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モスのハンバーガーが美しくなった秘密

FCオーナー発の勉強会で見つめ直された原点

2017年1月19日(木)

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「『モスチーズバーガー』って、こんなにきれいだったっけ?」

 ここ1~2年、「モスバーガー」でハンバーガーを注文して手元に届くと、そう感じることが多くなった。バーガーの具材がきれいにパンにはさまれ、見た目がきちんとしている。紙に包まれている様子も、なんとなく上品だ。前はもっと、雑然としていた気がする。

 一口、二口を食べ進んでも、バーガーの形があまり崩れない。かといって、中のタマネギがたっぷり入ったミートソースが減ったようには感じられない。食べごたえのあるいつものモスだ。

 学生時代、「モスは好きな男子とは行かないようにしよう」と思っていた。バーガーをほおばるのが大変だし、四苦八苦して食べる様子を好きな人には見られたくないから。でも今だったら堂々と食べられそうだ。

 記者は、日経ビジネス1月19日号の企業研究の取材を通して、このハンバーガーの小さな変化に理由があることを知った。

値上げを機に、作り方を改めて勉強

 時をさかのぼって2015年5月、モスバーガーは定番商品を約10%、値上げした。定番のモスバーガーは340円から370円になった。食材の原料費や人件費、物流費などのコスト上昇に対応するためだ。当時は、外食のちょい高ブームにも陰りが見え始め、価格に敏感な消費者がじわりと現れていた頃で、単純値上げでは客離れが起きるリスクをはらんでいた。

 また、前年の2014年後半は、ハンバーガーチェーン最大手「マクドナルド」が、鶏肉の仕入れ先による期限切れ問題や異物混入騒動に見舞われ、ファミリー客を中心にモスバーガーに客が流れてくる動きもあった。値上げはこれに水を差しかねない。

 そんな中でモスバーガーがとった施策は、極めてシンプルで、基本を見つめ直すことだった。具体的には、ハンバーガーの上手な調理の仕方や紙の包み方に至るまでの手順を、すべてのスタッフで確認して、徹底するため、全国各地の店で「製造勉強会」を開いたという。その回数は450回を超えた。

 モスバーガーには調理のマニュアルはあるが、最低限のもの。おいしそうに見えたり、きれいに包んだりするコツまでは書かれていない。勉強会ではそこまで伝えて、お客に商品のよさを改めて知ってもらうように努めた。

 「製造勉強会は、私たち従業員に大きな効果がありました。商品の良さを自分たち自身でそしゃくしたことで、改めてハンバーガーを売っていこうという雰囲気に変わりました」。モスバーガーを展開するモスフードサービス人材開発部教育グループの濱崎真一郎グループリーダーは笑顔でこう話していた。

 こうした地道な取り組みが奏功して、2015年度の既存店の客数は、前年度比2.8%減にとどまった。全店売上高の前年度からの伸び率は、日本フードサービス協会が発表する業界平均を上回る水準で着地した。引き続き業績は堅調で、2016年度は2期連続の増収増益を見込む。

コメント4件コメント/レビュー

モスバーバーはあまり好きではない。
注文受けてから作るので時間がかかる。これがイヤ。
どんなにきれいでおいしくても遅いのはイヤ。(2017/01/19 13:30)

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「モスのハンバーガーが美しくなった秘密」の著者

河野 紀子

河野 紀子(こうの・のりこ)

日経ビジネス記者

日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション編集を経て、2014年5月から日経ビジネス記者。流通業界(ドラッグストア、食品、外食など)を中心に取材を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

モスバーバーはあまり好きではない。
注文受けてから作るので時間がかかる。これがイヤ。
どんなにきれいでおいしくても遅いのはイヤ。(2017/01/19 13:30)

 なるほど、共栄会か。経営者の発想はどうしても上位下逹型の軍事組織似のしくみを想定しやすい。アパレルの「しまむら」はパートさん達のアイデアをマニュアルに反映させるしくみがあるが、こういった下からの積み上げができる組織でないと、これからの永続的な発展は望めまい。
 なにかといえばヒーローをしたて上げようとするマスゴミにはわからんだろうが、本当のマネジメント(=経営)というのはこういうことだろう。(2017/01/19 09:17)

モスとマクドナルドでの私の意識と体験の大きな違いに「食事」か「単に食べる行為」かの違いがあると感じています。
ですが、最近モスの店でドリンクが使い捨てのプラコップだったり、サラダにこれまた使い捨ての入れ物だったりの場合があります。
これは非常に好ましくないです。「食事」がしたいがためにマクドナルドではなくモスに行ったのに使い捨てのプラ容器で出されると、せっかくの「食事」が「飼料」になった感覚に襲われます。この辺りはぜひ改善していただきたい。そのために多少単価が上がっても、私はモスに行きます。(2017/01/19 08:46)

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