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企業は「インフルエンサー」になれるか

  • 広田 望

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2017年12月15日(金)

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 「千葉県と北海道を往復する生活を2年ほど続けています」。12月11日号特集「2018年大予測」で取材したシロアムキリスト教会の鈴木啓之牧師はそう話す。

札幌市で「平成駆け込み寺」を設立した経緯を話す鈴木啓之牧師(写真=稲垣純也)

 日曜日は朝に千葉県柏市の教会で礼拝をすると、飛行機で北海道に向かい夜に北海道中央区でも礼拝をする。なぜそんな生活をしているかといえば「私に助けてほしいと言ってくれる人が札幌に居たからだ」と話す。本当にそれだけの理由で千葉県と北海道を往復する生活を送っているという。

 鈴木氏の元には、その異色の経歴から多くの悩みを抱えた人が訪れる。実は、鈴木氏は元ヤクザの牧師なのだ。

 ヤクザから足を洗い、酒と薬に依存していた生活から抜け出して牧師になる波乱万丈の人生は、書籍や映画にもなっている。

 鈴木氏はその経歴を活かし、社会回復のための教育や就職先の斡旋といった支援をするNPO法人「人生やり直し道場」を10年近く運営してきた。また、府中刑務所で受刑者の悩みやざんげを聞く教誨師(きょうかいし)も務めている。

牧師が運営する「寺」

 そんな鈴木氏に札幌で悩める人の相談に乗ってほしいという依頼があった。ススキノの歓楽街で店を構えたがうまく行かず、自殺したり夜逃げしたりといった人が多いのだという。その話を聞き、2015年に鈴木氏が札幌で開いたのが「平成駆け込み寺」である。

 教会でありながら「寺」としたのは、「宗教の枠を越えて悩む人の相談に乗りたいから」(鈴木氏)だという。運営には弁護士や税理士、仏僧などが協力し、相談内容に合わせて対応するという。

 この話を聞いた時、記者が持ったのは「まるでインフルエンサーのようだ」という印象だった。

 インフルエンサーとは影響力の強い人物を指す言葉だ。最近ではツイッターやフェイスブック、インスタグラムといったSNS(交流サイト)で影響力を持つ人を指し、企業のマーケティング戦略でも無視できない存在になっている。こうしたインフルエンサーの中には、フォロワーと呼ばれるファンの支援で収入を得ている人がいる。

 鈴木牧師がインフルエンサーのようだと感じたのは、徹底して支援者を中心にした行動をしていることだ。キリスト教の牧師でありながら、困っている人のためならためらわずに「寺」の看板を掲げる選択は、まさに相談者を中心に行動している表れだろう。

 インフルエンサーも支援者を中心に行動する。例えば化粧品に詳しいインフルエンサーは、必ず自分が試した化粧品だけを紹介し製品の欠点も隠さず説明する。企業に依頼を受けて製品をレビューする時は、必ず「依頼を受けた商品紹介」といった形で広告であることを告知する。支援者の信頼を失えば、すぐにフォロワーも失うことになるからだ。

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