• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

不祥事は社長の辞任だけでは済まされない

神戸製鋼はなぜ問題を繰り返すのか

2018年3月15日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 企業の悪質な不正行為が後を絶ちません。神戸製鋼所(以下、神戸製鋼)のアルミや銅の品質データ改ざん問題について、少なくとも1970年代から不正が続き、23拠点が関与していたことが明らかになりました。さらには現役の執行役員、副社長を務めた元役員ら40人超が関わっていたことが判明。川崎博也会長兼社長と金子明副社長が引責辞任することとなりました。

 しかし、この問題は、社長らが辞任するだけで済まされる問題ではありません。不祥事が発生しなければ、多くの人が名前も知らない役員が辞めるというだけで済む話ではないのです。同社の信用が失墜し、役員が辞めるのは自業自得ですが、MADE IN JAPANに対する信頼まで落としかねない深刻な事態だからです。

 ここのところ神戸製鋼のみならず、東芝、川崎重工業、日産自動車、スバルなど、企業の不祥事が相次いでいますが、不正を止めるためには、どのような対策を打てばよいのでしょうか。

(写真:アフロ)

法律とは、会社が社会で「存在」するために最低限守るべきもの

 現代マネジメントの父と呼ばれる経営学者ピーター・ドラッカー氏は、法律とは、人々が平和に暮らすために最低限守らなければならないルールであり、それすら守れない企業は、社会での「存在」を許されないと強調しています。

 法律のみならず、JIS規格など企業が守るべきルールは少なくありません。不祥事が多発する今、企業は法律とは何か、ルールとは何か、ということを再度きちんと考えるべき時が来ているのではないでしょうか。

不祥事再発防止に必要な二つの対策

 神戸製鋼の不祥事はこれが初めてではありません。1999年には総会屋への利益供与事件で摘発されましたし、2016年には2007年以降に製造したばね用鋼材の強度を改ざんする事件が発覚しました。

 何度も不祥事を繰り返すということは、体質が一向に改善されていないということです。

 このような不祥事の連鎖を断ち切るためには、会社としてどのような対策を打てば良いのでしょうか。私は、二つの方法しかないと考えています。

 一つは、正しい考え方、倫理観をしっかり持つ立派な人を経営トップに置くことです。

 例えば、2010年に経営破綻した日本航空は、再建のために京セラ創業者の稲盛和夫氏を会長に迎え、見事にV字回復を遂げました。稲盛氏は全従業員に自身の経営哲学を浸透させた上、徹底したコストカットとサービス向上に努めたのです。稲盛氏は「正しい考え方」や「フィロソフィー」をとても大切にすることで有名です。

 経営コンサルタントの大先輩である一倉定先生の名言に、「会社には、良い会社、悪い会社はない。あるのは良い社長、悪い社長だけだ」というものがあります。まさにその通りで、考え方や行動が立派な人がリーダーシップを取れば、企業体質が改善し、業績も回復することを私は長く経営の現場にいて経験してきました。

オススメ情報

「小宮一慶が読み解く経済の数字・企業の数字」のバックナンバー

一覧

「不祥事は社長の辞任だけでは済まされない」の著者

小宮 一慶

小宮 一慶(こみや・かずよし)

小宮コンサルタンツ代表取締役会長CEO

81年京都大学法学部卒業。東京銀行に入行。米国ダートマス大学タック経営大学院に留学。MBA取得。経営戦略情報システムやM&Aに携わったのち、岡本アソシエイツ取締役に転じ、国際コンサルティングにあたる。95年に小宮コンサルタンツを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トレンドの移り変わりが早い日本での経験は、海外にも応用できる。

桝村 聡 高砂香料工業社長