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飛び立てるか、宇宙ベンチャー

宇宙産業にフィンテック、成長市場に横たわる課題

2017年1月23日(月)

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 2017年1月16日号の特集「2017年 宇宙商売ビッグバン」の取材班の1人として、昨年末は宇宙産業の取材に追われた。これまで宇宙業界を取材したことはなく、どれも新鮮な話ばかり。だが、取材を重ねるごとに既視感も覚え始めた。「違う業界でも聞いた話だぞ」と。その感覚は取材を重ねるごとに強くなる。

 ぼんやりと考えるうち浮かび上がったのが、約1年前に取材した特集「知らぬと損するフィンテック(2015年12月14日号)」だった。フィンテックとは金融とIT(情報技術)を組み合わせた新しい金融サービスを指す造語だ。従来の金融のビジネスモデルを大きく変える可能性があるとされ、今も既存の金融機関やIT、インターネット関連企業を巻き込んで成長を続けている。

 産業の舞台は違えど、宇宙産業も市場規模が今後100兆円を超えるとも指摘され、国内外で新しいサービスや事業が次々と生まれている。宇宙産業とフィンテック、どちらも数少ない有望市場と言える。ただ、既視感を覚えたのはそのためではない。双方の業界構造や日本企業が抱える課題もまだ似通っていると感じたからだ。

フィンテックベンチャーへの投資規模
(出所:アクセンチュア)
宇宙ベンチャーへのグローバルな投資規模
フィンテックも宇宙も市場規模は急拡大しているが・・・

 共通点は大きく3つある。

 まず宇宙産業もフィンテックも現状では米国勢が大きく先行していること。2つ目にどちらもベンチャーが業界をけん引しており、フィンテックでは大手銀行、宇宙産業でいえば重厚長大企業といった既存プレーヤーが変革を迫られていること。最後に、日本でも有望なベンチャー企業は現れてはいるが、米国勢に比べてヒトとカネが圧倒的に足りていないことだ。

 そのためか、特集の章立ても結果的に似た形になった。どちらも米国の先進事例をまとめ、これを追いながら奮闘する日本のベンチャーの取り組みなどを紹介している。最後にフィンテック特集では提言として「金融界を仕切る『大手町・霞が関組』とIT業界をリードする『渋谷・六本木組』の間にある深い溝を越えて両社がコラボレーションすることが必要」とまとめ、宇宙特集では「宇宙に関する知見や技術と、企業や産業が抱える課題やニーズとをうまく合致させることができる人材やベンチャーが必要」だと指摘した。

 つまりフィンテックも宇宙産業でも、専門知識を持つエンジニアやビジネスのノウハウを持つ人材が既存の分野に留まらず新しい領域に飛び出していくことが、両分野で日本が存在感を発揮するのに必要ではないかということだ。

 だが、言うは易し行うは難し。双方の現場からは「安定した大企業の職を辞し、リスクを背負ってまでベンチャーに飛び込んでくるような人材を、日本で期待するのは無理」という、ぼやきにも似た指摘が共通して聞こえてくる。

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「飛び立てるか、宇宙ベンチャー 」の著者

飯山 辰之介

飯山 辰之介(いいやま・しんのすけ)

日経ビジネス記者

2008年に日経BP社に入社。日経ビジネス編集部で製造業や流通業などを担当。2013年、日本経済新聞社に出向。証券部でネット、ノンバンク関連企業を担当。2015年4月に日経ビジネスに復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官