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おむつメーカーが「小さき市場」に投資するワケ

低出生体重児向けのおむつで各社がデッドヒート

2017年3月22日(水)

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 日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が、今月、出生時の体重が800グラム以下の乳幼児向けのおむつを発表した。産院や病院向けのみに販売される商品で、元々提供していた3000グラム以下、2200グラム以下、1500グラム以下、といった商品ラインアップに、新たにより小さいサイズを加える。既存の商品についても、さわり心地やサイズを改良して、4月末から順次発売をする。

P&Gが4月末から病産院向けに投入する800グラム以下の低出生体重児用のおむつ。うつぶせでもおむつ替えができるように、前後どちらでも使用可能にした

 おむつ大手のユニ・チャームも2014年から同様の低出生体重児用のおむつを産病院向けに発売しており、2015年からは一般発売もしている。ユニ・チャームの場合は、1000グラム以下、1000~1500グラム、1500~3000グラムと3種類だ。

「全体の数%」の市場

 厚生労働省によれば、国内で出生する乳児のうち10人に1人が2500g以下で生まれる低出生体重児。昨今の高齢出産の増加や、医療技術の発達によって低出生体重児は増加傾向にあるという。

 それでも、P&Gによれば、全体のおむつの製造量に比して、低出生体重児向けのおむつの売り上げは「数%程度」(P&Gジャパンの今瀬友佳・広報渉外本部カンパニーコミュニケーションズマネージャー)。スタニスラブ・ベセラP&Gジャパン社長も、「ビジネスシェアや売り上げを考える商品ではない。戦略の枠組みを超えたもので、純然なサービスとも言える」と話す。

 ではなぜ、この小さな市場に、各社が体重ごとに細かいカテゴリーを作ってまで、投資をしているのか。

 国内では少子高齢化が進むが、世界に目を向ければまだおむつ市場は大きくなる余力を残す市場だ。国内では頭打ちになることが予想される市場も、海外ではまだ「紙おむつ」さえ浸透していない国が多くある。中国ではおむつ全体の3割程度、インドでは1割に満たないといわれる。

 そうした国では、特に産院や病院から紙おむつを勧められることで、その後の紙おむつ使用率が上がるという傾向もある。そこでどこのメーカーのおむつを使ったかは、退院後のおむつ選びに大きく影響することは想像に難くない。実際「パンパースを提供している産病院では、退院後パンパースを使い続ける顧客が多い」(今瀬氏)。特に、グローバル企業にとって、今後新興国を攻める上で、産病院向けの商品を強化するのは効果的な手法ともいえる。

コメント3件コメント/レビュー

>「ブランド」ではなく、「質」や「企業姿勢」で選ばれる

えーっと、「質」や「企業姿勢」によって醸成される商品イメージが「ブランド」ってものではないのかな。
継続的にブランドを維持するためには高品質化と社会寄与的な企業姿勢を取り続ける必要がある、ってのを特定の「ある局面」だけ切り出して「違う」と言うのはよろしくないのではないかな。(2017/03/22 17:54)

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「おむつメーカーが「小さき市場」に投資するワケ」の著者

染原 睦美

染原 睦美(そめはら・むつみ)

日経ビジネス記者

日経パソコン、日経ウーマンオンラインを経て、2013年4月から日経ビジネス記者。IT担当などを経て、日用品・化粧品担当。趣味は洗濯、昼酒、ピクニック。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

>「ブランド」ではなく、「質」や「企業姿勢」で選ばれる

えーっと、「質」や「企業姿勢」によって醸成される商品イメージが「ブランド」ってものではないのかな。
継続的にブランドを維持するためには高品質化と社会寄与的な企業姿勢を取り続ける必要がある、ってのを特定の「ある局面」だけ切り出して「違う」と言うのはよろしくないのではないかな。(2017/03/22 17:54)

低出生体重児の比率が増えているのは事実だが、体重1000グラム以下の超低出生体重児は昔なら生まれてくることができなかった命。不謹慎な言い方ですが、母子保健制度がかなり整備された日本以外の国でミニサイズのおむつにどれ程の需要があるのか正直疑問です。
交換しやすさといった技術改良面で開発の参考にはなると思いますが、SNSで意見を吸い上げるなど、もっと別の方向で努力したほうがいいと思います。(2017/03/22 11:16)

 この記事にあることは、すでに市場全体で起きていること。これまでの商品カテゴリーが役に立たなくなり、製販の区別も曖昧になってきている。
 かつて言われたように、「必要なものは、大金払ってでもすぐに欲しい。逆に必要ないものはタダでもいらない。」という現象の一例。別の視点から見れば、顧客の必要にぴったりと対応していれば、充分な利益を取った上での値付が可能になると言うことでもある。
 そのためユニクロの柳井社長が言うように「気づいたら、直ちに生産」(MJ)という言葉が発せられている。
 さて、日経はどうでしょう。電子化した記事の値つけは?(2017/03/22 06:50)

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