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インバウンドの”聖地”新宿・歌舞伎町の処方箋

訪日客6000万人時代に向けて

2018年8月10日(金)

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 今年、日本を訪れる外国人旅行者の数が、初めて3000万人の大台を突破する可能性が高まっている。観光庁によると、1~6月の訪日外国人の数は約1590万人。半年間で1500万人を超えるのは、過去最速のペースだ。

 韓国や中国に加えて、タイやインドネシアなど、成長著しい東南アジアの国からの旅行者が、大幅に伸びた。政府が2020年の目標として掲げてきた訪日外国人4000万人という数字が、「現実味を帯びてきた」(大手旅行会社関係者)。

 もっとも、外国人旅行者数が8000万人台で世界1位のフランスが、24年に開催されるパリ五輪を足掛かりにして、1億人突破の大台を目指していることを考えれば、安倍政権が掲げる「観光立国」への道のりは、まだ遠く長いと言わざるを得ない。

観光立国のカギを握る「東京」

 インバウンドの旅行者を一段と増やすためのカギになるのが、首都・東京の魅力を丁寧に発信することだ。17年に東京を訪れた外国人旅行者は、過去最高の1377万人を記録。これは訪日客全体(17年、2869万人)の実に48%に達する。東京が世界中の旅行者にとって訪れてみたい街、再訪したくなる街になるように、もっと効果的にその魅力をアピールできるようになれば、政府が30年の目標に据える訪日外国人6000万人も、夢ではなくなるだろう。

 その上で戒めになる、あるデータがある。

 米監査大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が、世界主要30都市の競争力を格付けする「世界の都市力比較」ランキングだ。16年の調査では、東京は、1位のロンドン、2位のシンガポールに大きく差をつけられ、15位と低迷した。評価が低い要因を項目別に探っていくと、東京の「ブランド力」の弱さが足を引っ張っていることが分かる。

 「東京には、面白いスポットやユニークなカルチャーが山ほどあるのに、そうした街が持つ“熱量”が世界に伝わっていない」。PwCアドバイザリー、インフラ・PPP部門の石井亮マネージャーは指摘する。

 そう考えると、開催まで2年を切った東京五輪は、東京のイメージを更新して世界に発信する上で、またとないチャンスだ。世界中のメディアが注目し、1000万人に達するとみられる各国からの来場者が、SNSなどを通じて“知られざる東京”の姿をレポートするはずだ。

東京の「コンテンツ」を発信

 ただし、街の魅力を伝えていくためには、一過性のイベントだけではなく、日々の様々な草の根の活動が欠かせない。この課題に挑戦しているのが、藤田観光が15年に新宿・歌舞伎町に開業した、ホテルグレイスリー新宿だ。巨大なゴジラのオブジェが目を引き、“ゴジラホテル”の愛称で、海外でも知られる。

新宿コマ劇場の跡地に立つホテルグレイスリー新宿は、東宝資本のビルに入居した縁で巨大なゴジラ像を装飾に取り入れた。“ゴジラホテル”の愛称で外国人に親しまれている。頭の高さは、初代ゴジラの身長とほぼ同じ地上52mに設定されている(写真:北山宏一)

 970室を誇る同ホテルだが、開業当初70%ほどだった客室稼働率は年々上昇し、現在は85%を超える。それを支えたのは、宿泊客の実に8割以上を占める外国人旅行客。リピーターも多いという。藤田観光WHG事業グループマーケティングチームの松井絵美マネージャーは、アジア有数の歓楽街である「歌舞伎町の賑わいを演出し、その面白さを地域一丸となって丁寧に伝えてきた」ことが奏功したという。

 新宿コマ劇場の跡地に立つホテルグレイスリー新宿は、映画配給大手の東宝系列のビルに入居する。その縁から、14年に俳優の渡辺謙が出演し、ハリウッドで映画化されたことで外国人にも広く知られるゴジラを“客寄せパンダ”にすることになった。

 8階のロビーフロアの広々としたテラスには、巨大なゴジラの頭像が設置されている。頭頂部の高さは、初代ゴジラの設定とほぼ同じ地上52m。JR新宿駅東口から数分歩くと視界に飛び込んでくる、歌舞伎町の新たなランドマークになった。

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「インバウンドの”聖地”新宿・歌舞伎町の処方箋」の著者

吉岡 陽

吉岡 陽(よしおか・あきら)

日経ビジネス記者

2001年日経BP入社。日経ビジネス、日経エコロジー、日経トップリーダー、日経ビジネスアソシエを経て、現職。独自の強みを持つ中小ベンチャー企業や環境経営の取り組みなどを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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