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変身トランプか元のトランプか

外資系企業への課税強化はあり得る?

2016年11月18日(金)

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 良いトランプになるって本当か? 衝撃の当選から1週間余り。米大統領選に勝ったドナルド・トランプ氏が、“過激な”政策を一部修正し始めたという。

 例えば移民について、選挙中には「不法入国者は誰でも強制送還の対象」と主張していたが、当選後は「不法移民1100万人のうち、犯罪者ら200~300万人を強制送還の対象に」と緩めた。不法入国の阻止などのためにメキシコを想定して「南の国境に壁を建設。費用はメキシコが払う」とまくし立てていたが、「(壁ではなく)フェンスを併用」に。

 同盟国の核保有についても、選挙中は「日本は自衛をした方がいい。核兵器を含めて」と言っていたが、「多くの国が核兵器を持つべきとは言っていない」に変えた。国民皆保険ではない米国で公的医療保険への加入を義務づけたオバマケアには、「信じがたいほどコストがかかる。撤回すべきだ」と批判していたが、「一部を引き継ぐ」と言い出した。

(写真:AP/アフロ)

移転価格税制の適用強化で外資への課税増も

 選挙中は左右どちらかに寄った過激な発言をしても、当選すると中道に近づく大統領は過去にもいたから、選挙前と選挙後の変身自体はあり得る。しかし、その「良いトランプ」になるという雰囲気は本物か。

 移民を排斥し、国際関係には不干渉で、TPP(環太平洋経済連携協定)反対・NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉などを掲げたトランプ氏の“政策”は突き詰めて言えば、「内向き」で、根底には「米国は持てる力を自国に注げばそれでいい」との考えがあるようだ。

 その視点で眺めてみれば、「良いトランプ」にはやはり疑問がある。例えば、トランプ氏の目玉政策である法人税と所得税の引き下げ。法人税の最高税率を現在の35%から15%へ、所得税のそれを39.6%から33%へ下げるという。

 だが、そのための財源は示していないし、それ程の膨大な財源が容易に見つかるはずもない。それが財政赤字の拡大→国債増発の連想を呼び、早くも金利は上昇、円安の一因ともなっている。

 しかし、「元のトランプ」なら手を付けるかも知れない一策がある。外資系企業からの徴税強化だ。可能性があるのが移転価格税制の適用強化である。移転価格税制とは、企業が海外の関連企業との間で行うモノやサービスの取り引きで、通常の場合の価格よりも高くしたり安くしたりして、親子どちらかに利益を厚くした場合に適用されるものだ。

 例えば日本本社から米国子会社への輸出価格を高く設定すれば、日本本社の利益は大きくなり、米国子会社のそれは小さくなる。すると、米国での法人税は少なくなるが、これを通常の取引価格で行った場合の利益に“修正”して課税するというのが移転価格税制である。

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「変身トランプか元のトランプか」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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