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「ベーシックインカム」は福祉の切り札になるか

2017年から、フィンランドやオランダで実験段階へ

2016年11月7日(月)

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欧州の一部の国でベーシックインカム制度実施へ

 ベーシックインカム(基礎所得保障)制度の実現に拍車がかかってきた。ベーシックインカムとは失業手当や身体障害者への経済的援助、生活保護などといった、一定基準を満たした者が受け取れる現行の「条件つき給付金」の進化した形として提唱されているシステムだ。所得や能力、資産に関わらず無条件で、最低限の生活を送るために必要なカネを、すべての人に定期支給する。

2016年5月、スイス・ジュネーブ市内のプランパレ広場で、ベーシック・インカム(基礎所得保障)制度の導入を目指す活動家らが巨大なポスターを作り宣伝活動を行った。しかし翌6月、スイスでベーシック・インカム導入を巡り国民投票が実施されたものの否決された。(写真:ロイター/アフロ)

 ベーシックインカムは、社会福祉の切り札とも、カネのバラマキとも言われ賛否が分かれてきたが、欧州では実際に2017年からベーシックインカムの社会実験が相次いて始まる。今、最も注目を浴びているプロジェクトは、フィンランド政府によるベーシックインカム制の施行である。来年から、無作為に選ばれた2000人から3000人のフィンランド国民(成人)が月額560ユーロ(約6万4000円)を支給されることになる。支給における条件は皆無だが、この手当は失業手当等の現行の公的手当に取って代わるものとなる。

 560ユーロとは国民年金の最低支給月額と同一だ。この試験的実施は2017年と2018年に行われるが、実際に実施することにより「ベーシックインカム制度が、はたして貧困層の減少につながるのか」「煩雑な事務手続きをなくすことができるのか」「社会的に疎外された人々を救済できるのか」「それと同時に雇用が増えるのか」──を検証する。

社会福祉手当の支給システムを単純化する狙い

 フィンランド政府の意図はまず、社会福祉等の手当の支給システムを単純化することにある。「援助金受給資格があるかどうか」「申請に不正がないか」といったことについて、絶えず監視している現行のシステムから、無条件に一定額を毎月支給し、貧困レベルからの救済を保証するシステムに変更するのが目的。

 フィンランドの施策よりも小規模ではあるが、オランダでもユトレヒト市で同様の試みが2017年1月から実施されるし、カナダのオンタリオ市やケニヤでも準備段階に入っている。また米国カリフォルニア州のオークランドでは、起業家の養成機関として有名な企業、Yコンビネーターの主導によりベーシックインカムの導入が検討されている。

 無条件にベーシックインカムを支給して雇用を増やせるのか? まず誰もが思い浮かべる疑問は、無条件にお金をもらってしまったら仕事への意欲が失せるのではないかということだ。怠け者にカネを払うことにならないか? しかしこの固定観念が実は誤りであることを証明する例は多い。

コメント10件コメント/レビュー

愚策云々という書き込みは単なる釣りなので、気にすることはないかと思います。
ベーシックインカムについてまず勘違いしてはいけないのは、現時点ではまだ理念モデルに過ぎず現実に実施可能なレベルに落としていくには大量の問題の洗い出しをし、どう対応していくのか10数年かけて研究していく必要があること。現行システムの部分改良では、労働をどうするかという解決策がほぼ皆無の状態であることです。

日本人は悪い意味で現実的であり、ポリシーを最初に考え、それにそって実装していくというのが致命的に苦手な人が多いので、このように抽象的な理念から根本的に考えて方針変換を行うのが理解できないみたいですね(2017/04/04 09:27)

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「「ベーシックインカム」は福祉の切り札になるか」の著者

エンリケダンス

エンリケダンス(えんりけ・だんす)

スペインIEビジネススクール教授

IEビジネススクールでMBA取得。米UCLA 情報システム学部で学び博士号取得後、ハーバードビジネススクールで学ぶ。労働者や企業、社会に対しての技術革新の影響についての研究を深めている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

愚策云々という書き込みは単なる釣りなので、気にすることはないかと思います。
ベーシックインカムについてまず勘違いしてはいけないのは、現時点ではまだ理念モデルに過ぎず現実に実施可能なレベルに落としていくには大量の問題の洗い出しをし、どう対応していくのか10数年かけて研究していく必要があること。現行システムの部分改良では、労働をどうするかという解決策がほぼ皆無の状態であることです。

日本人は悪い意味で現実的であり、ポリシーを最初に考え、それにそって実装していくというのが致命的に苦手な人が多いので、このように抽象的な理念から根本的に考えて方針変換を行うのが理解できないみたいですね(2017/04/04 09:27)

>ベーシックインカムは愚策中の愚策。他の方のコメントにケチをつけるつもりはないが、あまりにも考えが浅すぎ。政治の素人とはいえ、この人たちって、本当に普段仕事ができる人たちなの(笑)

ここのコメント欄に2ちゃんノリの文体で書き込む是非は置いておくとして(笑)、日本で前例がないのですから、貴方の考えもBI賛成派と同じく「机上の空論」であることに変わりはありません。折角フィンランドやオランダが社会実験をしてくれるのですから、結果をみてからメリットデメリットをじっくり議論すればいいでしょう。実験まで行う政府が出てきたということは、世界的に大きな問題となっている事案なのですから、「はい、論破」と済ませず議論を深めておいた方が宜しいかと思います(マジレスでごめんよ^^;)。(2016/11/09 14:24)

ベーシックインカムは愚策中の愚策。他の方のコメントにケチをつけるつもりはないが、あまりにも考えが浅すぎ。政治の素人とはいえ、この人たちって、本当に普段仕事ができる人たちなの(笑)

先ず、前提の財政問題の試算がない、あるいは、完全に破綻している。現実には公務員数や各種予算等の公的支出を大幅に削減できない。外交、防衛、治安、国土や公共インフラ維持整備、教育などを担当している公務員が大勢いる。

また、障害者や高齢者など弱者に対して、ベーシックインカムを施しているからといって、追加の公的サービスは不必要にはならない。刑務所には痴呆症の高齢受刑者が大勢いる。こうした方たちを介護したり、糞尿まみれの収容施設を清掃するような汚れ仕事は誰が担うのだろうか。福島原発を含め日本には50基以上の原発が存在している。技術進歩を考慮しても、全ての廃炉には100年以上かかるだろう。これを担うのは誰なのだろうか。

解決策としては、クォータ制の導入、すなわち不公平にならないためランダム(極論すれば、くじ)に汚れ仕事を成人した日本国民全員に割り当てるということになるのだろうが、そんな社会を日本国民が合意するとはとても思えない。勿論、前提として、日本国憲法の抜本的改正が必要である。

賢明な方たちには言うまでもないだろうが、AIでは、ホワイトカラーや事務の仕事は削減できるが、感情労働や汚れ仕事はできないし、無理やりやろうとすると、開発や維持費に莫大なコストがかかり、ペイできない。

そして最後に、在日外国人、例えば、在日韓国人・朝鮮人50万人はどうするのか。国外に強制送還するのか、そんなことがまかりとおるとはとても思えないが(失笑)

はい、論破(爆笑)(2016/11/09 09:03)

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