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日本も要警戒を 中国でアフリカ豚コレラが猛威

疑われる米中貿易戦争の悪影響

2018年9月19日(水)

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中国・黒竜江省ハルビン郊外の市場で販売される豚肉(写真:ロイター/アフロ、2018年9月5日撮影)

 中国でアフリカ豚コレラ(ASF)が猛威を振るっている。原因は貿易戦争の影響で米国産豚肉の輸入を停止した代わりに急増したロシア・東欧産豚肉の輸入、密輸が疑われている。中国側も必死で対策を講じているようだが、死亡豚の処理や情報公開の不透明さ、中国との人やモノの往来の多さを考えると日本はじめ周辺国への影響も軽視することはできない。韓国では、中国産加工豚肉からウイルス遺伝子が検出されている。米中貿易戦争の予想を超えた悪影響が広がりつつある。

 ASFは20世紀初頭にケニアで報告された豚の感染症。もともとアフリカサハラ砂漠以南やイタリアのサルジニア諸島に常在しているウイルス。経口、経鼻、ダニなどを媒介して感染が広がる。人には感染しないが、豚から豚へ感染し、ワクチンも治療法も目下ないので、感染を食い止めるには、感染が見つかった豚および感染が疑われる豚の徹底処分しかない。これが2018年夏以降、中国で爆発的に広がった。

 アフリカとイタリアの一部に限定して存在していたASFウイルスは2007年ジョージアを経由してロシアに伝播。2017年3月、ロシア東部のイルクーツクでは大流行していた。2017年暮れの段階でロシア、東欧、アフリカを中心に11カ国に感染地域は広がっていた。そして2018年8月3日までに、中国遼寧省瀋陽市で中国初のASF感染の確認が公表された。これはアジアで最初の感染例でもある。その時点で感染数は913頭。すぐさま殺処分と無害化処理が行われ、感染はコントロールされたと当局は発表していた。だが、実はそうではなかった。

 8月下旬までに、感染地域は遼寧省瀋陽、河南省鄭州、江蘇省連雲港、浙江省温州に広がった。北京を含む東北、華北、華東地域がASF汚染重点監察地域に指定された。9月上旬までにはさらに安徽省、黒竜江省、内モンゴルに広がり4万頭以上の豚が感染拡大防止を理由に殺処分された。中国当局は依然、ASFの感染状況は既に有効に処理されている、と公式に発表しているが、党内部ではわずか一カ月あまりの間に7カ省に広がったその感染拡大のスピードに動揺が広がっているらしい。

コメント18件コメント/レビュー

アフリカ豚コレラは対岸の火事では無い。
ボーとして見ている場合では無い。
アフリカ豚コレラは、生態系を変えてしまう程の病気である。
日本の農水省は、アフリカ豚コレラを水際で如何に防ぐかの効果的な行動や、侵入した場合の自治体単位での検査体制を整える必要がある。
久しぶりの国内豚コレラ発症を良い機会としてアフリカ豚コレラ対策の訓練をすべきだと思う。
実際、空港に貼ってあるアフリカ豚コレラを啓蒙するポスターは、全く目立たない。
必要なのは、本当に効果的な行動で、例えば訓練された麻薬犬のように、畜肉の持ち込みを防ぐ犬が必要では無いか?(2018/09/21 13:06)

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「日本も要警戒を 中国でアフリカ豚コレラが猛威」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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アフリカ豚コレラは対岸の火事では無い。
ボーとして見ている場合では無い。
アフリカ豚コレラは、生態系を変えてしまう程の病気である。
日本の農水省は、アフリカ豚コレラを水際で如何に防ぐかの効果的な行動や、侵入した場合の自治体単位での検査体制を整える必要がある。
久しぶりの国内豚コレラ発症を良い機会としてアフリカ豚コレラ対策の訓練をすべきだと思う。
実際、空港に貼ってあるアフリカ豚コレラを啓蒙するポスターは、全く目立たない。
必要なのは、本当に効果的な行動で、例えば訓練された麻薬犬のように、畜肉の持ち込みを防ぐ犬が必要では無いか?(2018/09/21 13:06)

中国が食糧難の北朝鮮に汚染肉を「下賜」しそうで怖い。何も知らず喜んで食べる北朝鮮人、いつの間にか韓国に伝播、そして日本にも来るのでないか、不安。(2018/09/20 16:19)

ASFの猛威と米中覇権争いが直接リンクしているかどうかは定かではないが、米中問題が様々な形で世界に影響を与え、今後各国の動向が旗幟鮮明になっていく過程できな臭い事件が増えることが予測される。

現在の米国の対中、対露政策はオバマ時代に比し格段に厳しいものとなっているので、中身に違いはあれど両国の政権は共に剣ヶ峰に立っているといえるのではないか。

中共は経済減速が派生する複雑な内政問題が各分野で顕在化しつつあり、ロシアは年金受給開始年齢の改定で発生した大規模デモが象徴するように国民は経済的に追い詰められている。

中共は一帯一路、AI戦略、軍事力増強等を、ロシアは戦後最大の軍事演習ボストーク2018に代表される軍事大国化を、共に大々的に内外に宣伝することで、政権として命脈を辛うじて保っている。

ロシアは金食い虫のシリア内戦の長期化を避けるべくイドリブ県への総攻撃を画策したものの西側とトルコの反対で緩衝地帯の設置を飲まされたところで、運悪くシリア軍によるロシア偵察機の撃墜で15人の精鋭軍人を失うことになったのは泣きっ面に蜂と言わざるを得ず、プーチンの悩みは尽きない。

習近平はトランプの攻勢への戦略をほとんど持ち得ぬままメンツのみで対応しようとしているが、大風呂敷を縮小出来ず国庫は徐々に空になりつつある。

プーチンは対米を意識してことさら中露協調を強調するが、内心では中露国境の人口動態上のリスクや中央アジアでのプレゼンスでのせめぎ合いなど、中共への警戒心を随所で垣間見せている。

ともあれ、日本人は奥尻島や宗谷岬から1000KMと離れていないエリアで、日米を仮想敵とした戦後最大の中露軍事演習が行われたという事実を冷徹に受け止めることが肝要であるし、平和主義やエコノミックアニマル一辺倒では国の存亡を危惧することになると改めて知るべきだ。今は100年に一度の混乱期の渦中にあり、平時ではないのだ。(2018/09/20 12:50)

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