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キッシンジャー訪中とトランプ蔡英文の電話会談

「丁寧な嫌がらせ」の先の先を読め

2016年12月7日(水)

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キッシンジャーは習近平が満面の笑みで迎える数少ない米国人の一人。写真は2015年11月の訪中時(写真:ロイター/アフロ)

 キッシンジャーの訪中のタイミングで、次期米大統領のトランプが台湾総統の蔡英文と電話会談した意味について、中国内外の専門家たちがあれこれと分析している。元国務長官にして国際政治学者、米中国交回復のきっかけとなったピンポン外交の仕掛け人、アメリカを親中路線に導いてきた人物である。キッシンジャー訪中前に、トランプは彼と面談し、対中政策について「対立より協力からはじめよ」とアドバイスを受けたという報道もある。キッシンジャーは、あの不遜なトランプが「尊敬している」と公言する数少ない人物である。トランプの台湾総統との直接電話会談というメガトン級の対中嫌がらせと、キッシンジャー訪中が同時に行われた背後には何があるのだろうか。米中関係の行方にどのような影響があるのだろうか。

「中国の古い友人」と習近平の満面の笑み

 新華社によると2日、習近平と93歳のキッシンジャーは人民大会堂で会見した。

 キッシンジャーといえば、70年代初め、対中秘密外交によって、ニクソン訪中を実現し、米中関係正常化を導いた人物。つまり米台断交を決定づけた外交官でもある。習近平はかつてキッシンジャーのことを「中米関係の開拓者にして生き証人」とその歴史的地位を称賛したことがある。

 会談のとき、キッシンジャーは習近平に対し「中国の古い友人である私に、再び会ってくれたことを感謝する」とあいさつし、米中関係の発展には再び貢献できることに感謝をのべたとか。習近平との面会は習近平が指導者となってから少なくともこれで3度目、その前から数えると7度目となる。

 習近平政権になってから、キッシンジャーは習近平の「二つの100年計画」(共産党建党100年および建国100年に達成を目指す中国の国家目標)について注目しており、米中間のパートナーシップを大きく飛躍させるとポジティブな意見を言ったこともある。今回の訪問でも、習近平の反腐敗キャンペーンについて、「注目すべき成果を得た」と称賛の発言をした。

 いつも仏頂面の習近平も、キッシンジャーに対しては満面の笑みをみせており、「キッシンジャー博士のおっしゃることはいつも新しい観点を私に教えてくださる」などと、賛辞を惜しまなかった。

 米中関係に関しては「持続的に健康で安定的な発展こそ米中両国人民の根本利益に合致し、太平洋地域と世界の平和と安定と繁栄にも有利だ」と、言い古された表現で両国の協力関係推進で意見が合致。米国のきたる政権交代については、習近平は「両国ともに努力をして、新しい出発点から安定的発展を継続させ、両国関係の新章を書きましょう」と提案。「中米新型大国関係」という言葉も繰り返し、「中米双方とも正確にこの戦略意図を理解する必要があります。ゼロサム思考を放棄し、衝突せず対抗せず、相互に尊重し、ウィンウィンの協力をし、中米新型大国関係を建設しましょう」と習近平は訴え、両国間の意見の不一致と対立点を建設的な方法で妥当に処理していくことを提案した、とか。

コメント22件コメント/レビュー

自分の見たいものだけを見ている浅はかな分析の記事です。福島記者と「トランプ政権は中国を封じ込める」という虚構を夢想する読者の方におかれては、キッシンジャーの著作「中国」と「国際秩序」を読むことを強くおすすめします。

これを読めば、「トランプ政権は中国と多少の緊張を孕みつつも、蜜月時代を過ごす」ことがわかるでしょう。(2016/12/15 10:19)

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「キッシンジャー訪中とトランプ蔡英文の電話会談」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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自分の見たいものだけを見ている浅はかな分析の記事です。福島記者と「トランプ政権は中国を封じ込める」という虚構を夢想する読者の方におかれては、キッシンジャーの著作「中国」と「国際秩序」を読むことを強くおすすめします。

これを読めば、「トランプ政権は中国と多少の緊張を孕みつつも、蜜月時代を過ごす」ことがわかるでしょう。(2016/12/15 10:19)

キッシンジャーがオバマ政権の対中政策に影響を及ぼせたのは、彼を尊敬する親中派のライス安全保障担当補佐官が、ホワイトハウスで力を握っていたからであろう。キッシンジャーも95歳であれば、柔軟な思考力はすでになく、昔の成功体験の中で動いているだけで、信奉者を除いては、もはや過去の名声で敬意を払われているに過ぎないと思える。福島女史も分析されているが、おそらくトランプも親中派、強硬派、中間派それぞれの意見を聴いている中で、彼の意見も聞いたということだろうし、キッシンジャーもトランプと話をしたという手土産を持って習近平に会ったというだけの話。ともあれ、老いたキッシンジャーが習近平との橋渡し役にはなるとしても、トランプ政権下においてなおも政治的影響力を及ぼすとは考えにくい。キッシンジャーに陶酔するスーザン・ライス主導の弱腰対中政策が中国をミスリードしているという見方は、いまや内外の共通の認識となっているのでは。(2016/12/08 11:51)

 以前より、何故キッシンジャーはあれほど親中なのか、不思議でした。今回の福島さんの記事を読んでその疑問がさらに深まりました。別の機会に福島さんの見解を示してもらいたいものです。(2016/12/08 00:57)

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