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ダイバーシティって、本当にいいと思いますか?

河合薫×入山章栄 新春対談(上)

2016年1月13日(水)

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国を挙げて「女性活躍」が掲げられ、さらには女性だけでなくあらゆる人の「活躍」がスローガンになっているニッポン。すべての人が活躍する社会をつくるためには、まさに「ダイバーシティ」を正確に理解する必要がある。ところで、ダイバーシティって、何? 当サイト人気コラムニストの河合薫さんに、新著『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』(日経BP社)で経営学視点のダイバーシティ論を提示した入山章栄早稲田大学ビジネススクール准教授が迫る。(構成:片瀬京子)

河合薫氏(左)にインタビューする入山章栄氏(右)(写真=稲垣純也、以下同)

入山章栄氏(以下、入山):今日はありがとうございます。最近、河合さんが日経ビジネスオンラインの連載で書かれた“家事ハラ”についての記事、私も共働きなので、興味深く読みました。自分では家事を頑張っているつもりでも、たまに妻に注文付けられると「カチン」と来ることが私もあるんですよね(苦笑)。でもそれは自分の心の隅でどこかに、「家事をやってあげている」という心理があるのかも、と反省しましたね。

河合薫氏(以下、河合):あれは男性からかなり反響がありました。「褒めて育てて欲しい」という意見には少々切なくなりましたが……(笑)。家事ハラもそうですが、パワハラ、マタハラといった新しい言葉が生まれる背景には、それまでないがしろにされてきたり、仕方がないとあきらめられていた問題の存在があります。

 また、イクメンやイクボスのように、刷り込まれた価値観を変えるために産まれる言葉もあります。こういう言葉なしに「女性も男性も働いているのだから、子育てにも同じように取り組みましょう」と言っても、なかなか男性は参加しません。ただ、どちらの場合も言葉だけが一人歩きするようになると、思考を停止させる言葉になる。

 例えば、女性の管理職比率を30%にしたいなら、それに伴って男性の育児休業取得率を上げるための施策を積極的に導入しなければならないのに、そちらは置いてけぼりで。なぜ「イクメンなのか?」は忘れられてしまうんです。

ダイバーシティは単なる手段

入山:実は拙著『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』でも取り上げたのですが、グローバルとかダイバーシティという言葉もそうですね。注意を喚起するには便利なのですが、一方で思考停止にもなりやすい。便利な「ラベル」がついた瞬間、その本当の意味や背景を考えなくなりがちです。

河合:ダイバーシティと言われると、企業のトップは「当社はダイバーシティを大事にします」と言いますよね。

入山:しかしそれは本来、ゴールではなく手段であるはずです。

河合:そうなんです。「ダイバーシティを大事にする」って、そもそも何のためのダイバーシティなのか? なぜ、ダイバーシティを大事にしたいのかが置き去りにされるんです。ビジョンも同じです。「環境に優しい」とか「グローバル」といったマジックワードをビジョンに掲げる企業が結構ありますけれど、ビジョンとは、その会社がどうあるべきか、何を目指していくかの道しるべですから、会社が10あれば、ビジョンも10あっていいはずです。

コメント12件コメント/レビュー

うーん何か違和感があるような。ダイバーシティの多様性を「認める」ってのは、他人の価値を認めて対等に扱うってことでしょ?性別だとか国籍だとか、もっと言うと年齢とかで色眼鏡をかけるのではなく、その人個人が持っている価値そのもので評価しようって話なんだと理解していた。だから映画「インターンシップ」の例は理解できない。このおじさんたちは性別や国籍や年齢のせいで、本来持っている価値を正当に評価されなかったわけじゃなく、自分たちが価値を提示できなかったのでしょ?どこが「ダイバーシティ」なの?
そんなのはダイバーシティではなく、単なる弱者救済か経営層の道楽に過ぎない。
例えたまたまそのおじさんたちが何らかの価値を後で示すことができ、ありがちなサクセスストーリーになったとしてもそれは弱者救済の結果論でしかなく、ダイバーシティによって不当に隠されていた価値を引き出せたというわけではないでしょ?
こんなのを混同するからダイバーシティが「相手を価値ある対等な立場と見なす」のではなく「弱い立場の人間を救済する」と勘違いされるんじゃない?(2016/01/25 18:49)

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「ダイバーシティって、本当にいいと思いますか?」の著者

入山 章栄

入山 章栄(いりやま・あきえ)

早稲田大学ビジネススクール准教授

1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。2008年、米ピッツバーグ大学経営大学院より博士号(Ph.D.)を取得、米ニューヨーク州立大学ビジネススクール助教授を経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

うーん何か違和感があるような。ダイバーシティの多様性を「認める」ってのは、他人の価値を認めて対等に扱うってことでしょ?性別だとか国籍だとか、もっと言うと年齢とかで色眼鏡をかけるのではなく、その人個人が持っている価値そのもので評価しようって話なんだと理解していた。だから映画「インターンシップ」の例は理解できない。このおじさんたちは性別や国籍や年齢のせいで、本来持っている価値を正当に評価されなかったわけじゃなく、自分たちが価値を提示できなかったのでしょ?どこが「ダイバーシティ」なの?
そんなのはダイバーシティではなく、単なる弱者救済か経営層の道楽に過ぎない。
例えたまたまそのおじさんたちが何らかの価値を後で示すことができ、ありがちなサクセスストーリーになったとしてもそれは弱者救済の結果論でしかなく、ダイバーシティによって不当に隠されていた価値を引き出せたというわけではないでしょ?
こんなのを混同するからダイバーシティが「相手を価値ある対等な立場と見なす」のではなく「弱い立場の人間を救済する」と勘違いされるんじゃない?(2016/01/25 18:49)

米国で現地採用として働いているエンジニアです。 河合先生の記事、いつも楽しく読ませていただいてます。
 
「ダイバーシティを広げる」という考え方に違和感を覚えます。 映画の例もシリコンバレーではありえません。 貴重なhead countをそこまで安易に使うことはないでしょう。 法的に決まっているような場合を除いては。
 
規定を増やすのではなく、規定や評価基準を減らすことで多様性は自然に広がると思うのです。 職場で「***でしない奴は一人前じゃない」や「服装はこれ」と細かく教育されれば多様性は落ちます。 クリエイティビティと信頼性は対峙するので、業界によっては必要なことなのでしょう。
 
単に「違うこと」を量的に会社の利益と関連づけるのは難しいので、それを理由に人を雇う(ことを正当化する)のは難しいです。 なにより、「あいつは***だから雇われた」なんてことになるだけです。 反対に、限られた評価基準を使うことで、雇う際に「***ではあっても基準は全て満たしてるから」と正当化できるはずです。 そうやって居場所を確保した上で、あとから視点の様々な利点に気づくのではないでしょうか?(2016/01/20 16:51)

コメント欄を見てのとおり、多様性は一般的には重要だ(と、とりあえず言っておく)が、自分の周囲(specificなケース)では絶対に認めない派が大半でしょうね。自分の周囲で絶対認めない人の組織が多様化するはずないので、ご心配無用ね。多様性を実現している会社、多様性に関する記事などは、自分の知らない世界もあるんだなぁ、くらいでいいではないの。トップがdiversity重視だが自分はそうじゃなくて困る、てのは、個人的な問題であって、多様性一般の是非について無理やり語ることでもないしね。会社に多様性は必要ない、あるいは弊害が大きい、というのだとしたら、「その」会社がそうだ、というだけの話だし、それでやっていけるならそれでいいよね。一番厄介なのは、業績悪化してて既存の硬直化した組織ではやっていけないのが見えてて、突如として多様化路線に走る会社だろうね。誰も幸せにならなさそうだよね~(2016/01/15 10:53)

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