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ヒラリーに降る「クリントン財団」の火の粉

国務長官当時の財団資金集めに絡む「利益相反」疑惑

2016年9月8日(木)

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 「この際、米政界には『付きもの』の利益相反について、徹底的に精査すべきだ」(ニューヨークタイムズ)と主張する社説を掲げる有力紙も出ています。

 果たして疑惑解明のための特別検察官が任命されるのか。「利益相反」を立証するに足る関係者証言や決定的証拠が出てくるのか。

 ヒラリー氏がクリントン財団の利益のために国務長官の職権を乱用したことを立証できるのか。専門家の中には首をかしげる向きも少なくありません。「この疑惑は、法的なものというより、むしろモラル上の問題」(米主要シンクタンクの上級研究員)という指摘があります。

 いずれにせよ、ヒラリー氏が何らかの手を打たない限り、9月26日から始まるクリントン、トランプ両氏の公開討論会で最大のテーマになりそうです。公開討論会の場でヒラリー氏が「クリントン財団との関係を即刻断つ」といった爆弾発言することも十分考えられます。
"Some Dems say Clinton must go much farther on foundation," Alexander Bolton, thehill.com., 9/01/2016
"Cutting Ties to the Clinton Foundation," The Editorial Board, New York Times, 8/30/2016

「クリントン王朝」だから起こりうる「利益相反」

クリントン財団とヒラリー氏との関係について米国民はどう見ているのでしょう。

高濱:カリフォルニア大学バークレー校の政治学教授の一人は筆者にこう述べています。「ヒラリー氏は国務長官の時、一族の財団にこれだけこまめに国内外からカネを『誘導』していたんだから、彼女が大統領になったらどうなるのか。そんな危惧の念が米国民の間にある。

 「歴代の大統領は多かれ少なかれ、大口の献金者に便宜を供与してきた。巨額の選挙資金を出した支持者を主要国の駐在大使や政府高官に任命するのは通例にすらなっている。誰も咎めたことがないが、大使のポストをカネで買うなどということが他の国で罷り通るのだろうか。

 「通常、大統領職を終えた政治家はおとなしく、悠々自適な隠居生活を送る。だが、ビル氏の場合はちょっと違う。置かれた生活環境が他の大統領経験者とは違っていた。何せ、奥さんが現役バリバリの政治家で国務長官になったり、大統領になろうとしたりしていること自体、前代未聞だよ」

 「だから、奥さんが公職に就けば、夫君が事実上、経営しているチャリティ団体のカネ集めを奥さんが手伝うのはむしろ当然だろう。無論、合法的な範囲内で、だ。『利益相反』疑惑が出てきても想定内の範囲だよ。ただ<ヒラリーよ、せめて大統領になったなら、そのへんのケジメだけはきちんとつけなさいよ>というのが民意だと思う」

設立以降20億ドル集める「巨大集金マシーン」

クリントン財団は具体的にはどのような活動をしているんですか。

高濱:同財団は10の部門に分かれ、最貧国の貧者救済対策とか、地球温暖化防止とか、エイズ防止とか、で抜群の慈善活動を行ってきています。それは皆認めています。

 慈善団体の活動を監視する機関「チャリティ・ウォッチ」によると、14年一年間の収入額は3億2500万ドル。そのうち88%はチャリティ活動に費やしています。スタッフ2000人の人件費は12%に抑えています。

 「チャリティ・ウォッチ」はクリントン財団の活動について太鼓判を押しており、Aクラスの評価を与えています。
"Bill, Hillary & Chelsea Clinton Foundation," Charity Watch Report, Issued April, 2016

 ただ気になるのは、設立以来、これまでにざっと20億ドルを集めた「錬金術」です。なぜ、そんなにカネを集められるのか。それが「利益相反」疑惑の根っこにあるのです。

コメント2件コメント/レビュー

ここ最近ヒラリー氏の健康問題も騒がれてますよね。かつて脳梗塞がありましたがその後遺症で「支えられないと一人で歩けない」とか「側近が服の上から打てる注射を絶えず持ち歩いている」とか。。
これが本当なら大統領どころではなく、トランプ氏が必然的に大統領になってしまいます。。。(2016/09/08 10:42)

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「ヒラリーに降る「クリントン財団」の火の粉」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ここ最近ヒラリー氏の健康問題も騒がれてますよね。かつて脳梗塞がありましたがその後遺症で「支えられないと一人で歩けない」とか「側近が服の上から打てる注射を絶えず持ち歩いている」とか。。
これが本当なら大統領どころではなく、トランプ氏が必然的に大統領になってしまいます。。。(2016/09/08 10:42)

 結局、蒋介石が支配していた時の中国と同じ。あの時は、政府の決定を聞いた、嫁さんの宋美齢が株価の根を釣りあげ、素早く売り抜けるという方法で財を築いた。そんなのと変わらんな。
 以前のユーゴ内戦の時、コソボ独立がいきなり案件として出てきたのはなぜ?とささやかれていたのも、なるほどです。(2016/09/08 06:07)

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