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難点が多すぎる「教育国債」というアイデア

財政事情の悪化、世代間の不公平などの懸念も

2017年4月4日(火)

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安倍首相は1月20日の施政方針演説で、「誰もが希望すれば、高校にも、専修学校、大学にも進学できる環境を整えなければならない」と訴えた(写真:Motoo Naka/アフロ)

「教育国債」構想が自民党内で浮上

 使途を教育に限定した「教育国債」構想が自民党内で文教族を中心に浮上しており、プロジェクトチーム(PT)が5月の大型連休明けをめどに提言をまとめるという。公明党もPT設置を決定。野党である民進党にも「子ども国債」という同様のアイデアがある。

 ことの発端は、安倍首相が1月20日の施政方針演説で、「誰もが希望すれば、高校にも、専修学校、大学にも進学できる環境を整えなければなりません」と述べたことだとされている。日本維新の会が憲法改正による教育の無償化を主張していることをにらみ、憲法改正論議を加速させようとする狙いも、自民党内のそうした動きには含まれているという。

「教育国債」は赤字国債の一類型にすぎない

 だが、財政法第4条が規定しているのは、「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる」ということ。これに当てはまらない(建設国債ではない)以上、「教育国債」という名前の新しい国債は結局のところ、赤字国債の一類型にすぎないことになる。大規模な長期国債買い入れによって日銀が長期金利を需給面から低位に押さえ込んでいるため、債券市場の健全な価格形成機能が損なわれており、「悪い金利上昇」という財政への警告シグナルが出てこない。そうした中で財政規律が緩んでいることが、こうした構想の浮上によって、間接的に示されていると言えるだろう。

コメント23件コメント/レビュー

今回はコメントが多く賛否両論ですね。
「人口動態と経済成長には関連性は高くない」(例えばアフリカ各国で人口爆発が起きていますが、資源国でない国は経済成長率は高くはありません)、「国債発行による悪影響が起きていない」(いわゆるクラウディングアウトはデフレである限り発生しない)、「財政破たん」は起こりえない(日本円建ての為、最悪の場合日本円を発行すればよいだけ)などの、数字が分かる人であれば「常識」であることが浸透してきていることを嬉しく思います。
日本の未来の為にも個人的には「教育国債」に賛成です。
勿論、中国人しか学生がいないような大学の存在を喜ばしく思っているわけではありませんが、少なくとも「教育」という需要が存在し、その需要を満たすことで将来の投資にもなることを考えれば、反対する理由はないような気がします。
とりあえず上野さんは、「日本の借金」と「日本政府の負債」を区別すること、財政破たんの定義を行うこと、国債発行額が増加し続けても悪影響が発生していないことを分析したうえで、コラムを書かれることをお勧めします。【あん肝】(2017/04/08 22:20)

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「難点が多すぎる「教育国債」というアイデア」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今回はコメントが多く賛否両論ですね。
「人口動態と経済成長には関連性は高くない」(例えばアフリカ各国で人口爆発が起きていますが、資源国でない国は経済成長率は高くはありません)、「国債発行による悪影響が起きていない」(いわゆるクラウディングアウトはデフレである限り発生しない)、「財政破たん」は起こりえない(日本円建ての為、最悪の場合日本円を発行すればよいだけ)などの、数字が分かる人であれば「常識」であることが浸透してきていることを嬉しく思います。
日本の未来の為にも個人的には「教育国債」に賛成です。
勿論、中国人しか学生がいないような大学の存在を喜ばしく思っているわけではありませんが、少なくとも「教育」という需要が存在し、その需要を満たすことで将来の投資にもなることを考えれば、反対する理由はないような気がします。
とりあえず上野さんは、「日本の借金」と「日本政府の負債」を区別すること、財政破たんの定義を行うこと、国債発行額が増加し続けても悪影響が発生していないことを分析したうえで、コラムを書かれることをお勧めします。【あん肝】(2017/04/08 22:20)

まず、日本は借金大国と言えるでしょうか?例えば我が家は土地や物件の建貸し等を行っており、借金額は相当にある。現金資産だけをみてサラリーマン世帯同様の扱いと保護を受けられるか?と言えばノーで、町内では古い資産家扱いです。世界の見方も同様では?そもそも国債をマイナス金利にできることは、最悪の借金大国には不可能だと思うのですが。

教育費に関して卑近な例をあげさせてもらうと、娘の配偶者は現在29歳公務員、サラリーマン家庭の三男で県外の上位国立大卒、33歳まで奨学金返済中。第1子が昨年生まれ、娘は専門職を休職して育児中で、20代で2人目、可能なら3人目を生み、末子が幼稚園に上がる歳になったら仕事に復帰して教育費を稼ぎたい、と希望しています。

しかし奨学金返済が2人目、3人目の希望に影を落としているようです。私たちも結婚以来いくらかの援助をしていますが、彼らにも矜持があり、いくら「これは娘と孫への投資だから」と言ってもわりきれず抵抗があるようです。また我が家にもまだ他県の私大に通う下の子がおり、それほど贅沢はできないのが現状です。

昭和60年代〜平成生まれの彼らはインフレを知らないせいなのか、借金を非常に重く感じ、一時的にでも手持ちのお金が減るのを恐れます。若いうちにしかできないこと、適していることがあるし、子供を産み育てることで消費その他で社会に貢献もできます。奨学金返済中に結婚、子育てをしている世帯には返済期間の猶予など対応していただければ、と思います。

無返還の奨学金の原資についてですが、ベビーブーマー世代の半分近くにまで少子化が進んでいる現状で、大学が多すぎるように思います。伝統校でない偏差値43以下の大学、事実上受験で「選抜」が行われず、反日教育実施国からの留学生で穴埋めし補助金をもらっているような大学を廃止し、大学生の底上げと意欲ある学生への支援にまわすべきと考えます。
ただ、文科省やマスコミ関係者の天下り先になっており、メディアからも相当な抵抗があると思いますが、関係者の方々の英断をお願いしたいです。(2017/04/08 16:04)

「1)成績がよく、2)お金はないけど、3)本人が望めば、4)親が貧しくとも大学へ進学できる制度」
というのは私は賛成したい。
※勿論1+2+3+4は必須条件

家庭が貧しいから1+2+3+4の方が進学できない社会を改善したい。
正し1)が一番厄介に思う。国立があるでしょ!と言われればそれまでですが、
実態は、各県のトップ3位までの公立高校に通っていない人は、実際には
国立大学への進学もかなり厳しいと思う。

どの程度までの成績者を1)の条件とするのか?
その線引きが難しい。(2017/04/05 16:52)

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