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トランプ時代こそ、トヨタは世界の無理難題を望む

規制緩和に日本企業のリスクがある

2017年1月25日(水)

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 ドナルド・トランプ新米大統領がトヨタ自動車を狙い撃ちにした。1月5日、ツイッターでトヨタがメキシコに新工場を作ることを批判。「米国に工場を作れ。さもなければ、高い関税を払え」と発信した。これは1月23日号特集「トランプに負けるな!」でも取り上げた。

トランプ新大統領は1月5日、ツイッターでトヨタ自動車を攻撃した。
トヨタ自動車の豊田章男社長は1月9日、米デトロイトのモーターショーに登場。今後5年間で米国に100億ドル(約1兆1500億円)を投資することを表明した。(写真:Scott Olson/Getty Images)

 トヨタにとって、無理難題をふっかけられることは今に始まったことではない。むしろ同社は制約が多い競争環境を望んでいるように見える。その制約が業界にとって、公平であることが条件になるが。

 例えば、原油価格は高い方がいいし、燃費規制は厳しい方がいい。安全規制も厳しい方がいいだろう。その方がトヨタの強みを発揮できるからだ。

 ハイブリッド車(HV)「プリウス」の売れ行きにそれが端的に表れている。2015年に発売された四代目プリウスの販売が芳しくない。同社はほぼ全量を日本から米国に輸出しているが、日本での増産計画を凍結した模様だ。

 クルマそのものの競争力の問題もあるだろうが、売れ行きには原油価格の低迷も影響しているだろう。また世界各地でHVではなく、電気自動車(EV)を後押しする政策があることも見逃せない。

 米国最大の自動車市場であるカリフォルニア州では、ZEV規制がエコカーの販売に大きな影響を及ぼしている。

 これは自動車メーカーに、販売台数の一定割合を排ガスゼロ車(ZEV)とするよう義務付ける規制だ。実質的にEVの優遇策となっており、HVの存在感が小さくなっている。

 プリウスの飛躍を決定づけた2代目は発売が2003年。原油価格の上昇と共に販売が急増した。

 1997年に各国ごとにCO2削減目標を定めた京都議定書が採択され、2000年代は世界各地で燃費規制が導入され始めた時期とも重なる。

コメント2件コメント/レビュー

今から20年前に「種が蒔かれた」ハイブリッドカーが、
【世界で一番窒素酸化物、PM2.5を出さない車】と
アメリカで認定されたのは嬉しいことです。

フランスでは、大気汚染物質に応じて、5段階のシール貼付が義務付けられ、
違反すると9000円程度の罰金が科せられる法律が、今週施行されました。
今や、フランスやイギリスのPM2.5は中国よりも酷い有様ですから。

アメリカと共に、欧州にトヨタが攻め入る大チャンスが生まれたと見るべきでしょう。
【ガソリン車をドイツで販売禁止】にするドイツ。
ドイツ政府に庇護される排ガス不正VWなどドイツ車メーカーは
大気汚染を解決する気は無いようですが。(2017/01/25 12:09)

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「トランプ時代こそ、トヨタは世界の無理難題を望む」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。2018年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

今から20年前に「種が蒔かれた」ハイブリッドカーが、
【世界で一番窒素酸化物、PM2.5を出さない車】と
アメリカで認定されたのは嬉しいことです。

フランスでは、大気汚染物質に応じて、5段階のシール貼付が義務付けられ、
違反すると9000円程度の罰金が科せられる法律が、今週施行されました。
今や、フランスやイギリスのPM2.5は中国よりも酷い有様ですから。

アメリカと共に、欧州にトヨタが攻め入る大チャンスが生まれたと見るべきでしょう。
【ガソリン車をドイツで販売禁止】にするドイツ。
ドイツ政府に庇護される排ガス不正VWなどドイツ車メーカーは
大気汚染を解決する気は無いようですが。(2017/01/25 12:09)

トランプ大統領は4年、実質2年かも。トヨタは100年。あせることはないでしょ。(2017/01/25 10:21)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官