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バノンはなぜトランプを刺したのか

「バノン大統領選出馬」から「猿芝居」まで諸説紛々

2018年1月10日(水)

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バノン氏が掲げた政策がプアホワイトの琴線に触れ、トランプ氏を大統領の座に就かせたとされる(写真:ユニフォトプレス)

スティーブ・バノン前大統領首席戦略官・上級顧問 の発言*1が新年早々、大問題になっていますね。ドナルド・トランプ大統領の「分身」とまでいわれた人物です。

高濱:ホワイトハウスは、「バノン爆弾」炸裂で大揺れです。バノン発言を盛り込んだ暴露本が5日に発売されました。飛ぶような売れ行きです。トランプ氏の弁護士は出版差し止めを裁判所に要請しました。

 この暴露本には、「トランプ氏は大統領職に適していない」「トランプ氏は元々大統領になどなると思っていなかった」など大統領周辺の関係者が語った話が記述されています。

 なんといっても最大のインパクトは、最側近だったバノン氏がトランプ氏の長男や娘婿が取った行動を「売国的行為だった」と糾弾している点です。どちらもロシアゲート疑惑に関わったとされています。

 バノン氏は、トランプ氏の長男であるドナルド・ジュニア氏や娘婿のジャレッド・クシュナー氏といった選挙対策幹部たちが選挙中にロシア人弁護士と会っていたことを後から知って、「売国的行為だった」と激しく批判した「事実」を同書で暴露されたのです。

 トランプ氏の最側近だった人物がロシアゲート疑惑をめぐって「正論」を述べたというのでメディアは大騒ぎ。トランプ氏はわざわざ声明まで出して、バノン氏を「正気を失った」となじりました。

*1:バノン氏は、1月5日に発売された「Fire and Fury」*2(炎と怒り)の中で、ドナルド・ジュニア氏(選挙当時は選対顧問)らがロシアのウラジミール・プーチン大統領周辺と親しいロシア人弁護士らと選挙期間中に面談していたことについて、「国家に対する反逆行為であり、愛国心のない行為だ。すぐに米連邦捜査局(FBI)に通報すべきだった」と発言した

*2:同書の著者はマイケル・ウォルフ氏(64)。同氏は「USAトゥデイ」などにコラムを書いているジャーナリスト。「事実関係よりも、たくましい想像力に基づく記事が少なくない」との批判が一部にある。サラ・ハッカビー・サンダース大統領補佐官は「本の内容はでっち上げばかり」と攻撃している ("Fire and Fury: Inside the Trump White House," Michael Wolff, 2018)

「16・6・9会談は売国的行為だった」

バノン氏は、トランプ・ジュニア氏らがロシア人弁護士たちに会ったことを「売国的行為」と断定しています。なぜ、ですか。

高濱:トランプ・ジュニア氏は16年6月9日午後、ロシア人の弁護士、ナタリア・べセルニツカヤ氏 らとトランプタワーで会いました。タブロイド紙の元記者から「ヒラリー・クリントン民主党大統領候補(当時)のイメージダウンにつながる情報を持っているロシア人がいるが、会うか」と言われて、飛びつきました。

 この会談にはクシュナー氏(選挙当時は選対幹部、現大統領上級顧問)や選対委員長だったポール・マナフォート氏(当時選挙対策本部長)も同席しました。

 ドナルド・ジュニア氏は「大した話はなかった」と議会の未公開公聴会で証言しているのですが、外国勢力が米大統領選挙に「介在」した点において、ボブ・モラー特別検察官 が捜査中のロシアゲート疑惑の最も重要な事案になっています。

 バノン氏の発言が、ホワイトハウスに衝撃を与えたのは、「16・6・9会談」をトランプ氏の最側近だった人物が「売国的行為」と言い切っているからです。

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「バノンはなぜトランプを刺したのか」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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