• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

政界、産業界が共に混乱する韓国

2017年に向けた日韓の課題は?

2016年12月22日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

朴槿恵大統領機密漏えい問題で聴聞会に出席した財閥トップの面々(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 11月1日にソウルへ出張したが、その日は夕方から朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する抗議デモが行われ、ソウル市内中心部の光化門広場を中心に3万人ほどが集結した。デモの様子は連日日本でもテレビで放映され、デモ隊の人数は日増しに急激に膨れ上がり、その10倍まで膨らむには時間を要しなかった。

 12月9日、韓国国会は朴槿恵大統領が友人の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入疑惑による責任追及として、弾劾訴追案を可決した。弾劾案の賛成票は80%に達したという。

 これにより、原則180日以内に朴大統領罷免の是非を憲法裁判所が判断することになる。裁判官9人のうち、6人以上が賛成すれば朴大統領は罷免され、60日以内に大統領選が実施されることになる。5人以下となった場合には職務復帰となる。

 既に、次期大統領候補として、2007年1月から国連事務総長を務め本年12月末に任期を終える潘基文(パン・ギムン)氏をはじめ、有力候補の名前が浮かび上がっている。

 ともかく、それまでの間は朴大統領の職務権限は停止となり、黄教安(ファン・ギョアン)首相が代行する。大統領が圧倒的な権限を持つ韓国では、政界のトップ外交は一時中断となり、対北朝鮮対応に関しても求心力が低下し、さらには政権がリードしてきた産業界の発展にもブレーキがかかることは否めない。

 さらには、崔順実被告が実質コントロールしている財団に、大手財閥グループが多額の資金拠出をしたことが明るみに出た。各社の事業経営に見返りを求める賄賂にあたる疑惑があるとのことで、各財閥のトップが国会の聴聞会に証人喚問として召集される異例の事態となった。サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は、国会の席上で疑惑を否定している。

 この一連の騒動を受け、サムスン電子の李在鎔副会長の他、SKグループとロッテグループの会長も出国禁止の措置がとられたという。産業界も経営トップが圧倒的な権限を有する中、この措置により、産業界側のトップ外交にも大きな影響が出ることになる。

産業界の混乱はピークに

 そもそもサムスンにおいては、先の「Galaxy Note7」の爆発・火災事故で大きな影響が出ている最中に、この政界のスキャンダルが表面化、そこにサムスン側の資金提供に関する疑惑が重なり、グループとしては二重苦をかかえた格好だ。状況によっては、サムスン側の役員が刑事罰を受ける可能性も否定できないと報道されている。

 サムスングループの社長団、役員団の定期人事は毎年12月初旬に実施される。筆者がサムスンSDIに在籍していた2004年から12年までの間も、例外なく12月に執り行われていた。それはサムスンSDIを退社した13年から15年に至るまでも同じであった。

コメント4件コメント/レビュー

必ず前任者の否定から始まる様な企業文化では、技術の蓄積なぞ出来る訳も無いですね。
企業経営くらいはもう少しマシだと思っておりました。(2016/12/22 10:24)

オススメ情報

「技術経営――日本の強み・韓国の強み」のバックナンバー

一覧

「政界、産業界が共に混乱する韓国」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

必ず前任者の否定から始まる様な企業文化では、技術の蓄積なぞ出来る訳も無いですね。
企業経営くらいはもう少しマシだと思っておりました。(2016/12/22 10:24)

WEFによる「世界競争力ランキング」自体、客観性に疑義がある代物であるという点はさておき、日本の「虎の子」の技術を韓国に持ち出した方だけに、韓国の産業競争力の正体が良くわかっていらっしゃるようだ。

何のことはない、韓国産業の発展の原動力とは、国を挙げて「日本に追いつき、追い越せ」をやっていただけのことである。それも、時として非合法、あるいは非合法スレスレの手段を使いながら。この記事の著者の方は、その片棒を担いだという負い目をずっと感じながら生きていくのだと思うと、多少気の毒ではあるが…。(2016/12/22 08:52)

現在の状況が更に悪化して、若者が結婚を諦めるようになると、現在進行している少子高齢化が加速してしまう懸念が強まります。

我が国を上回る少子高齢化に悩んでいるはずの韓国で、不婚が恒常化するなら、自然人口の減少が拡大することは避けられないはずです。我が国は、隣国の状況をもって他山の石とするべきです。言うなれば、悲惨な未来のパイロット・ケースですから。

我が国では人手不足が言われておりますが、それはあくまでも、非正規雇用と正規雇用を合算しての話で、地方によっては、正規雇用の有効求人倍率は1を切っています。それでも、多くの町で倍率が1を超えているのは、小売りと医療(恐らくは、介護など)の非正規求人が数を減らしていないのに、求職者がどんどんと毎年減少しているからです。

地方で小売りの求人の多くは、コンビニの多チャンネル展開に労働市場からの供給が間に合わないことが考えられますが、給与は上げられないため、都市部とは違って、賃金で釣ってというのは出来ない相談です。何故なら、人口の減少が少しずつ加速しており、総需要が収縮しているため、減っているパイを多チャンネルのコンビニが取り合っているのが現状ですから。

韓国の現在の状況、即ち、ある意味での政治と経済でのパニックが収まるまでに要する時間は、1年とは言えないはずです。数年を要します。その間に、若者を中心とした非正規雇用の恒常化は、我が国が先行しているはずで、そうなってはいけないという意識が政治に貧困であったのではと疑っております。

もしそうであれば、財閥中心の経済構造から脱していないどころか、それが進行している可能性が有り、今後の更なる混乱が予想されます。一番イヤなシナリオは、財閥の弱体化でしょう。来年には、ここまでは好調であった米国経済が不況入りすると多くのエコノミストが指摘しているため、世界中の経済ブロックが全て不況入りする可能性が高いのです。韓国は、内輪もめしている場合では無いはず、しかし、もめている原因の根は深く、出生数の減少が加速すると、生産人口が減って求職と求人が縮小均衡し、結果として国力が大きく毀損されることとなるでしょう。(2016/12/22 07:11)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本には、まだ中国が決して勝てないものがある。それは、優れた「中間層」の人材だ。

丹羽 宇一郎 伊藤忠商事元会長