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それでもネットの「中立」は守るべきだ

新興国から見た米国「ネット中立性」破棄の課題

2018年1月17日(水)

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 昨年の12月14日、米連邦通信委員会(FCC)は、「ネットワークの中立性(ネット中立性)」に関する原則を撤廃すると決めた。

 ネット中立性とは、「インターネット上のデータは全て公平に扱われるべき」という考えを指す。この原則の撤廃により、通信会社やネット接続会社は特定サイトへのアクセスを高速化するような施策を取りつつ、一方で、別のサイト、コンテンツ向けの通信を遮断したり、アクセスの速度を遅くしたりできるようになる。

 つまり、通信会社やネット接続会社はコンテンツをネットで公開している人や業者(コンテンプロバイダー)を「えこひいき」できるようになるわけだ。

ネット中立性の原則について撤廃を発表する米連邦通信委員会のアジット・パイ委員長(写真:AP/アフロ)

 中立的なネットの世界では、資本や事業の規模が小さなコンテンツプロバイダーやベンチャー企業でも、消費者が気に入るコンテンツを作ることさえできればアクセスを大規模に集めて収益を拡大できた。そこで成長したのが、グーグルやアマゾン、そしてフェイスブックといった米ネット業界の巨人だ。一方、こうした「巨人サイト」向けの通信量が急増し、設備投資負担が重くのしかかっていた通信会社からは中立性の原則に対して不満の声が出ていた。

 ネット大手は撤廃に対し反発している。たとえばフェイスブックのシェリル・サンドバーグCOO(最高経営責任者)は12月14日、同社サイト上で、「今回のFCCの決定は有害で失望している」とコメントした。

フェイスブックが直面した「ネット中立性」の罠

 もっとも、フェイスブックは一昨年、ネット中立性を侵害しているとして、ある非営利のプロジェクト展開をインド当局から禁止された皮肉な経験を持つ。

 同社は世界中にネットを普及させることを目指して「internet.org」という団体を立ち上げ、新興国の通信会社と組み、同社サイトやネット百科事典ウィキペディアなど特定サイトに無料でアクセスできるようにするアプリ「Free Basics」を手がけている。Internet.orgのサイトによれば、この活動により「2500万以上の人々がインターネットに接続できるようになり、その優れた価値を体験できるように」なったという。

コメント2件コメント/レビュー

絶対に守られるべきだと考えます。

そうでなければ、結果として自由な言論の封殺まで進むことになりますから。(2018/01/17 11:48)

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「それでもネットの「中立」は守るべきだ」の著者

飯山 辰之介

飯山 辰之介(いいやま・しんのすけ)

日経ビジネス記者

2008年に日経BP社に入社。日経ビジネス編集部で製造業や流通業などを担当。2013年、日本経済新聞社に出向。証券部でネット、ノンバンク関連企業を担当。2015年4月に日経ビジネスに復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

絶対に守られるべきだと考えます。

そうでなければ、結果として自由な言論の封殺まで進むことになりますから。(2018/01/17 11:48)

インドとよく似た形で、日本でも中立性を疑いかねない事態が、
すでに広く一般化してしまっています。
それは格安スマホに良く見られる、“カウントフリー”契約。
格安スマホは値段が安い代わりに、通信料が少ないことが多い。
それを補う(ごまかす?)ために、TwitterやYoutube、
LINEや音楽配信サービスなどを、総通信量にカウントしない契約です。
これは“Free Basics”とほぼ同じと考えます。

また、グーグルは固定回線の通信網や、
さらには大陸間を繋ぐ大容量光ファイバに至るまで、
自社の負担で通信インフラの設置を進めています。
こうなると国家の規則や制限から逸脱していく可能性もある。
サービス提供者とインフラ提供者が同一という事態となり、
ネットワークは誰のものか、ネットワークの“中立性”の意味が
変わってしまうかもしれない。

もはや生活に欠かせないインフラ、ネットワークの網に乗って来た情報は、
誰が作り、誰が運んで、どうやって自分の元に届いているのか。
利用する一人ひとりが、様々な視点で情報を見極めねばならない、
そんな社会になっていると考えます。(2018/01/17 05:00)

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