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女性研究者の割合が低いのは保育園が原因?

SNSで誰でも発信できる時代、“数字のからくり”にご用心

2018年8月7日(火)

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数字の力を借りるときには、偏った使い方に注意する必要がある。

 先日、「高齢社会に求められるイノベーション」に関する講演を取材したときのこと。経済産業省の担当者がこんな話をしていた。

「日本の高齢化率は、世界一です。これは、90歳、100歳まで元気に生きられる高齢者がたくさんいるからです。エイジングを日本のアドバンテージと捉え、シニアライフのQOLを向上させるイノベーションをもっと発展させるべきではないでしょうか」

 国の推計によると、日本の人口に占める65歳以上の割合(=高齢化率)は2016年に27.3%。国民の4人に1人が65歳だ。2050年には、高齢化率は37.7%に達すると見込まれている。世界中がいまだかつて経験したことのない超高齢社会において、日本がシニアビジネスを一大産業に築きあげる意義は大きい。

 ただ、ちょっと引っ掛かる点があった。

 高齢化率が高いのは、果たして、長生きする高齢者が多いからだろうか。

 確かに医療提供体制や公衆衛生が整っていることによる「長寿」は、高齢化率を上昇させる一因ではある。しかし、それだけではないはずだ。日本の場合は、少子化、すなわち18歳未満人口の減少が、高齢化率の上昇に拍車を掛けている。

 高齢者の生活を支え、最期までいきいきと暮らすための施策やイノベーションを論じるためには、高齢化率の高さよりも、平均寿命の長さに着目した方がしっくりくる。

 それから数日後、病児保育サービスを手がける認定NPO法人「フローレンス」代表理事の駒崎弘樹さんのフェイスブックの投稿を見て、同じことを感じた。

コメント4件コメント/レビュー

競争が激しいところでは、周辺に溢れる情報から都合の良い物を拾い上げてその人なりの理屈をうまく構築できる事が、評価を高めるうえで有利に働くのは間違いのないことです。科学研究なら我田引水の理屈でも長い間には他の情報で訂正作用が働きますが、政策や人事はそのようなメカニズムが原理的に存在せず、別の我田引水での修正を待つしかありません。
ですから、競争が全面肯定される世の中、この件に限らず情報を受け取り使う側は裏取りと批判的考察をしっかりして、判断を間違えないよう自衛するしかないのでしょうね。(2018/08/07 11:20)

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「女性研究者の割合が低いのは保育園が原因?」の著者

内海 真希

内海 真希(うつみ・まき)

日経ビジネス記者

2009年日経BP社入社。医師・薬剤師向けの専門誌である日経メディカル、日経ドラッグインフォメーションを経て、2017年4月から日経ビジネス記者。電機、製薬、医療制度などを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

競争が激しいところでは、周辺に溢れる情報から都合の良い物を拾い上げてその人なりの理屈をうまく構築できる事が、評価を高めるうえで有利に働くのは間違いのないことです。科学研究なら我田引水の理屈でも長い間には他の情報で訂正作用が働きますが、政策や人事はそのようなメカニズムが原理的に存在せず、別の我田引水での修正を待つしかありません。
ですから、競争が全面肯定される世の中、この件に限らず情報を受け取り使う側は裏取りと批判的考察をしっかりして、判断を間違えないよう自衛するしかないのでしょうね。(2018/08/07 11:20)

「エイジングを日本のアドバンテージととらえ」るには、高齢化率より平均寿命をベースに考えるべき、というのには賛成ですが、研究者に占める女性の割合が国際比較で著しく低いことは動かしがたい事実。保育園入所が難しいことが少なくともその理由の一つであることは確かなのでは?
論文提出数の男女差を問うても、結局、現状、女性研究者の研究環境が厳しいことを示す数字が出るだけかと。医大の入学時に、男性優遇措置が行われていたように、日本は様々な形で男性に優しい社会です。
まず、日本が女性の力を生かしていない国であるという数字〔研究者の男女比、議員の男女比など〕をしっかり把握した上で、女性の力を生かすことを邪魔している要因を探ることが大切なのではありませんか?(2018/08/07 10:42)

当事者です。
出産1回、流産1回、現在妊娠中です。
地域差があると思いますが、保育園は入れられているので問題ないです。
病児保育は足りません。研究者は融通が利くこともありますが、どうしても休めないことも多いです。
発熱で呼び出されて、慌てて翌日の病児保育を予約しようとしたら予約が埋まっていることがほとんどです。
地方はベビーシッターも少なく、途方に暮れます。
どちらかの親のサポートがないと続けられません。
妊娠・出産は研究生活を中断せざるを得なくなります。
妊娠すると途端に学会発表やジャーナルへの投稿に躊躇いが生じます。
発表やリバイスを責任持って対応できないからです。
アクセプトされていた学会をキャンセルしたり。
その後流産した時は、ただ怠けているように見えて目も当てられません。
ポストをとってすぐは、当面妊娠するなと言われたりもしました。
続けられるか何回も悩みましたが、好きなので続けています。(2018/08/07 07:12)

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