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トランプ政権で危惧される中国の人権状況悪化

チベット、ウイグル、香港が直面する「反テロ法」の現実

2016年11月24日(木)

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(写真:AP/アフロ)

 先週、チベットの人権擁護活動を支援する国際NGO・インターナショナルキャンペーン・フォー・チベット(ICT)の欧州連合政策担当のヴィンセント・ミッテンが東京の日本外国特派員協会で、「ウイグル人、チベット人に及ぶ中国の反テロ法の危険」と題した報告書について記者会見を行った。残念ながら私はこの記者会見は参加しなかったのだが、前夜に在東京の研究者やジャーナリストたちと一緒に、彼から直接話を聞く機会を得た。

 2016年1月に施行された反テロ法は、国家安全法、反外国NGO管理法、反スパイ法などともに中国国内の治安維持強化の要となっている。だが、この真の目的は、テロの撲滅、予防ではなく、中国国内における反共産党体制派を弾圧し、チベット人やウイグル人らマイノリティを迫害するための口実となっているのが、現実だ。しかも、中国の経済的影響力、そして米国のトランプ現象に象徴される自国第一主義の世界的潮流によって、世界の先進国がそういった現実を見ないふりするようになってきのだ、とミッテンは訴えている。

「テロ報道禁止」の危険

 この報告書は、ICTと国際人権連盟(FIDH)らによる討議や分析によって浮彫りになった中国反テロ法が内包するリスクについて、まとめられている。報告書自体はICTのホームページからダウンロードでき、また外国特派員協会の記者会見もYOUTUBEなどでアップされているので興味をもった人はぜひ見てほしい。

 反テロ法は2015年1月に施行された新国家安全法に続いて、テロリストを対象に特化した法律として2016年1月に施行。施行当時は、海外のIT企業に対しても中国司法当局が要請すれば暗号解読を支援せねばならないといった内容などが企業の経済活動を阻害するのではないかという議論も起きた。だが、その本質は反体制派の勢力をテロリストと位置付けて殲滅することの正当性を担保するための立法である。

 この法律の大きな問題点の一つは、テロの報道に対しては、手口の模倣を防ぐという建前で詳細に報道することを禁じていることだ。当局の対応も、テロリストに関する情報も、事前許可がなければ一切報道することが禁止されている。つまり、報道によって事件がテロリズムであるかという検証も行えず、また当局がどのような手法で“テロリスト”たちを殲滅したか、その手法に正当性があったのかなかったのかも検証できない。また反テロ作戦のために海外に解放軍や武装警察を派遣することも同法によって可能になっている。

コメント14件コメント/レビュー

中国が改革開放を始めた頃は日本は中国のため経済援助や交流で随分、貢献して、進出企業は殆ど、全部奪われて日本に逃げ帰って、破産した会社も多かった。そして、賠償金ぐらいはとられているから、払ってくれた方が安心して商売ができたという話があちこちで聞かれたが新聞は何も書かず、バブル崩壊時は、いっせいに日本の製造業が 中国進出して殆どの日本人はその事に気がつかなかった。私は日中友好協会設立の頃から中国語を勉強してきて、何度も中国政府のやり方に失望した。
今は太極拳しかしていない。それで、ウイグル人とチベット人が迫害されていることを学んだ。
その事を非難すると中国人の先生は大喜びだった。欧米と日本に侵略されたことは中国人のプライドを傷つけたのだった。だからもっと、中国が少数民族を迫害していることを日本は堂々と非難するべきだと思う。そして海洋進出は破滅への道というべきである。(2016/11/28 11:20)

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「トランプ政権で危惧される中国の人権状況悪化」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中国が改革開放を始めた頃は日本は中国のため経済援助や交流で随分、貢献して、進出企業は殆ど、全部奪われて日本に逃げ帰って、破産した会社も多かった。そして、賠償金ぐらいはとられているから、払ってくれた方が安心して商売ができたという話があちこちで聞かれたが新聞は何も書かず、バブル崩壊時は、いっせいに日本の製造業が 中国進出して殆どの日本人はその事に気がつかなかった。私は日中友好協会設立の頃から中国語を勉強してきて、何度も中国政府のやり方に失望した。
今は太極拳しかしていない。それで、ウイグル人とチベット人が迫害されていることを学んだ。
その事を非難すると中国人の先生は大喜びだった。欧米と日本に侵略されたことは中国人のプライドを傷つけたのだった。だからもっと、中国が少数民族を迫害していることを日本は堂々と非難するべきだと思う。そして海洋進出は破滅への道というべきである。(2016/11/28 11:20)

何を今更言っているんだという感想しかない。
経済的利益をもたらすからと言う事で今までも、アメリカやドイツは見過ごしてきた。
人権問題を叩く時事は、自国に都合の良い要求を飲ませたいときに使う外交カードだった。
従軍慰安婦も日本の鼻を叩いて大人しく出来れば良い程度にしか考えておらず、
朝鮮を植民地だとか満州がどうこう言うならば、
ウイグルチベットは当時のそれと何が違うのかと突っ込む事もない。
かといって、他国が人権状況を改善させるとして手段や効果にどんなものがある?
人権どころか殺戮の紛争問題の方が優先だろうし、それすら解決する力を持たない。
目先の犠牲を恐れて小出しの軍事介入でどうにかできるのか?
恨みの連鎖を断ち切れないので失敗するよ。
日本の場合は水に流す文化や忘却しやすい文化に幾分の洗脳で比較的成功
ドイツの場合はナチスに全責任をかぶせ他人になりきる事と洗脳で比較的成功
それ以外の場合には恨みの連鎖を切る事は成功していない。
旗や服まで象徴にして他人を叩く恨みっぷり。
とかくこのように理想の実現には理想的な行動では辿り着けない現実を見ないと。(2016/11/26 01:39)

人権保護の視点で世界を見た場合に、イスラム国周辺諸国でも多くの市民が人権を主張する前に殺戮されている。だから中国やインド、アフリカ等、人権軽視の国や政体は非常に多い。
米国が世界の警察を自認していた時期でも、殆ど人権回復が実現はしておらず、人権に関する嬉々レポートを出して警告するぐらいしか出来ていない。
だからトランプ政権がどうぶれてもそれ程の変化は無いと考えるので、ことさら中国を取上げているのは限定的だし、日本が何らかの役割を果たせるとも思えない。
頑張っても国連が報告書を作成して、警告するのが精一杯だと思う。(2016/11/25 12:14)

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