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東洋ゴム免震偽装、3つの教訓

なぜガバナンスは機能しなかったのか

2015年7月9日(木)

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 今年3月に発覚した東洋ゴム工業の免震ゴムの性能データ偽装は、当該製品を納入した建物の数が拡大、調査が進むにつれて関与した社員の人数が増えるなどの混乱を経て、結局、同社の生え抜き取締役全員が辞任するという幕引きを迎えた。

6月23日に記者会見を開き、5人の取締役が辞任すると発表した東洋ゴム工業。真ん中が山本卓司社長(写真:山田 哲也)

 同社による性能データの偽装とは、免震ゴムが市場に出回るために必要な「国土交通大臣認定」を取得する際と、実際に建物に免新ゴムを出荷時する際の2段階で、技術的根拠のないままに性能データを改ざんしたこと。つまり、基準よりも性能の低い免震ゴムを売っていたわけだ。当該製品が導入された建物は全国で154棟に上り、免震ゴムの交換を余儀なくされている。

 管理体制の不備など、同社に直接の原因があるのは疑問の余地がない。一方で、この事件からどんなことが教訓として導き出せるのか。外部の弁護士チームによる調査報告書を紐解くことで、この事件を取材してきた記者として記しておきたい。

 まず、事件のこれまでの流れを振り返る。時系列でまとめたのが下の表だ。

2013年1月
課長代理が異動し、免震ゴム性能検査の担当者が交代
2013年夏頃
技術的根拠が不明な補正を担当者が上司に報告
2014年5月12日
「恣意的な補正」を取締役に報告
2014年7月17日
「技術的根拠のない補正」を信木会長(当時は社長)に報告
2014年9月16日
午前の会議で出荷停止決まるも、午後に新たな「補正」が提案され、撤回
2014年10月23日
「社内特例」として隠ぺいする提案も、経営陣が却下。技術的検証の継続を指示
2014年12月22日
新たな補正でも性能が適合しないことが発覚するも、出荷停止せず
2015年1月30日
再計算の前提に誤りがあったことを認識
2015年2月5日
改ざんの疑いを初めて社外取締役、監査役に報告
2015年2月9日
国土交通省へデータ改ざんの疑いを報告
2015年3月13日
国交省が東洋ゴムの3件の大臣認定を取り消し。55棟に当該製品が納入されていることが明らかに
2015年4月21日
当該免震ゴムの納入先が99棟増え、計154棟に
2015年6月22日
外部の弁護士チームが調査報告書を公表
2015年6月23日
東洋ゴムが記者会見。会長、社長を含む5人の取締役が辞任すると発表

 一つ目の教訓は、既存のガバナンス制度の形骸化である。

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「東洋ゴム免震偽装、3つの教訓」の著者

島津 翔

島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学大学院工学系研究科修了、日経BP社に入社。建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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