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大塚家具とニトリ、なぜ明暗分かれたか

  • 小宮 一慶

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2017年4月27日(木)

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 経営権をめぐって実の父娘間で対立し、娘の大塚久美子社長が勝利してから約2年。リーマン・ショック以降、急速な業績悪化に苦しんでいた大塚家具は、久美子氏の新しい戦略によって息を吹き返すかどうか注目されていました。ところが、2016年12月期決算では過去最悪の赤字に陥ったということです。

 一方、競合のニトリは、17年2月期決算で30年連続の増収増益を達成。同じ家具業界あっても、はっきりと明暗が分かれました。この原因は、何でしょうか。2社の決算内容から探ります。

経営権を巡る父の争いに勝利した大塚久美子社長だが、その後の業績は苦戦が続く(写真:Pasya/アフロ)

 まずは、大塚家具の2016年12月期決算を見てみましょう。売上高は前期より20.2%減の463億円。本業の儲けにあたる営業利益は45億円の赤字。最終利益である当期純利益は45億円の赤字と、惨憺たる状況に陥っています。

 その間、家具業界全体が不調だったかといえば、そんなことはありません。ニトリホールディングスの2017年2月期決算を見ると、売上高は12.0%増の5129億円、営業利益は17.4%増の857億円、最終利益は27.7%増の600億円。はっきり言って絶好調です。

 同じく一部競合商品を扱っている良品計画も17年2月期は増収増益となり、6期連続増益を達成。つまり、大塚家具の業績悪化は、家具業界全体の動向によるものではなく、同社の経営上の問題と言えます。

「 銀行借り入れなし」が父娘対立深めたか

 大塚家具は、業績が急激に悪化しているとはいえ、すぐさま倒産の危機に陥るわけではありません。

 中長期的な安全性を示す自己資本比率は69.1%。棚卸資産などの流動資産が多い小売りのような業種では、15%以上が安全かどうかの目安になりますが、大塚家具はそれを遥かに上回る水準です。

 もう少し詳しく見てみましょう。貸借対照表によると、資産の部にある「現金及び預金」が前の期には109億円あったのが、この期には38億円まで急減しています。その一方で負債の状況を見ますと、銀行からの借り入れがいまだに全くありません。

 つまり、元々は潤沢な資金を持っていましたが、このところの業績の悪化によって手持ちの現預金が一気に切り崩されたと分かります。

コメント10件コメント/レビュー

私は大塚家具のファンである。いや、ファンだった。
家では25年前に大塚家具で買った、大きさを調整できるテーブルを今も使っている。
使いやすく、丈夫でガタ付きも発生していない。

しかし久美子社長の新戦略により、私の中で大塚家具のブランド力が下がってしまった。

経営は小さな失敗を繰り返して模索することが王道だ。
既存路線を残した上で、まず別ブランドを立ち上げて小さく勝負できなかったのかな。
お父さんと共存する道は無かったのかな。
いろいろ残念に思う。(2018/08/03 17:17)

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いただいたコメント

私は大塚家具のファンである。いや、ファンだった。
家では25年前に大塚家具で買った、大きさを調整できるテーブルを今も使っている。
使いやすく、丈夫でガタ付きも発生していない。

しかし久美子社長の新戦略により、私の中で大塚家具のブランド力が下がってしまった。

経営は小さな失敗を繰り返して模索することが王道だ。
既存路線を残した上で、まず別ブランドを立ち上げて小さく勝負できなかったのかな。
お父さんと共存する道は無かったのかな。
いろいろ残念に思う。(2018/08/03 17:17)

ニトリと大塚家具は、全国展開する大型家具店だが、ニトリは成長を続け、大塚家具は自己資金を使い果たしつつあるとの分析だ。

業績の良いニトリは回転率が高く、大塚家具は店舗陳列を含む在庫が多いと指摘されている。重要な指標の違いを指摘された慧眼に感服する。

最近、製造業の加工組立の機械化自動化の進展は目覚ましい。家具も、名人の作る美術工芸品を除けば、材料も加工組立もライン化機械化自動化された設備で人手少なく生産されるから、設備償却や在庫費用が生産コストの大部分を占めるように変わったと思われる。

トヨタの好業績は、工期短縮・在庫縮減が支える。衣料でも生産期間を圧縮して売れ筋商品に生産を集中する企業の業績が良い。設備が物を作る現代、高い回転率、少ない在庫が競争に勝つコツのようだ。

家具販売は、従来、広い店舗に大量の商品を長期間陳列するスタイルだった。ニトリは、生産と陳列を売れ筋商品に集中して回転率を高めるスタイルにパラダイムシフトし、多分コスト競争力を高めているだろう。ニトリの商売は現代に適合している。当分一人勝ちは続く?(2017/04/28 00:17)

回転率に大きな差があり、原価率が同じということは
商品の価格帯が違うという事では。
ニトリは低価格品を低コストで製造している。
大塚は高価格品を高コストで製造している。

そこが本質的な違いだと思いますよ。
高価格路線の需要が小さくなっており、
(ユニクロみたいな)カジュアルな家具がよく売れる時代。

そんな感じかな。(2017/04/27 21:01)

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