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「低端人口排除」を加速する火事は“失火”か?

「現場動画」投稿で画家逮捕、「書記辞任」要求は強権封殺

2017年12月20日(水)

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11月に北京市郊外で起きた大火事の後、街はゴーストタウンに(写真:ロイター/アフロ)

 北京の大興区で起きた出稼ぎ労働者向け簡易宿所の火事をきっかけに、大規模な“出稼ぎ者駆逐政策”が始まっている。防災・安全を建前に、大都市の機能を底辺で支える農村出身出稼ぎ者たちが暮らす“ドヤ街”や彼らが働く違法工場の一斉撤去を行い、彼らを“低端人口”(低級の人口)として北京から排除し、直面する人口問題を解決しようというものだ。

 だが、あまりに突然で暴力的であることから、少なからぬ良心的知識人たちは、これを憲法違反の人権問題として批判している。片や北京市当局は「そもそも低端人口など北京に存在しない」として、この低端人口駆逐政策自体がネットのデマだと主張。しかも、抗議の声をあげる知識人たちの拘束・逮捕に乗り出した。背景には、国家主席・習近平の信任を得ている北京市書記・蔡奇の強気の姿勢があるとみられる。火事からすでに1カ月以上たつも、問題は収束するどころか、より深刻な人権問題に拡大しつつある。

大火事をきっかけに“一斉駆逐”

 出稼ぎ者の簡易宿所、日本で言うところのいわゆる“ドヤ街”の一斉撤去と、そこに暮らす出稼ぎ者の“駆逐”は、すでに日本メディアでも「低端人口問題」として詳細に報じられている。

 改めて概要をまとめると、事の起こりは11月18日。北京市南部の河北省と隣接する大興区の新建二村の簡易宿所・聚福縁公寓で幼児・子供8人を含む19人が死亡する大火事だった。この地域には北京市のサービス業などを支える農村戸籍の出稼ぎ者が吹き溜まるように暮らす。火事が起きた聚福縁公寓は違法増改築を繰り返し、老朽化した建物で、10平方メートル前後の部屋が300ほどあり、400人以上の出稼ぎ者と家族が暮らしていた。

 一部屋が日本円にして一万円前後という安さだが、防災設備どころか窓すらなく、建物内も入り組んでいた。三つある出入口も一つが封鎖されていたという。一階は食堂、地下には冷蔵室があり、失火原因は、その冷蔵室の故障漏電による火花が冷蔵室の断熱材に使われていたポリウレタンに燃え広がった、と言われている。

コメント16件コメント/レビュー

この図式は、日本国内で消費される外国人労働者とその状況を見て見ぬふりをする日本政府と日本の大衆にすっぽり当てはまるのではないかな?
先進国顔して、欧米におもねり、アジアを搾取する様は、中国共産党と遜色ないように感じてしまいます。
移民を認める認めないとは全く別の次元で、日本で働く外国人、研修生にしっかりとした理解と保護を与えなければ、法の抜け穴を「法が許す」と解釈する法律家とそれを良しとする経営者などによって日本社会はアジアでの評価を再び落とし、自分の利益のために金をばらまく振りをしている中共よりも信頼を得られなくなるのではないかと心配しています。(2018/01/05 04:51)

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「「低端人口排除」を加速する火事は“失火”か?」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この図式は、日本国内で消費される外国人労働者とその状況を見て見ぬふりをする日本政府と日本の大衆にすっぽり当てはまるのではないかな?
先進国顔して、欧米におもねり、アジアを搾取する様は、中国共産党と遜色ないように感じてしまいます。
移民を認める認めないとは全く別の次元で、日本で働く外国人、研修生にしっかりとした理解と保護を与えなければ、法の抜け穴を「法が許す」と解釈する法律家とそれを良しとする経営者などによって日本社会はアジアでの評価を再び落とし、自分の利益のために金をばらまく振りをしている中共よりも信頼を得られなくなるのではないかと心配しています。(2018/01/05 04:51)

日本の自称「リベラル」(民進・立憲民主・プロ市民など)連中が中国の人権や格差の問題に何も言わず騒がないのは、ようするにリベラル思想など欠片も持たず、自分が権力を持ちたいだけ、中国に日本を売り渡したいだけなんでしょうね。
プロ市民が事あるごとに「弱い立場のものを考えろ」とか言っているが、北朝鮮や中国の人権問題をまったく無視しているのは、ようするに自分の事しか考えておらず「自分たちの利権を侵害するな」を「弱い立場〜」と言い換えているだけ。(2017/12/21 16:54)

今は亡きソビエト連邦同様、一見非常に固そうに観えてその実脆く危うい。それが中華人民共和国の内情ではないだろうか?独裁者は本当に懲りないと思う。(2017/12/21 00:57)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官