの証言も表に出だした。新疆地域のムスリム迫害の状況をまとめてみたい。

 中国国内のウイグルを中心とするムスリムの弾圧状況は2009年の7・5ウルムチ事件以来、外国記者らが現地で自由に取材することが叶わず、一部の在外ウイグル人組織経由で発信される以上の情報がなかなか出ない状況だ。だが昨年暮れあたりから米国メディアを中心に現地のウイグル・ムスリム弾圧状況への取材がかなり試みられている。背景には米トランプ政権がウイグル問題を対中外交カードとして見直していることもあろう。

 たとえば国連の人種差別撤廃委員会(8月10日)に米国のゲイ・マクドゥーガル委員が「200万人規模のウイグルその他のムスリム少数民族を強制収容所で再教育を受けているとの報告を受けている」と懸念を表明。この報告では、ひげを蓄えている、ベールをかぶっている、国営テレビ放送を見るのを拒否した、などの理由で収容されるケースもあるという。さらに、新疆地域の12歳から65歳のウイグルについてはDNAや眼の虹彩などの生体情報を含むあらゆるデータを強制的に収集し極めて厳しい監視を実施していると指摘する。

 7月26日には、副大統領ペンスがワシントンの講演で、数十万、あるいは数百万とみられるウイグルが強制収容され政治再教育を強いられている問題に言及し、「宗教的な信条が脅かされている」と懸念を表明。この同じ日に、米議会で開かれた公聴会で国務省が派遣する国連特別大使ケリー・カリーが、中国が2017年4月(新疆ウイグル自治区過激化防止条例を施行以降)、ムスリム少数民族の“中国化”を目的とする強制収容所を多数建設し、その収容人数が80万~100万人に達すると報告していた。その収容所では、信仰とウイグル言語、男性のひげや女性のベールなど、ウイグルのアイデンティティを放棄させ、共産主義を信じさせるよう洗脳教育を行っているという。この中国の対ウイグル弾圧は、「一帯一路」戦略の起点である新疆地域を中国化するという戦略目標があるのではないか、という点も付け加え、米国は、これを中国の人権問題として抗議していく構えであることを証言している。

 新疆の強制収容所(中国語では集中営)に関しては、今年2月のBBCの報道から注目され始めた。BBCはトルコに逃げてきた亡命ウイグルの妻や母親が強制収容所に入れられたことなどを、本人から取材。「銃で殺されるより、妻や母親が収容所内で虐待死させられることの方が恐ろしい」と語っていた。

コメント31件コメント/レビュー

>(2018/08/23 14:17)
安倍さんに全ての責任を押し付けてる感がありますが、安倍さんは有能ですが、無敵ではありません。
一歩一歩抵抗勢力の圧力を押し返しながら進める必要があります。
勢いで進めようとした第一次政権時の失敗を教訓にした漸進策です。
中国対策だって国内の抵抗勢力が強大な事を考えれば、私たちの目に見えるほどの強硬策は出来ません。
安倍さん一人、一代で出来ることはそれほど多くはないです。
安倍さんに続く人材が必要です。。。(2018/08/24 11:05)

オススメ情報

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「中国新疆・ムスリムの強制収容所が急速に拡大」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

>(2018/08/23 14:17)
安倍さんに全ての責任を押し付けてる感がありますが、安倍さんは有能ですが、無敵ではありません。
一歩一歩抵抗勢力の圧力を押し返しながら進める必要があります。
勢いで進めようとした第一次政権時の失敗を教訓にした漸進策です。
中国対策だって国内の抵抗勢力が強大な事を考えれば、私たちの目に見えるほどの強硬策は出来ません。
安倍さん一人、一代で出来ることはそれほど多くはないです。
安倍さんに続く人材が必要です。。。(2018/08/24 11:05)

日本のいわゆるリベラル派が取り上げなくても、正しい美しい国を目指している安倍首相こそ取り上げるべきなのでは?

アメリカも言いだしたことだし、それができなきゃ唯の権力亡者ではないか?
何のためにいつも普通の国を目指すとか憲法改正とか偉そうに言ってんだよ!

商売が大事で理想を踏みにじってるのなら商売人を大使に任命してた民主党と同じじゃないか!
それとも人権を無視していても「国家」に従わないウイグル人の自己責任と言い張るのか?(2018/08/23 14:17)

ドイツやフランスを見習って、中国のイスラム問題に干渉しないのも、知恵だと思いますよ。
今週のフランス2で、中国のある地域では、と好意的な報道を見て、
欧州の人権意識、宗教意識には見習うべき点があると感じました。」

我々が中近東のドタバタに関与しないのと同様のスタンスですよ。中国は日本の近くにあって、ドイツやフランスからは遠いのです。日本の人ならばいやはやだし、中国の人であれば欧州の人の人権意識を見習うべきですよ、見え見えですよ(2018/08/23 13:23)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

正直言って自信がなかった。根性なしの自分がいた。

澤田 貴司 ファミリーマート社長