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日通と佐川に利益で抜かれたヤマトのジレンマ

企業間物流に活路を求めるが、伸び悩む

2017年6月8日(木)

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 4月、宮崎県の山間にあり、同県で最も人口が少ない市町村である西米良村を訪れた。宮崎空港からクルマでおよそ2時間。山道を駆け上っていくとたどり着く。

 夕方、ヤマト運輸のトラックが宮崎交通(宮崎市)の路線バスに横付けされ、セールスドライバーが、集荷した荷物を路線バスに積み込み始めた。発泡スチロールに入った特産品「西米良サーモン」が目立つ。

 路線バスの座席の一部を荷台スペースに改造しており、その中に荷物を収納した。しばらく経つと、路線バスは荷物を載せたまま発車し、同県西都市に向った。

ヤマト運輸のセールスドライバーが路線バスに荷物を運ぶ

 これはヤマトと宮崎交通による「客貨混載」のワンシーンだ。この取り組みは、両社にメリットがある。

 これまでヤマトは西都市の宅急便センターからトラックで往復約2時間以上をかけて西米良村での集荷に向っていた。荷物量に比べて移動距離が長く、効率の悪い集荷だった。

 一方、宮崎交通は路線バスの利用者の減少に苦しんでいた。西米良村の過疎化が進む上に、マイカーの普及でバスの利用者が急減していたのだ。

 そこでヤマトが宮崎交通に路線バスに荷物を載せることを提案。宮崎交通は利用者が少なく赤字路線であるため、ヤマトからの手数料収入を得られるのは渡りに船だった。

 ヤマトは宮崎交通に手数料を支払うが、トラックを往復2時間走らせるよりは、負担を減らすことができる。

 またセールスドライバーが西米良村に滞在する時間が増え、多くの荷物を受けられるようになった。

 ヤマトは2015年からこうした宅急便の客貨混載を始め、今年からクール宅急便の取り扱いも始めた。こうした取り組みは、北海道や岩手県、熊本県にも広がっている。

コメント3件コメント/レビュー

 一民間運送業者が社会的使命とか言って採算の合わない過疎地まで無理に配送することはないのではないか。そういう所は半官半民の郵便局にまかせれば良いと思う。
 一般向けクロネコメール便廃止のときはユーザーの非難を浴びながらも決行したヤマトが何もここで躊躇することもないだろう。(2017/06/09 10:30)

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「日通と佐川に利益で抜かれたヤマトのジレンマ」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。2018年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

 一民間運送業者が社会的使命とか言って採算の合わない過疎地まで無理に配送することはないのではないか。そういう所は半官半民の郵便局にまかせれば良いと思う。
 一般向けクロネコメール便廃止のときはユーザーの非難を浴びながらも決行したヤマトが何もここで躊躇することもないだろう。(2017/06/09 10:30)

個人利用ではヤマトしか信用していない。業務上利用では日通もつかうがSは論外。
利益を増やすことは企業として当然の訴求だとおもうが、超大手との契約見直しなどで、配送料UPなどで個人利用者の負担が増えるとしても、「信用できる宅配業者」としてこれからも個人ユーザーを見放さないでほしい。(2017/06/08 10:28)

ここしばらくヤマト系記事がいくつもありましたが、やはり、素人目にわかる大口割引制度がヤマトの失敗だ、という結論ではないのでしょうか。(2017/06/08 09:50)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官